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日露戦争勝利の秘史 敵中横断三百里 (DVD)
日露戦争勝利の秘史 敵中横断三百里
日露戦争勝利の秘史 敵中横断三百里
菅原謙二,北原義郎,高松英郎,根上淳,品川隆二,川崎敬三,森一生

1957年12月28日 劇場初公開
上映時間: 83分

ゴウ先生総合評価: A-
  画質(スコープ/モノクロ): B
  音質(モノラル): B-
この月曜日に湘南まで自転車で走った折り、お参りしたのが江ノ島の児玉神社。そしたらば無性に見たくなったのが、本作。児玉源太郎大将が登場する数少ない映画の一本です。

しかも、あの黒澤明監督による脚本作品(小国英雄との共同執筆)。にもかかわらず、これまで未見。勇躍Gump Theatreの闇で目を凝らしたのでありました。

時は明治38(1905)年1月2日。前日に旅順が陥落し、アメリカにおける講和交渉を首尾よく終わらせるためには、ロシア軍にいま一度大衝撃を与える勝利が必要であるという状態になります。

ところが、日本軍はすでに資金・弾薬・兵力すべてが底をつきかけ、戦うにしても「次の次はなく、次しかない」(児玉大将の劇中セリフ)ありさま。

そこで、児玉総参謀長(中村伸郎)は、ロシア軍が鉄嶺と奉天のどちらで会戦を望むのかを調べるために、建川斥候隊長(菅原謙二)以下6名の斥候兵を鉄嶺に送りこむことにします。

しかし、その斥侯はあくまで敵中を往復1200km踏破して帰還することを意味する厳しいものでした・・・。

原作は、戦前講談社の『少年倶楽部』に連載された山中峯太郎の小説。それを監督になる前の黒澤が小国と一緒に同時期に脚本化。戦後1957年にやっと映画化されたもの。骨格のしっかりした黒澤脚本のよさを森一生がテンポよく演出しています。

当然のことながら、中国ロケはできません。そこで北海道ロケにより再現しているのですが、これが立派な戦争アクション映画。

ある意味、本作は後の『隠し砦の三悪人』、ひいては『スター・ウォーズ』につながる逃避行物語。そして、斥候といえば、『七人の侍』においても菊千代(三船敏郎)以下3名が敵の野武士の本拠地を偵察してくる話が出てきます。黒澤の好きな設定であることは間違いありません。

これ以後の日露戦争関連映画は、『二百三高地』(1981)に至るまで、旅順攻略戦か日本海大海戦を扱ったものばかり。本作のユニークな視点は、史実を学ぶ上でも重要な働きをしていると言えるでしょう。

ともかく、日露戦争は苦労に苦労を重ねて、東洋の小国がロシアの南下政策という横暴をはねのけた戦いです。その事実の厳しさを本作はかなり直観的に把握できるもの。本作が描く時代から103年経ったいまこそ見ておくべき作品のひとつかもしれません。

++++++++++

画質(スコープ/モノクロ): B  

Gump Theatreにて、480pのDVD信号をPS3において1080pにアップスケールし、その信号をHDMIケーブルによってTA-DA3200ES経由でDLA-HD1に送り込み、120インチ・ワイド・スクリーンに映しています。伝送レートは、4 Mbpsから8 Mbps。

51年前の映画です。古色蒼然としているのは当たり前。しかし、DVD化はかなり成功しているといます。輪郭はほとんど太らず、モノクロの絵はきちんと滑らかな暗部階調を残しています。雪の白さがきちんと把握できるコントラスト感は見事。解像度・透明度もなかなか。大画面で十分に楽しめます。

音質(モノラル): B-

TA-DA3200ESからサラウンド・バック・スピーカー2本を付け加えた7.1チャンネル再生。ただし、本作では2チャンネル再生で見ています。伝送レートは、384 kbps。

全体的にノイズが絡み音も丸くなっています。音量を上げるとうるさく感じるかもしれません。セリフの抜けは及第点。モノラルの思い切りの良さで、ドーンと前に飛び出してきます。

++++++++++

気になるところを、アト・ランダムに。

☆本作が史実どおりだとは思いませんが、これに似た斥侯兵がいたことは間違いありません。明石大佐といい、本作の斥候兵といい、日露戦争の勝利の影には諜報戦があったことを痛感させられます。いまの日本にこういう秘密工作をできる人材がいるのでしょうか。

☆帰還は、1月28日。極寒の満州で3週間以上も野宿しながら命令を果たしたというのは、すごいことです。

☆最後の2月20日の奉天会戦のあとに映し出されるはためく日章旗。戦後12年の意地を見てしまいます。鳥肌が立ちました。

☆印象的な鈴木静一によるちょっともの悲しい行進曲風の音楽。心に残ります。

☆馬好きの黒澤作品らしく、クライマックスではが重要な役割を果たしています。まさに、人馬一体です。

☆主人公の建川斥候隊長を演じているのは、菅原謙二。後に東映の任侠映画でよく高倉健さんと組んでいますが、本作は大映映画。もし東宝で黒澤が映画化していたならば、三船敏郎主演で映画化されたのでしょうか。「六人の侍」であることは間違いありません。

☆お目当ての児玉総参謀長を演じたのは、名優中村伸郎。メーキャップで白髪にしてやつれた大将を再現しています。『二百三高地』の丹波哲郎よりもリアルです。

スタッフを記録しておきます。

監督 : 森一生
助監督 : 中村倍也
製作 : 永田雅一
企画 : 米田治
原作 : 山中峯太郎
脚本 : 黒澤明、小国英雄
撮影 : 高橋通夫
美術 : 下河原友雄
音楽 : 鈴木静一
録音 : 渡辺利一
照明 : 伊藤幸夫
スチール : 薫森良民
製作主任 : 熊田朝雄


出演者を記録しておきます。

建川斥候隊長 : 菅原謙二
豊吉斥候隊員 : 北原義郎
大竹斥候隊員 : 高松英郎
野田斥候隊員 : 浜口喜博
神田斥候隊員 : 原田絃
沼田斥候隊員 : 石井竜一
橋口特務機関長 : 根上淳
村上守備隊長 : 品川隆二
光岡馬賊隊長 : 八木沢敏
大山総司令官 : 柳永二郎
児玉総参謀長 : 中村伸郎
松川参謀 : 伊東光一
土井参謀 : 高村栄一
田中参謀 : 伊沢一郎
沢木副官 : 川崎敬三
平佐聯隊長 : 南部彰三
聯隊副官 : 船越英二
桂総理大臣 : 荒木忍
小村外務大臣 : 伊達三郎
寺内陸軍大臣 : 宮島城之
山県参謀総長 : 南方伸夫
長岡参謀本部次長 : 見明凡太朗
伊集院軍令部次長 : 遠藤哲平

++++++++++

83分の短さで、これだけの内容。いまの基準で言えば、有名俳優は出ていませんが、見ごたえある映画になっています。時々日本にしか見えないところがでてくるのはご愛敬。十分に楽しめます。

オススメします!
| 日本映画(な行) | 09:34 | comments(0) | trackbacks(0) |
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