2006.02.04 Saturday
フライトプラン
2006年2月1日(水)1時50分からの回
新宿ジョイシネマ1
ゴウ先生ランキング: B+
公式サイト:http://www.movies.co.jp/flight-p/flash/index.html
★人気沸騰
すごい人気です。大好きなジョディの映画だからと思って、上映30分前に入場したのに、扉の前にはすでに長蛇の列!
何とか座れはしたものの、窮屈きわまりありません。400席の新宿ジョイシネマ1。95%以上が埋まっていました。いま現在、『THE有頂天ホテル』と並んで一番人が入っている映画でしょう。映画館離れなど、どこの話なのかと思わされます。
さて、その映画、あれこれ問題はあるでしょうが、とにかく面白い!混雑して結構不愉快なこともあったのですしかし、すぐに忘れてしまいました。しかも映画の日なので1000円ポッキリ。すごく得した気がします。
(とはいえ、映画館側にひとこと。この映画館、トイレの横に喫煙スペースを置いています。しかし、即刻やめてもらいたい!大勢でモクモク吸われて、トイレに行くのも命がけです!)
★まさしく、ジョディ・フォスターの映画
久々に銀幕に戻ってきたジョディ、『パニック・ルーム』と同じく、娘を守るシングル・マザー、カイルという役どころです。
このカイル、とにかく、怖い!こういう客が飛行機で隣に乗り合わせたら、絶対に鬱陶しいし、嫌です!
航空保安官のカーソン(ピーター・サスガード)が、うるさく迫るカイルに向けて、“You made your point”と言いますが、この言葉がすべてを象徴しています。
直訳すれば、「あなたはすでに言いたいことは言った」。要は、「もういい!」とうんざりしていることを表すセリフです。それ以上は要らんというわけです。
いくら娘がいなくなったからといって、客室内の電気を消したり、酸素マスクを下ろしたりされたら、たまったものではありません。しかもその飛行機の設計をやったエンジニアとくれば、機長(ショーン・ビーン)も完全にもてあましています。
You made your point, Kyle!
ところが、それを許してしまうというか、あまりの迫力に周りの人々が負けてしまうのが、カイル=ジョディのすごいところであります。信念の女をやらせたら、彼女の右に出る女優はいないことでしょう。四面楚歌になっても闘うあたり、彼女の映画で言えば、『告発の行方』を思い出させます。
母親としてはこれほど頼もしい存在もないけれど、赤の他人ならばあまり関わりあいたくありません。
たまには、もう少しムキにならない肩の力を抜いた柔らかめの役のオファーも受けたらよいのに、と思うのはゴウ先生だけでしょうか。ジョディには余計なお世話なのでしょうが。
★他の出演者について
ピーター・サスガードが出てきたら、最初から犯人がばれてしまっています。とにかく、こいつは怪しい。どうしても『愛についてのキンゼイ・レポート』でキンゼイ博士とホモってしまう、普通サイズのナニをぶらさげた助手の役のイメージが強すぎて。もう少しキャスティングを考えてもよかったかもしれません。
ただし、機長役に悪役づらしたショーン・ビーン(『ナショナル・トレジャー』を見よ)が出てくるので、てっきりカーソンとグルだと思ったら・・・。このキャスティングは絶妙です。
それから、カーソンと組むフライト・アテンダント、ステファニー。浅丘ルリ子そっくり!あまりに似ているので、スクリーンに渥美清と石原裕次郎を探してしまいました。でも、いませんでした(?)。この女優さん、ケイト・ビーハンというのですね。もう忘れません!
★飛行機フェチ(?)のための映画
『エアフォース・ワン』や『エグゼクティブ・デシジョン』など飛行機の中で進行するアクション映画も世の中には数ありますが、この映画もなかなかのものだと思います。ゴウ先生のように、飛行機が大好きな人間には無視できません。
しかも、飛行機の中だけで撮影するのですから、制作費の面から見ても意外と安いのではないかと思います。モックアップを用意するだけですから。ある意味クールな発想です。
さらに、舞台劇の要素も出てきて、緊張感が高まる効果も期待できます。悪い発想ではありません。
それにしても、『パニック・ルーム』といい、密閉物(?)が好きなジョディです。
++++++++++
画質 (シネマ・スコープ): A
ビスタでないだけで嬉しくなります。映画館で上映する作品は、絶対に大画面のシネスコでなければいかんです。
音質: A
サラウンド効果は十分。重低音も迫力に満ちています。早口のフォスターの声も明晰に拾えています。
英語: A-
サービス業をめざす方にはお手本となる表現が山のように出てきます。何せトンデモ客(カイル!)と冷静に応対する機長やフライト・アテンダントの言葉で成り立つ映画ですから。英語学習テクストとして十分に使えます。
ただし、怒り狂ったフォスターを中心にたまに俗語が出るのと、ダイアローグの総数が意外と少ないのがA-の理由です。
++++++++++
もちろん、脚本にはキズが多すぎます。納得できない部分も多々あります。しかし、見ているとどうでもよくなります。たまにはこんな映画があってもよいと許せる気になってしまうのです。やはりジョディの迫力のおかげでしょう。
細かいことにこだわらないから、とにかく面白い映画を見たいという方には、イチオシの映画です。あら探しは野暮ですよ。
フライトプラン
パニック・ルーム
告発の行方
すごい人気です。大好きなジョディの映画だからと思って、上映30分前に入場したのに、扉の前にはすでに長蛇の列!
何とか座れはしたものの、窮屈きわまりありません。400席の新宿ジョイシネマ1。95%以上が埋まっていました。いま現在、『THE有頂天ホテル』と並んで一番人が入っている映画でしょう。映画館離れなど、どこの話なのかと思わされます。
さて、その映画、あれこれ問題はあるでしょうが、とにかく面白い!混雑して結構不愉快なこともあったのですしかし、すぐに忘れてしまいました。しかも映画の日なので1000円ポッキリ。すごく得した気がします。
(とはいえ、映画館側にひとこと。この映画館、トイレの横に喫煙スペースを置いています。しかし、即刻やめてもらいたい!大勢でモクモク吸われて、トイレに行くのも命がけです!)
★まさしく、ジョディ・フォスターの映画
久々に銀幕に戻ってきたジョディ、『パニック・ルーム』と同じく、娘を守るシングル・マザー、カイルという役どころです。
このカイル、とにかく、怖い!こういう客が飛行機で隣に乗り合わせたら、絶対に鬱陶しいし、嫌です!
航空保安官のカーソン(ピーター・サスガード)が、うるさく迫るカイルに向けて、“You made your point”と言いますが、この言葉がすべてを象徴しています。
直訳すれば、「あなたはすでに言いたいことは言った」。要は、「もういい!」とうんざりしていることを表すセリフです。それ以上は要らんというわけです。
いくら娘がいなくなったからといって、客室内の電気を消したり、酸素マスクを下ろしたりされたら、たまったものではありません。しかもその飛行機の設計をやったエンジニアとくれば、機長(ショーン・ビーン)も完全にもてあましています。
You made your point, Kyle!
ところが、それを許してしまうというか、あまりの迫力に周りの人々が負けてしまうのが、カイル=ジョディのすごいところであります。信念の女をやらせたら、彼女の右に出る女優はいないことでしょう。四面楚歌になっても闘うあたり、彼女の映画で言えば、『告発の行方』を思い出させます。
母親としてはこれほど頼もしい存在もないけれど、赤の他人ならばあまり関わりあいたくありません。
たまには、もう少しムキにならない肩の力を抜いた柔らかめの役のオファーも受けたらよいのに、と思うのはゴウ先生だけでしょうか。ジョディには余計なお世話なのでしょうが。
★他の出演者について
ピーター・サスガードが出てきたら、最初から犯人がばれてしまっています。とにかく、こいつは怪しい。どうしても『愛についてのキンゼイ・レポート』でキンゼイ博士とホモってしまう、普通サイズのナニをぶらさげた助手の役のイメージが強すぎて。もう少しキャスティングを考えてもよかったかもしれません。
ただし、機長役に悪役づらしたショーン・ビーン(『ナショナル・トレジャー』を見よ)が出てくるので、てっきりカーソンとグルだと思ったら・・・。このキャスティングは絶妙です。
それから、カーソンと組むフライト・アテンダント、ステファニー。浅丘ルリ子そっくり!あまりに似ているので、スクリーンに渥美清と石原裕次郎を探してしまいました。でも、いませんでした(?)。この女優さん、ケイト・ビーハンというのですね。もう忘れません!
★飛行機フェチ(?)のための映画
『エアフォース・ワン』や『エグゼクティブ・デシジョン』など飛行機の中で進行するアクション映画も世の中には数ありますが、この映画もなかなかのものだと思います。ゴウ先生のように、飛行機が大好きな人間には無視できません。
しかも、飛行機の中だけで撮影するのですから、制作費の面から見ても意外と安いのではないかと思います。モックアップを用意するだけですから。ある意味クールな発想です。
さらに、舞台劇の要素も出てきて、緊張感が高まる効果も期待できます。悪い発想ではありません。
それにしても、『パニック・ルーム』といい、密閉物(?)が好きなジョディです。
++++++++++
画質 (シネマ・スコープ): A
ビスタでないだけで嬉しくなります。映画館で上映する作品は、絶対に大画面のシネスコでなければいかんです。
音質: A
サラウンド効果は十分。重低音も迫力に満ちています。早口のフォスターの声も明晰に拾えています。
英語: A-
サービス業をめざす方にはお手本となる表現が山のように出てきます。何せトンデモ客(カイル!)と冷静に応対する機長やフライト・アテンダントの言葉で成り立つ映画ですから。英語学習テクストとして十分に使えます。
ただし、怒り狂ったフォスターを中心にたまに俗語が出るのと、ダイアローグの総数が意外と少ないのがA-の理由です。
++++++++++
もちろん、脚本にはキズが多すぎます。納得できない部分も多々あります。しかし、見ているとどうでもよくなります。たまにはこんな映画があってもよいと許せる気になってしまうのです。やはりジョディの迫力のおかげでしょう。
細かいことにこだわらないから、とにかく面白い映画を見たいという方には、イチオシの映画です。あら探しは野暮ですよ。
フライトプラン
パニック・ルーム
告発の行方