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山桜


2008年製作
上映時間: 99分
2008年5月31日 劇場初公開
公式サイト: http://www.yamazakura-movie.com/

テアトル・タイムズスクエア B-18
2008年7月16日(水)10時40分の回

ゴウ先生総合評価: B-
  画質(ビスタ): A-
  音質(SRD): A-
藤沢周平原作と聞いただけで「またか」のウンザリ感が支配し、見る気を失せていました。『たそがれ清兵衛』以外は、『武士の一分』(レビューは、こちら!)のように、期待を裏切ることが多かったからです。

しかし、ちょっとした鬱々感を吹っ切るために映画を見たくなり空き時間を計算して探していたら、本作にヒット。愛車ビアンキ・ピサスポーツにまたがりテアトル・タイムズスクエアまで行くことにしました。

10分で着きはしましたが、思い立ったのが遅かったために開演予定の10時40分を過ぎてからの入場。公開最終週なので水曜日の1,000円サービス・デーでもガラガラだろうと思っていたら、さにあらず。見やすい後方の席はかなり埋まっています。

他の観客をできるだけ視野に入れたくないワガママ観客のゴウ先生、前から2列目中央通路スクリーンに向かって右側の席を確保します。

そこで気づくこの劇場の予告編の長さ。「そうだ、20分やるんだ・・・」

これならこの暑さの中必死に自転車をこぐ必要はありませんでした。10時55分に来てもこの席なら十分に確保できたでしょうから。

危惧したのは、画質の粗さ。過去に何度も前列の席で解像度の低い絵を見て失望を繰り返したのがこの劇場なのです。

ところが、本作、邦画でありながらその画質が気になりません。むしろ、この劇場で見たベストに近い画質。艶やかなフィルムの映像のおかげで、スクリーンをかぶりつき状態で仰ぎ見るのが苦痛でなくなったのでした。

しかし、内容に関しては首を傾げるもの。脚本が問題でしょう。99分のいまどき短尺ものでありながら、それでも長く感じます。70分で十分に描けたのではないかという印象。しかも、結末は尻切れトンボ。もう少しテンポよく状況を説明し、観客に見るカタルシスを与えて欲しかったと思います。

江戸時代後期、山形あたりを模した架空の海坂藩が舞台。最初に嫁いだ相手が急死し浦井家に出戻った野江(田中麗奈)は、磯村家に嫁ぎます。しかし、そこは実家と違い武士のくせにお金に汚い義父(高橋長英)と夫(千葉哲也)がおり、義母(永島暎子)も野江につらく当たります。

そんな日々の中、叔母の墓参りのために実家に戻ったおり、かつて縁談があった手塚弥一郎(東山紀之)と再会します。そして山桜を手折ってもらうのでした。それ以来、野江は手塚のことが忘れられなくなります。

一方、海坂藩は家老の諏訪平右衛門(村井国夫)が私腹を肥やすために無理難題を百姓たちに押し付けるために、百姓たちはみな悲鳴を挙げていました。それを現場で知った手塚は諏訪を斬殺してしまうのでした。

その結果、諏訪に取り入っていた磯村家は混乱し、野江はそんな夫に愛想を尽かし、実家に戻ることになったのでした・・・。

ストーリー展開には直接関係のない当時の生活を丁寧に再現するのは、やっぱり説明過剰。しかも、間を重視してか、セリフは最少。そのためテンポを悪くしています。

さらに、ズームを多用して顔を大写しにするのも、どこかテレビ的。大画面ではバランスを欠きます。

テレビ的といえば、最後一青窈の歌を流すのは、興ざめ。せっかくそれまでピアノとチェロを中心とした弦楽器の澄んだ音色で高まっていたしっとりとしたムードをぶち壊しています。

ところが、これだけ文句があるにもかかわらず、本作を憎めずにいます。

何といっても、東山紀之の殺陣のすばらしさ。諏訪の手下をみね打ちして気絶させ、諏訪を一刀両断する様は、東山に本格的時代劇のスターのオーラを見ました。松平健よりも上、北大路欣也並みのレベルといえるでしょう。ダンサーは侮れません。

田中麗奈のはかなさは、彼女の芸域を広げた感じ。最初は着物姿で歩くのに上下動が激しすぎる印象がマイナスでしたが、徐々によくなり磯村家から行李を背負って出て行くあたりでは、もう田中=野江状態。見ている間、ミスキャストだという思いがまったくしなかったのはすごいことです。

++++++++++

画質(ビスタ): A-  

上述したように、過去の邦画体験やテアトル・タイムズスクエア体験と比しても、立派な画質。大映しの多用はいただけませんが、それでもきめ細かい解像度の高さと透明感の高さに見入ってしまいました。本作が、BDで発売されたら、チェックしたくなるほどです。

音質(SRD): A-

静けさを売りにした映画ですから、ノイズが多いとガッカリします。その点、本作は及第点。ピアノの音が実にリアル。ゾクッとさせる何かをもっています。さらにチェロとの絡みは鳥肌もの。サラウンド感は低いものの、左右の広がりがたっぷりとあるために、満足度が高いものになりました。セリフの抜けや力感も最高レベル。数少ないセリフがこちらにきちんと届けられます。

++++++++++

気になるところを、アト・ランダムに。

☆東山のセリフの少なさには、唖然。もう少ししゃべらせてもよいのでは。よほどセリフ覚えが悪いのかもと思わせるだけです。「いまはお幸せでござろうな」だけではね。

☆時代考証はかなり丁寧だと思うのですが、貧窮しているという設定の百姓たちがみんな丸々と太った役者が演じているというのにはちょっとガッカリ。この辺は、譲れないリアリズムでしょう。

☆品のよい映画です。その品のよさを作った最大の功績者は、磯村家の下男を務めた樋浦勉の演技です。渋いバイプレーヤーのあのお辞儀を見ただけで、唸ってしまいました。

檀ふみさん、老けられました。ちょっと寂しい。田中麗奈の母親役だというだけでショックだったのに・・・。

☆手塚弥一郎の母志津役の富司純子さんの使い方ももったいない。もっと早くから出してドラマを盛り上げて欲しかったと思います。

☆同じく、大好きな永島暎子さんの使い方も中途半端。みんなカメオ出演的すぎます。

++++++++++

今日でテアトル・タイムズスクエアでの公開は終了。見事な絵と音を大画面で楽しみたいと思われる方は、急がれるべきでしょう。ストーリーだけなら、レンタルDVDで十分な作品ではありますが。
| 日本映画(や行) | 09:47 | comments(0) | trackbacks(0) |
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