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はなちゃんのみそ汁(Netflix)

 

2015「はなちゃんのみそ汁」フィルムパートナーズ (2015)
上映時間:1:57:07
2015年12月19日 国内劇場初公開
公式サイト:https://www.netflix.com/title/80152159

ゴウ先生総合評価: A-/B+
  画質(1.85:1): A/A-
  音質(Dolby Digital Plus 5.1): A-
  英語学習用教材度: N/A

 

広末涼子主演により、安武信吾安武千恵安武はな原作による同名ノンフィクションを映画化した人間ドラマ。

 

はなちゃんのみそ汁
文藝春秋

 

準主演は、滝藤賢一赤松えみな

 

その他、一青窈紺野まひる原田貴和子春風ひとみ遼河はるひ平泉成木村理恵北見敏之高畑淳子鶴見辰吾赤井英和古谷一行が、共演。

 

監督・脚本は、『ペコロスの母に会いに行く』(2013)の脚本を書いた阿久根知昭

 

☆愛らしい子役が、本作を教えてくれた

 

Netflixで映画をチェックしていたら、愛らしい女の子が笑っている映像が目に飛び込んできました。それが「はなちゃん」であり、その映画が本作だったのです。3年前の映画ですが、まったく知りませんでした。可愛い子が出ていますし、何やら料理ドラマっぽくもあります。そんなわけで、何も知らずに、軽い気持ちで観始めたのでした。

 

☆あらすじ

 

舞台は、2000年から2008年の福岡市。

 

2000年、25歳の松永千恵(広末涼子)は、福岡教育大学大学院で吉田由布子(春風ひとみ)の指導の下、声楽を勉強していました。その7月に、千恵は11歳年上のバツイチである西日本新聞記者・安武信吾(滝藤賢一)と出会います。ひと目ぼれした信吾が執拗にアタックし、ふたりはつきあい始めます。

 

ところが、すぐに千恵が乳がんであることがわかり、千恵の両親の松永和則(平泉成)・喜美子(木村理恵)・姉である志保(一青窈)の立ち合いのもと、加山医師(鶴見辰吾)の執刀により、福岡医療センターで乳房全摘手術を受けます。

 

それでも、信吾の気持ちは変わらず、千恵の両親の許可を得て、自分の両親の安武信義(北見敏之)・美登里(高畑淳子)の反対を押し切り、結婚します。反対の理由は、乳がん治療のせいで卵巣機能がなくなり、子供は産めなくなると医者からいわれたからでした。

 

ところが、信じられないことに、千恵が妊娠してしまうのです。しかし、妊娠すれば、乳がんの再発が起きるリスクが高まります。中絶も考えた千恵でしたが、実父と信吾、それに加山医師の後押しもあって、産むことにします。

 

ところが、娘はなを産んでから1年半後、千恵に肺がんが見つかります。そこで、謎の名医と呼ばれる伊藤源十(古谷一行)にかかることにして、その病院へ毎日2時間かけて通うことにします。治療法の基本は、生活習慣を正すことです。具体的には、早寝早起きをし、玄米などの和食中心の食生活にし、良質の肉・魚・野菜で栄養を補給し、体温を36.5度以上にすることでした。

 

しかし、多額の治療費がかかり、安武家は逼迫し、信吾は幼馴染の松尾陽一(赤井英和)からお金を借りて急場をしのぎます。それでも、1年間通院した効果があって、肺がんが見事に消えてしまったのです。

 

それで安心したふたりは源十の治療を受けなくなり、新しい担当医になった片桐医師(原田貴和子)から検診に来るようにといわれていても、それを無視してしまいます。そうすると、悲しいことに千恵はがんを再発してしまいます。抗がん剤治療を受けることにします。

 

そして、万が一のときのために、4歳になったはな(赤松えみな)に、千恵はみそ汁などの料理、身の回りの世話と家事を教えることにしたのでした。

 

そんなときに、イタリア留学していた声楽家の吉田由季(遼河はるひ)から誘われ、同じ仲間の吉村奈津子(紺野まひる)と開く自分のコンサートに、千恵が誘われて出て唄うことになるのでした……。

 

☆笑いが救い

 

いやはや、軽い気持ちでは観られない重たい映画でした。それでも、ほうぼうに笑いが散りばめられているのが救いで、笑い泣きしながら、観てしまったのです。なかなかの佳作だと評価します。

 

ストーリー的には、非常に残念です。左乳首の下にしこりがあるのを気づきながら、信吾が知恵を3か月も病院に連れていかず行かず、早期発見・早期治療をしなかったこと。せっかく源十先生に肺がんを治してもらったのに、恩知らずにもそのあと源十先生の治療を受けなかったこと。このふたつは、深刻なミスです。それに、がんの再発原因となった出産を本人が嫌がるのに、周囲が求めたことも、千恵の立場から考えれば、いただけません。

 

したがって、本作はがん患者すべからず集ともいえます。実際、本作を観たあと、原作も読みましたが、11歳も年上のくせに、千恵をリードしてがんの苦しみから救ってやらなかった信吾には映画以上に憤りを覚えました。早期発見・早期治療、恩師の指導の完全厳守、がんの原因除去、この3つを信吾がやっていれば、千恵は助かったはずなのですから。

 

とはいえ、それはいまさらいっても仕方ないこと。本作を観て、原作を読んだ人が、この3つを心に刻んで自分と大切な人を守ればよいのです。

 

さらに、千恵の死は残念ですが、最後までQOL(quality of life)を高め、娘はなに料理と身の回りの世話を教え、コンサートに参加した千恵の生きざまには胸を打たれます。

 

それはひとえに、笑いを忘れない脚本のよさとそれを活かした俳優たちのすばらしさのおかげです。

 

まずもって、どんなに悲惨な状態になっても、原作から離れた笑いを忘れない脚本が最高です。冒頭からして、信吾のズッコケぶりに笑わされます。滝藤賢一の巧さのせいで、まったくストーリーを知らない貧乏英語塾長は、どう展開していくのか楽しみでなりませんでした。深刻ながん闘病記を笑いでスタートさせるのは、立派な発想です。

 

その後も、滝藤はしばしば笑いを取ってくれます。信吾がはなを保育園に迎えにいったとき、はなが「あのね、はなねえ、今日、先生のパンツ見た」というと、信吾が「何色やった?」と問い返し、「青やった」とはなが答えると、「あお?あお?ブルーのあおですか?」と入れる辺り、家には死を待つ妻がいるのに、不謹慎におもえるやり取りをし、それがかえってこの父娘の哀れさを高め、胸に迫るのです。

 

千恵が「がん」という言葉の響きで「気が滅入る」というくだりも、笑わせます。千恵は「がん」を「ぽん」に替えろと迫ると、それを受けて信吾が「乳ぽん」「子宮頸ぽん」「喉頭ぽん」というと、千恵演じる広末は本気で笑っているかのようにほがらかな顔で、「元気出た」というのです。観ているこちらも救われます。

 

さらに、博多弁のセリフがリアルでたまりません。九州出身の俳優はひとりもいないのに、上手いものです。よほどきちんとした方言指導がされたのでしょう。佐賀出身で、博多にもしょっちゅう行っていた貧乏英語塾長にも、ほとんど違和感がありませんでした。

 

笑いや九州弁の詰まった脚本を活かした俳優もすばらしい限り。広末涼子はそれほど好きな女優ではないのですが、本作は別です。苦しさと悩みと母親としての矜持をうまく表現し、クライマックスのコンサート・シーンを大きく盛り上げます。

 

滝藤のすばらしさは、すでに述べました。それを食ってしまっているのが、はなを演じる子役の赤松えみなです。笑顔は最高だし、しぐさも最高。しかも、千葉出身なのに、博多弁がめちゃくちゃ上手なのです。貧乏英語塾長、メロメロになってしまいました。

 

主題歌「満点星」は、一青窈の作。エンド・クレジットでその歌声が聴けたうえに、一青窈も映画に出ているのですが、その歌を広末がコンサートで唄うという設定も、よくある手ですが、なかなかのものです。

 

玄米生活に入って、みそ汁を出汁から取る貧乏英語塾長としては、登場する料理に関心がありましたし、はながどんどん料理が上手くなっていくのも、うれしい限りでした。

 

ともかく、赤松の天然演技と滝藤のコミカルな演技が強く印象に残る本作でありました。

 

内容: A-/B+

 

++++++++++

 

画質(1.85:1): A-

 

Gump TheatreにてOppo UDP-203から1080・60i信号を直接HDMIケーブルによってソニーVPL-HW30ESに送り込み、120インチ・ワイド・スクリーンに映しています。コーデックは、不明。伝送レートも、不明。

 

撮影は、『真夜中の少女たち』(2006)『人が人を愛することのどうしようもなさ』(2007)『ヌードの夜/愛は惜しみなく奪う』(2011)『終の信託』(2012)『R-18文学賞vol.1 自縄自縛の私』(2012)『舞妓はレディ』(2014)の寺田緑郎

 

機材、マスター・フォーマットは、不明。オリジナル・アスペクト比も、1.85:1。

 

Netflixの水準を上回るなかなかの画質です。もちろん、最新Blu-ray Discにははるかに及ばないものの、DVDにははっきりと勝っています。相当素性のよい絵ですから、BDならばさらによいことでしょう。

 

解像度は、かなりのもの。もちろん、細部をえぐりだす迫力はありませんが、それとてスポイルされてもいません。くっきりとした画調で、彫りは深く、奥行き感も出ています。さすが、周防正行が信頼する寺田緑郎です。

 

発色は、ニュートラル。くすみは少なく、色乗りにパワーがあります。かなりの鮮明度です。肌の質感も、ナチュラル。違和感は、ほとんどありません。

 

暗部情報量も、かなりのもの。コントラストが高く、黒もかなり沈み、暗い場面でも見づらさはありません。

 

120インチの大画面の視聴には、4メートルも離れれば、十分です。

 

音質(Dolby Digital Plus 5.1): A-

 

Oppo UDP-203からソニーVZ-555ESに、サラウンドバック・スピーカー2本を付け加えた7.1チャンネル分をラインアウト接続して再生。伝送レートは、不明。音量は、マイナス30デシベル。

 

Netflixにしては、かなりの高音質です。

 

左右前後に音を定位させる音響設計。後方からの音数は少なめですが、映像と音の出所がかなり一致しています。左後方にある台所から広末がダイニングに出てくるときも、きちんとわかるなど、移動感もそこそこあります。左右の広がりも十分で、スクリーンの外から聞こえてきます。立体音場の密度感はそこそこですが、音楽が鳴り出したり、包囲感はかなりのものです。

 

ノイズフロアは低く、マイナス30デシベルでも、まったくうるさくありません。音の角が丸まることはなく、くっきりすっきりしています。細かい環境音も聴こえてきます。ハーモニカを多用した周防義和の音楽は、団子になることなく、分離感に秀でています。

 

セリフの抜けは、十分。発音は明瞭で、レンジは広く、高音も伸び、詰まりません。サ行も滑らかです。

 

超低音成分は、ほとんど入っていません。

 

英語学習用教材度: N/A

 

++++++++++

 

気になるところを、アト・ランダムに。

 

☆大濠公園や海岸などが登場し、福岡市観光案内になっているのも、懐かしくてたまりませんでした。

 

BD・DVDも発売されています。

 

はなちゃんのみそ汁 Blu-ray
オデッサ・エンタテインメント

 

はなちゃんのみそ汁 Blu-ray 【愛蔵版】
オデッサ・エンタテインメント

 

はなちゃんのみそ汁 [DVD]
オデッサ・エンタテインメント

 

関連本です。

 

絵本 はなちゃんのみそ汁 (講談社の創作絵本)
講談社

 

娘・はなへ‐‐ ママが遺した いのちのレシピ
角川書店(角川グループパブリッシング)

 

はなちゃん12歳の台所
家の光協会

 

絵本以外は、全部読みました。『はなちゃんの12歳の台所』には驚かされました。12歳でこの調理力。大したものです。

 

+++++++++++

 

がんと料理に関心のある人、感動ドラマを求めている人、出演者ファンの方、必見。画質・音質は、かなりのものです。オススメします!

 

| 日本映画(は行) | 12:58 | comments(0) | trackbacks(0) |
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