2006.01.23 Monday
ライフ・アクアティック (DVD)
ビル・マーレイという役者は、得体が知れません。極端な言い方をすれば、いい人なのか悪い人なのかよく分からないのです。
古くは『ゴーストバスターズ』から『ロスト・イン・トランスレーション』、そして本作に至るまで、イメージというか「人間性」(?)が摑めない俳優さんなのです。
その得体の知れないマーレイが、かのクストー船長のような海洋探検家を演じる脱力系コメディが、『ライフ・アクアティック』(直訳すれば、水中生活)であります。
何せマーレイを含めた出演者が凄い!本作を監督したウェス・アンダーソンの作品はこれまで一本も見ていないのですが、見らねばなるまいという気にさせます。
アンジェリカ・ヒューストン、オーウェン・ウィルソン、ケイト・ブランシェット、ウィレム・デフォー、ジェフ・ゴールドブラッド、などなど。
キャストに惹かれて見始めたものの、20分も経たないうちに映画そのものに惹かれるようになりました。
ゲラゲラとは笑えないけれど、クスクス笑えて、しかもずっしりと考えさせるものがある。こういうタイプのコメディ、ゴウ先生、大好きです。
ストーリーをここで書くのは野暮でしょう。公式サイトで軽く確認して、本作を見てください。ここでは、ゴウ先生の注目ポイントをアト・ランダムに書き記します。
☆名前がヘン!
マーレイの役名がSteve Zissou!というわけで、彼が率いる海洋探検チームは、Team Zissouと呼ばれます。「ズィスー」なんて、どこ系の白人なのでしょう?
☆チーム・ズィスーのユニフォームが欲しい!
このチームは、赤のニットキャップと、水色の作業服、それに特注のアディダスのスニーカーが制服となっています。何か馬鹿馬鹿しくて気になって仕方ありません。その中でも特に、スニーカー。箱込みで欲しいです。
☆ベラフォンテ号の断面撮影が楽しい!
チーム・スィスーの母船が、ベラフォンテ号。オンボロの船ですが、映画の中では、それが舞台劇のように縦に輪切りされた大型セットで撮影されている部分があって、その断面を見ているだけで楽しくなります。特にマーレイがウィルソンと一緒に船底からデッキまで登るシーンなど、ワクワクしてくるほどです。
☆ヒューストンの肌のたるみとセクシーな声の対比が艶かしい!
マーレイの妻役のアンジェリカ・ヒューストン。『アダムズ・ファミリー』の怪演を思い出させる役です。もともと怖い顔が、年取って弛みかけてきてさらに怖さが増してきています。にもかかわらず、それを裏切るような可愛らしい声がたまりません。
☆ケイト・ブランシェットのマヌケぶりが嬉しい!
不倫の挙句妊娠してしまった女性記者役のブランシェット。ストーリーが展開していくと、彼女の「強い」イメージがどこかずれていきます。撮影時に実際に妊娠していたという彼女の軽く膨らんだお腹がほっとさせる効果を挙げています。
☆ギター一本で唄われるスペイン語の曲が最高!
いい歌だなあと思っていたら、すべてディビッド・ボウイのヒット・ソングだとか。ボサノバっぽくアレンジされて、スペイン語の歌詞を使ってガット・ギター一本で唄われると、ボウイのファンでもないゴウ先生でも感動してしまいます。
☆その他
オーウェン・ウィルソンのヒゲが怪しい!
『プラトーン』でのイメージが拭えないウィレム・デフォーに、あのトホホ演技が出来るとは!
やっぱりジェフ・ゴールドブラッドは、ゲイっぽい!
++++++++++
画質(シネスコ): 120インチ B+
制作費はそれほどかけていないはずなのですが、安っぽい画面になっていません。巧みな絵作りをしています。
音質(ドルビーデジタル5.1ch): B
映画自体がサラウンド要素をあまり要求しない映画ですが、サラウンド感はかなりあります。まずまずのクリアさを維持してもおり、コメディ映画の水準は十分に超えています。
英語: B+
マーレイの作品ですから、下品な俗語も時に登場しますが、おしなべてきっちりとした英語が使われます。ダイアローグも多いので、十分英語学習用のテクストとして使えることでしょう。
++++++++++
おかしな設定なのに、ストーリーは、冒険活劇。それでいて、人生の曲がり角でミドル・クライシスを感じるマーレイが主人公であるなど、何度も見直せる“立派な”作品になっています。
はまる人とはまらない人とに分かれる映画だと思いますが、ゴウ先生は完全に前者です。
まずは、肩の力を抜いて、無心に見ていただきたい作品です!きっと楽しめるはずですから。
古くは『ゴーストバスターズ』から『ロスト・イン・トランスレーション』、そして本作に至るまで、イメージというか「人間性」(?)が摑めない俳優さんなのです。
その得体の知れないマーレイが、かのクストー船長のような海洋探検家を演じる脱力系コメディが、『ライフ・アクアティック』(直訳すれば、水中生活)であります。
何せマーレイを含めた出演者が凄い!本作を監督したウェス・アンダーソンの作品はこれまで一本も見ていないのですが、見らねばなるまいという気にさせます。
アンジェリカ・ヒューストン、オーウェン・ウィルソン、ケイト・ブランシェット、ウィレム・デフォー、ジェフ・ゴールドブラッド、などなど。
キャストに惹かれて見始めたものの、20分も経たないうちに映画そのものに惹かれるようになりました。
ゲラゲラとは笑えないけれど、クスクス笑えて、しかもずっしりと考えさせるものがある。こういうタイプのコメディ、ゴウ先生、大好きです。
ストーリーをここで書くのは野暮でしょう。公式サイトで軽く確認して、本作を見てください。ここでは、ゴウ先生の注目ポイントをアト・ランダムに書き記します。
☆名前がヘン!
マーレイの役名がSteve Zissou!というわけで、彼が率いる海洋探検チームは、Team Zissouと呼ばれます。「ズィスー」なんて、どこ系の白人なのでしょう?
☆チーム・ズィスーのユニフォームが欲しい!
このチームは、赤のニットキャップと、水色の作業服、それに特注のアディダスのスニーカーが制服となっています。何か馬鹿馬鹿しくて気になって仕方ありません。その中でも特に、スニーカー。箱込みで欲しいです。
☆ベラフォンテ号の断面撮影が楽しい!
チーム・スィスーの母船が、ベラフォンテ号。オンボロの船ですが、映画の中では、それが舞台劇のように縦に輪切りされた大型セットで撮影されている部分があって、その断面を見ているだけで楽しくなります。特にマーレイがウィルソンと一緒に船底からデッキまで登るシーンなど、ワクワクしてくるほどです。
☆ヒューストンの肌のたるみとセクシーな声の対比が艶かしい!
マーレイの妻役のアンジェリカ・ヒューストン。『アダムズ・ファミリー』の怪演を思い出させる役です。もともと怖い顔が、年取って弛みかけてきてさらに怖さが増してきています。にもかかわらず、それを裏切るような可愛らしい声がたまりません。
☆ケイト・ブランシェットのマヌケぶりが嬉しい!
不倫の挙句妊娠してしまった女性記者役のブランシェット。ストーリーが展開していくと、彼女の「強い」イメージがどこかずれていきます。撮影時に実際に妊娠していたという彼女の軽く膨らんだお腹がほっとさせる効果を挙げています。
☆ギター一本で唄われるスペイン語の曲が最高!
いい歌だなあと思っていたら、すべてディビッド・ボウイのヒット・ソングだとか。ボサノバっぽくアレンジされて、スペイン語の歌詞を使ってガット・ギター一本で唄われると、ボウイのファンでもないゴウ先生でも感動してしまいます。
☆その他
オーウェン・ウィルソンのヒゲが怪しい!
『プラトーン』でのイメージが拭えないウィレム・デフォーに、あのトホホ演技が出来るとは!
やっぱりジェフ・ゴールドブラッドは、ゲイっぽい!
++++++++++
画質(シネスコ): 120インチ B+
制作費はそれほどかけていないはずなのですが、安っぽい画面になっていません。巧みな絵作りをしています。
音質(ドルビーデジタル5.1ch): B
映画自体がサラウンド要素をあまり要求しない映画ですが、サラウンド感はかなりあります。まずまずのクリアさを維持してもおり、コメディ映画の水準は十分に超えています。
英語: B+
マーレイの作品ですから、下品な俗語も時に登場しますが、おしなべてきっちりとした英語が使われます。ダイアローグも多いので、十分英語学習用のテクストとして使えることでしょう。
++++++++++
おかしな設定なのに、ストーリーは、冒険活劇。それでいて、人生の曲がり角でミドル・クライシスを感じるマーレイが主人公であるなど、何度も見直せる“立派な”作品になっています。
はまる人とはまらない人とに分かれる映画だと思いますが、ゴウ先生は完全に前者です。
まずは、肩の力を抜いて、無心に見ていただきたい作品です!きっと楽しめるはずですから。