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プレステージ 

原題: The Prestige (2006)
2007年6月9日 日本初公開
公式サイト: http://prestige.gyao.jp/

新宿バルト9 スクリーン3 E-15
2007年6月27日(水) 10時30分の回

ゴウ先生総合評価: B+
  画質(スコープ): A/A-
  音質(SRD?): A-
  英語学習用教材度: A
本来『300』を見にバルト9に行ったのです。ところが、いつも使う金券屋に『300』の前売券がなく、1800円払えばよいものの踏ん切りがつかず、結局1300円で前売券が買えた本作を見たのでした。せこい話ですみません。

とはいえ、本作を見たかったのも事実。監督のクリストファー・ノーランやクリスチャン・ベイルとは、『バットマン・ビギンズ』を含め、決して相性はよくないのですが、ドロドロした19世紀の奇術師たちの人間ドラマには、最適な印象。それに、ヒュー・ジャックマンが共演。すごい化学反応が起きても不思議はありません。いつもどおり、予習はなしですが、期待はありました。

公開4週目のガラガラの劇場に入ってスクリーンを見つめると、いきなり“Please do not tell the ending of this film to anyone.”というノーラン監督の言葉が現れます。

「結末をだれにも言わないでください」と敢えて書くほどの結末が待っているのかと期待する気持ちもわくものの、わざわざこんなことを断る必要があるのかと鼻白む思いにも駆られたのでした。

そしたら、次の瞬間マジックの講釈をするマイケル・ケインが現れます。こんなことは知らなかったよと、自分の予習不足を感謝したくなりました。ケインが出る映画でムチャクチャな駄作は決してありえませんから。

そして始まる「偉大なダントン(The Great Danton)」(ヒュー・ジャックマン)と「教授(The Professor)」(クリスチャン・ベイル)の因縁の対決。

すべてが、ドロドロ。単なるキレイゴトで終わりません。友情の裏返しとすら言いたくない、肉食人種にしか分からないような強引な憎しみあいが展開するのです。特に、ベイルの気色悪さが全面に出ていて、作品全体を暗くどんよりとするので、よくもここまで人を貶めることができると背筋はゾーッとしてしまいます。

奇術師というよりも奇人のふたり。家族も愛もある種どうでもよくて、すべてが自分自身の自己実現のため。ゴウ先生、大きな鎌をもった西洋の悪魔の姿が目に浮かびました。

さらに、最後になってあっと思ってしまったケイン演じるカッターの存在。悪魔を裁く閻魔大王という役どころだったのです。

ともあれ、最初の能書きには眉にツバをつけたくなったものの、最後にはきれいに騙された自分がいました。素晴らしい脚本です。

しかも、フィルム撮影されたという絵がまた怖い。脚本と撮影がアカデミー賞にノミネートされたというのには納得できます。

惜しむらくは、後味の悪さ。人間の嫌な部分をすべて上記の3人に負いかぶせているところに、救いのなさを感じます。こういう粘着気質の欧米人に勝つには、それ以上の悪にならねばならないのかと妙な感心をしながら、重い腰を上げたのでした。

++++++++++

画質(スコープ): A/A-  

フィルムの質感が出て、何とも味わいのある絵。最近のワーナー映画の底力を感じる上質な絵です。ただし、同じバルト9で見た同じワーナーの『ブラッド・ダイヤモンド』(レビューは、こちら!)のDLP上映と比べると、若干鮮明感と透明度で劣りました。でも、オスカーにノミネートされるのがよく分かる絵です。

音質(SRD?): A-

絵と比べれば、音は若干こけおどし的。重低音とサラウンド効果が強調されすぎて、時にセリフが聞こえにくい箇所がありました。

英語学習用教材度: A

マイケル・ケインとクリスチャン・ベイルがコテコテのイギリス英語をしゃべるのに、スカーレット・ヨハンセンがアメリカ英語、ヒュー・ジャックマンがその中間のオージー英語というわけで、微妙な発音の違いを聴き分けるのが楽しくなります。英語自体は、字幕を頼りにすれば、TOEIC860点程度の人ならば使っている英語が書き写せるレベル。勉強になります。

++++++++++

気になるところを、アト・ランダムに。

☆原題のThe Prestige。マジックに必要な三段階のPledge(誓約)、Turn(展開)に次ぐ最終段階。日本語字幕では「偉業」と訳されていましたが、いかがなものか。やはり、マジックが成功した後に得られる「名声、信望、威信」という辞書に載っている定義の方がまだ正確な気がします。

しかし、もう一歩つめると「幻惑」とか「騙し成功」という訳さえ可能です。というのも、この言葉の起源となった“praestigiae”というラテン語が「幻惑すること」という意味だからです。ゆえに、“prestigious”という形容詞には「高名な、一流の」という意味と同時に「手品の、ごまかしの」という意味もありますし、“prestidigitation”(手品)という単語もあるほどなのです。ともあれ、現在のカタカナ邦題は、まったくいただけません。

☆監督のクリストファー・ノーラン。人間の汚い部分を描かせたら当代随一かもしれません。そんな視点で「バットマン」シリーズの次回作を期待してみたいと思います。

☆ヒュー・ジャックマンとクリスチャン・ベールの共演となれば、アメコミ・スーパーヒーローの対決となるわけですが、本作にその爽快感はゼロ。ドロドロのベトベト。キャスティングの皮肉さにも恐ろしさを感じさせられました。どちらもマッチョですし。

☆還暦を迎えたデヴィッド・ボウイが渋いことこのうえありません。ピアース・ブロスナンの兄貴のような雰囲気でニコラ・テスラを演じています。拍手!

☆最近引っ張りだこのスカーレット・ヨハンソン。しかし、個人的にどうも評価できません。決して美人ではないし、どこがよいのでしょう。

興行収益は、これだけの面子が揃ったことを思うと、イマイチでしょうか。2006年10月22日に全米2281スクリーンで公開された本作、アメリカで5300万ドルしか売り上げていません。世界で1億ドルいったかどうか、微妙。確かに、一般受けしない映画ではあります。

++++++++++

最後のオチには異論があるところでしょうが、映画好きな方にはたまらぬ魅力を放っているのは事実。映画の日などを利用してご覧になってはいかがでしょう。

一見の価値がある作品です。
| 外国映画(ハ行) | 12:19 | comments(0) | trackbacks(0) |
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