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ウェス・アンダーソン,オーウェン・ウイルソン

原題: Rushmore (1998)
上映時間: 1:32:50
国内劇場未公開

ゴウ先生総合評価: A-/B+
  画質(2.35:1): A-/B+
  音質(ドルビーデジタル5.1ch): A-/B+
  英語学習用教材度: A-
鬼才ウェス・アンダーソンの監督2作目の映画。オーウェン・ウィルソンとともに脚本と製作総指揮も担当しています。主演にジェイソン・シュワルツマン。共演は、ビル・マーレイ、オリヴィア・ウィリアムズ、シーモア・カッセル、ブライアン・コックス。

アンダーソンが描く奇妙な世界観が大好きなのですが、初期の2本だけは見逃していました。『ダージリン急行』(レビューは、こちら!)ではいまいち冴えていないと感じたせいです。しかし、それはとんでもない過ち。アンダーソン、ウィルソンとともに、本作では弾けています。

マックス・フィッシャー(ジェイソン・シュワルツマン)は、名門の私立ラシュモア高校に通う15歳。課外活動に熱を入れ込みすぎて、成績は最悪。落第を繰り返し、校長のネルソン・グッゲンハイム(ブライアン・コックス)から、これ以上成績が下がると退学だと通告されます。

それでもへこまないマックスは、ラシュモア校の小学校で教えているローズマリー・クロス(オリヴィア・ウィリアムズ)に恋をしてしまいます。彼女に好かれたくて、高校に水族館(!)を建てようとまでします。勝手にその工事を始めたことで、ついに退学処分に。近くの公立グローバー・クリーブランド高校に転校します。

それでもクロスが忘れられないマックス。いつの間にか親友となっていた事業家のハーマン・ブルーム(ビル・マーレイ)とクロスをめぐって争い、失恋してしまいます。好きなクロスも親友のブルームもなくしたマックスは、それまでの活動的な生活を捨てて無気力に父親が経営する理髪店を手伝うことにしたのでした・・・。

小学2年でウォーターゲート事件に関して書いた戯曲によってラシュモア校から奨学金をもらって通いだしたというマックスの存在は強烈そのもの。15歳とは思えぬ行動力。さらに、少年の純朴さと残酷さゆえに、クロスやブルームにつきまとい、学校を揺さぶり続けます。ある種最悪のストーカー。

ゆえに、本来ならば、鼻につく嫌な奴のはずなのですが、そういうマックスの行動が何とも憎めません。よくもまあ、こういう主人公を造形したものだとアンダーソンとウィルソンの発想に頭が下がります。

そして、何となくマックスに対してある種のシンパシーをもってしまうのは、マックスの中にある父性への信頼感があるからのように思われます。

事実、本作では母親をがんで亡くしたマックスには、理髪店を経営する心優しきバート(シーモア・カッセル)という父親が心の支えとして存在し、そしてまた親友であり恋敵でもあるハーマンが現実社会で生きる知恵を教える準父親として存在し、マックスのバックボーンを形成したラシュモアのグッゲンハイム校長もまた準父親としての役目を果たしています。

やんちゃを繰り返すものの、結局はこうした3人の父親たちを尊敬し愛していることが分かるがゆえに、マックスが底意地の悪い存在のように思えないのような気がします。奇妙な父子関係ではありますが。

この辺の父性を中心にした構造は、『ザ・ロイヤル・テネンバウムズ』(レビューは、こちら!)や『ライフ・アクアティック』(レビューは、こちら!)にも通じるアンダーソン・ワールド。すでに、この時点で完成していました。不思議な魅力を放っています。

内容: A-

++++++++++

画質(2.35:1): A-/B+  

Gump Theatreにて、480pのDVD信号をPS3において1080p信号にアップスケールしてDLA-HD1に送り込み、120インチ・ワイド・スクリーンに映しています。伝送レートは、2.7 Mbpsから8.4 Mbps。

輪郭はダブり、細部はつぶれがちになりますが、発色は素直で、奥行き感も透明感もそこそこあり、フィルムルックと言えなくもない画質。暗部情報もまずまず。5メートルほど離れると、大画面視聴もこなせます。

音質(ドルビーデジタル5.1ch): A-/B+  

TA-DA3200ESからサラウンド・バック・スピーカー2本を付け加えた7.1チャンネル再生。伝送レートは、448 kbps。

ややあざといくらいにサラウンド効果を高めた音響設計。常にリア・スピーカーが駆動しています。音楽だけでなく、効果音・環境音もすべてサラウンドし、空間再現性は相当なもの。しかも、音楽の響きが何ともよいので、嬉しくなります。

英語学習用教材度: A-

日本語・英語字幕ならびに日本語吹替えつき。セリフ量はかなりあり、俗語・卑語は多少絡みますが、気の利いたセリフも多く、特典はゼロですが、十分にテクストとして使えます。

++++++++++

気になるところを、アト・ランダムに。

☆原題は、高校の名前を取ったRushmore。しかし、このタイトルには最低ふたつの意味が隠されていると考えるべきでしょう。ひとつは、もちろん、“Rush more!”(もっと急げ)という意味だし、もうひとつはワシントン、ジェファーソン、リンカーン、T・ローズベルトの4人の大統領の顔が刻まれたMt. Rushmore。前者がマックスの生き方を、後者がマックスの父親崇拝を表現していると判断します。

☆アンダーソンのジャック・クストー(Jacques-Yves Cousteare)への傾倒ぶりは、本作でも明らかになっています。図書館の蔵書への次のクストーの言葉がマックスのクロスを恋するきっかけになるのですから。

“When one man, for whatever reason, has the opportunity to lead an extraordinary life, he has no right to keep it to himself.”

   (どんな理由であれ、非凡な人生を送る機会をもった人物は、
    それを自分だけで独占する権利はどこにもない。)

☆それにしても、生き急ぐマックス。ラシュモア時代は、次のような課外活動にうつつを抜かします。

ラシュモア高校年鑑編集長
学校新聞発行人
フランス語クラブ部長
模擬国連ロシア代表
切手とコインクラブ副部長
ディベート・チーム主将
ラクロス・チームマネージャー
カリグラフィー・クラブ部長
天文同好会創設者
フェンシング・チーム主将
陸上十種協議二軍選手
第2合唱団指揮者
爆撃ゲームの会創設者
カンフー・クラブ黄帯保持者
トラップ射撃クラブ創設者
養蜂クラブ部長
ゴーカートの会創設者
フィッシャー劇団演出家
軽飛行機クラブ飛行記録保持者(4.5時間)

これが冒頭紹介されるマックスの行動記録ですが、それに加えて中ほどにおいてレスリング部の補欠選手であったことも分かります。勉強はしないけれど、課外活動は死ぬほど好き。この辺はアンダーソンの理想的高校生活の表れなのでしょう。

☆それにしても、粘り強く水族館を作ろうとするマックス。この熱意には頭が下がります。

☆驚かされるのが、マックスが演出する演劇の豪華さ。ひとつは『セルピコ』を下敷きにする演劇で、もうひとつは『地獄の黙示録』をベースにしたもの。これらの芝居の舞台装置や効果は、確実に高校演劇のレベル、いやそれどころか並みの商業演劇さえも超えています。これまたアンダーソンの夢だったのでしょう。

☆ラシュモアの制服であるライト・ブルーのボタンダウン・シャツにネクタイを締めてネイビー・ブルーのブレザーを着込んだマックスの姿は、『卒業』のダスティン・ホフマンにそっくり。特に、鼻の大きさが瓜二つなので、強烈です。

☆アンダーソン作品には欠かせないビル・マーレイが実にすばらしい。正面からマーレイを捉えたショットが数多く登場しますが、そうするとこの俳優の非凡な存在感をまざまざと感じさせられます。

オリヴィア・ウィリアムズは、これまでも見ていたはずなのに、本作の彼女は格別。15歳のストーカーに片思いされる未亡人という際どい役を自然体で演じているのが、お見事。彼女の出演作を全部チェックしたくなりました。

☆父親役のシーモア・カッセルの存在感も無視できません。いるだけで絵になります。

☆2000万ドルの製作費で、アメリカで1710万ドルの売り上げ。海外で公開されたのかどうかは分かりません。見る人を選ぶアンダーソン作品、仕方ない結果でしょう。

DVDには、上述したように、特典ゼロ。ですが、このポップでバカバカしいジャケット・デザインを見ただけで許したくなりました。

++++++++++

風変わりな青春映画。こんな映画、作りたくてもそうそう作れるものではありません。見る人を選ぶでしょうが、ゴウ先生は完全にはまりました。

オススメします!
| 外国映画(タ行) | 11:02 | comments(0) | trackbacks(0) |
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