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否定と肯定(BD)
否定と肯定 [Blu-ray]
株式会社ツイン

 

原題:Denial (2016)
上映時間:1:49:50
2017年12月8日 国内劇場初公開
公式サイト:http://hitei-koutei.com/

ゴウ先生総合評価: A-/B+
  画質(2.39:1): A-/B+
  音質(DTS-HD Master Audio 5.1): A‐
  英語学習用教材度: C

 

ユダヤ人歴史学者デボラ・E・リップシュタットが、ホロコースト否定論者との法廷闘争に巻き込まれた事件を描いた英国製法廷ドラマ。原作は、リップシュタット本人が書いた回顧録。

 

否定と肯定 ホロコーストの真実をめぐる闘い (ハーパーBOOKS)
ハーパーコリンズ・ ジャパン

 

Denial: Holocaust History on Trial
Ecco

 

監督は、『ボディガード』(1992)『ボルケーノ』(1997)のミック・ジャクソン

 

脚本は、『めぐりあう時間たち』(2002)『愛を読むひと』(2008)でアカデミー脚色賞にノミネートされた、『プレンティ』(1985)TV『MI5:消された機密ファイル』(2011)TV『コラテラル 真実の行方』(2018)のデヴィッド・ヘア

 

主演は、『ナイロビの蜂』(2005)でアカデミー助演女優賞を受賞した、『ファウンテン 永遠につづく愛』(2006)『愛情は深い海の如く』(2011)『ロブスター』(2015)のレイチェル・ワイズ

 

準主演は、『イン・ザ・ベッドルーム』(2001)でアカデミー主演男優賞に、『フィクサー』(2007)で同助演男優賞にノミネートされた名優トム・ウィルキンソン、『人生は、時々晴れ』(2002)『スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師』(2007)『輝ける人生』(2017)など脇で渋く映画を盛り上げる人だとおもっていたら、『ターナー、光に愛を求めて』(2014)では堂々の主演を務めたティモシー・スポール

 

その他、アンドリュー・スコットジャック・ロウデンカレン・ピストリアスアレックス・ジェニングスハリエット・ウォルターマーク・ゲイティスジョン・セッションズニキ・アムカ=バードが共演。

 

☆英語字幕はつかないけれど

 

ナチスによるユダヤ人殲滅ホロコーストがあったかなかったかを裁判で争うことになった「アーヴィング対ペンギンブックス・リップシュタット事件」を主題にした映画です。第二次世界大戦に関心をもつ貧乏英語塾長としては、絶対に観たいとおもっていました。

 

にもかかわらず、劇場へ行けなかったので、6月20日に発売されたBlu-ray Discに期待していたのですが、ツインから出されたBDには英語字幕がつきません。これは英語勉強家に推奨できるBDではないとガッカリしたのですが、とにもかくにも観たくてたまらず、取り寄せることにしたのでした。

 

☆あらすじ

 

舞台は、1994年から2000年までのアトランタ、ロンドン、アウシュビッツ。

 

米ジョージア州アトランタ郊外にある名門私立エモリー大学で教鞭を執るユダヤ人歴史学者デボラ・E・リップシュタット(レイチェル・ワイズ)は、『ホロコーストの否定:真実と記憶への増大する攻撃』という本を1993年に出版します。その中でリップシュタットは、ホロコースト否定論者のデイヴィッド・アーヴィング(ティモシー・スポール)を非難したのでした。

 

Denying the Holocaust: The Growing Assault on Truth and Memory (English Edition)
Free Press

 

そのため、1994年11月にアトランタのデカルブ・カレッジでリップシュタットは講演をしたときに、アーヴィングがそこへ乗り込んできます。アーヴィングは口汚くリップシュタットを攻撃しますが、リップシュタットは相手にしません。

 

その後、1996年9月、リップシュタットと同書の出版社ペンギンブックスを相手に、アーヴィングが名誉毀損の訴えを起こします。悩んだ末に裁判で争うことを決めたリップシュタットですが、裁判の舞台となるイギリスの法廷では、訴えられた側が立証責任を負うために、たとえアーヴィングの主張がどんなに荒唐無稽であっても、裁判で勝利することは決して容易なことではないことを知って呆然とします

 

そこで、リップシュタットは、敏腕の弁護団を作ることにします。まず、事務弁護士にアンソニー・ジュリアス(アンドリュー・スコット)を雇って戦略構築を頼み、その結果、法廷弁護士リチャード・ランプトン(トム・ウィルキンソン)をリーダーとする弁護団が結成されます。

 

ところが、弁護団は、法廷戦略としてホロコースト生存者ばかりかリップシュタット自身にも証言しないよう求めます。それは自らホロコーストの真実を証明したいと意気込むリップシュタットにとって到底納得できるものではないものでしたが、難しい裁判を戦うためには大切な戦略だったのです。

 

こうして2000年1月、サー・チャールズ・グレイ判事(アレックス・ジェニングス)の下、審理が始まるのでした……。

 

☆見応え十分

 

非常に複雑なイギリスでの裁判方式とホロコースト証明をわかりやすく劇的にまとめた脚本、各キャラクターの特徴を捉えた役者たち、そして堅実な演出が相まって、見応え十分な映画に仕上がっています。

 

まずもって、イギリスの裁判方式をこれほどわかりやすく説明した映画はないでしょう。アメリカのそれと大幅に違うやり方にリップシュタットが困惑するように、日本人にもなじみのない方法です。勉強になります。

 

さらに、ホロコースト否定論者のアーヴィングを論破するために取る弁護団の膨大な努力の実態もよくわかり、それによりナチスの周到かつ徹底的なホロコースト計画を痛感させられ、感心するしかありません。

 

理屈っぽくて、自分以外は何も信じないというユダヤ人特有のアクの強さで、何かにつけて弁護団に逆らうリップシュタットをレイチェル・ワイズが嫌らしいまでに演じぬき、映画にサスペンスを与えているのも、見事です。

 

決して美しいとはいえないリップシュタット本人とは似ても似つかぬワイズですが、このわからず屋ぶりが観る者をいら立たせ、アーヴィングには賛成できないけれども、リップシュタットの肩をもつこともできないという気にさせ、この裁判の結果を知っていても、ハラハラどきどきさせられるのです。ワイズにとって、『ナイロビの蜂』(2005)以降、最高の演技だと評します。

 

ワイズよりも凄いのが、アーヴィング役のティモシー・スポールです。完璧に役になりきっており、悪役としての憎たらしさを十分に備えることで、映画に対立軸を明確にさせ、わからず屋のリップシュタットと双璧の存在感を示します。

 

ランプトンを演じるトム・ウィルキンソンのプロフェッショナルに徹する法廷弁護士を圧倒的な迫力で務めるのも、たまらない魅力です。ファンとしては、この程度の演技は当たり前とおもいつつも、その期待を裏切らないウィルキンソンに拍手です。

 

アンドリュー・スコットも、リップシュタットを諫める事務弁護士として立派な演技で、感心してしまいました。個性の突出する上の3役からすると地味ですが、信念を曲げない点に、この弁護士であれば、ダイアナ妃が離婚するにあたって頼ったのは当然だとおもわせます。

 

ハワード・ショアの弦楽器を主体にした音楽は、荘重そのもの。ホロコースト犠牲者へのレクイエムのようで、心を打ちます。

 

すばらしい映画ではありますが、長い法廷闘争を110分にまとめていますから、食い足りないのは仕方ありません。原作を読むことで、その欲求不満を解消することにします。

 

内容: A-

 

++++++++++

 

画質(2.39:1): A-/B+

 

Gump TheatreにてOppo UDP-203から1080・24p信号を直接HDMIケーブルによってソニーVPL-HW30ESに送り込み、120インチ・ワイド・スクリーンに映しています。2層50GB。コーデックは、MPEG-4 AVC。伝送レートは、1 Mbpsから51 Mbps。

 

撮影は、『スルース』(2007)『マイティ・ソー』(2011)『エージェント:ライアン』(2014)『シンデレラ』(2015)でケネス・ブラナーと組んでいる、『Jの悲劇』(2004)『ヴィーナス』(2006)『マンマ・ミーア! (2008)『オン・ザ・ハイウェイ その夜、86分』(2013)『アイ・イン・ザ・スカイ 世界一安全な戦場』(2015)『オリエント急行殺人事件』(2017)のハリス・ザンバーラウコス

 

機材は、レッド・エピック・ドラゴン HDカメラを使用。マスター・フォーマットは、DI(2K)。オリジナル・アスペクト比も、2.39:1。

 

最近見たことがない、まるでDVDをアップコンバートしたかのような低画質です。

 

解像度は低く、細部はスポイルされています。彫りも浅く、奥行き感もイマイチ。何より、ぬめるようなテクスチュアに違和感を覚えます。

 

色温度は、高め。ブルー系が支配的で、ひんやりとした空気が漂います。肌の質感も、リアルとはいえません。

 

暗部情報量も、不十分。黒の沈みこみは限定的で、コントラストも高くないので、暗いシーンが見づらくなっています。

 

120インチ・スクリーン視聴の場合には、5m以上離れなければなりません。

 

音質(DTS-HD Master Audio 5.1): A-

 

Oppo UDP-203からソニーVZ-555ESに、サラウンドバック・スピーカー2本を付け加えた7.1チャンネル分をラインアウト接続して再生。伝送レートは、不明。音量は、マイナス30デシベル。

 

フロント重視の音響設計。後方に音が回されるのは、音楽と環境音の一部です。この結果、立体音場の密度感は高くなく、包囲感はイマイチで、移動感もないことはないですが、鮮やかとはいえません。まあ、アクション映画ではありませんから、構いはしないといえば構いはしないのですが、寂しさが残るのは事実です。

 

ノイズフロアも、最低レベルとはいえません。マイナス30デシベルというGump Theatreの通常音量で聴くと、雑味が残っていることがわかります。小さな環境音が、明瞭ではなくなっています。ただし、ハワード・ショアが書いたスコアの弦の響きは悪くありません。

 

セリフの抜けは、悪くありませんが、最高ともいえません。レンジが狭いのか、高音がやや押さえつけられたように感じます。それでも、サ行にきつさはなく、発音も聴き取りやすいのが救いです。

 

超低音成分は、ほとんど入っていません。

 

英語学習用教材度: C

 

日本語字幕ならびに日本語吹替えつき。

 

セリフ量は、膨大。ですが、俗語・卑語も、F-wordも何度か登場するなど、目くじらを立てるほどではありませんが、使用されます(PG-13指定)。テクストに使うには、注意が必要です。

 

しかも、大量の法律用語と歴史用語が出てきたうえに、英語字幕がつきません。そのため、勉強しやすい素材とはいえないことが、残念です。

 

++++++++++

 

気になるところを、アト・ランダムに。

 

☆原題は、Denial。「否定」だけです。邦題のほうが、裁判の争点がわかってベターかもしれません。

 

☆1000万ドルの製作費で、アメリカで407万ドル、世界で700万ドルの売り上げ。残念ながら、赤字になってしまいました。

 

特典は、次の映像特典です。

 

 .譽ぅ船Д襦Ε錺ぅ&原作者らが語る『否定と肯定』(3:42)
 ▲謄モシー・スポール インタビュー(7:33)
 8矯 デボラ・E・リップシュタット インタビュー(4:31)
 ご篤 ミック・ジャクソン & 脚本 デヴィッド・ヘア インタビュー(6:29)
 予告編:
  テ本版予告編(1:57)
  Εリジナル予告編(2:36)
  30秒SPOT(0:33) 

 

映像: 
  ΝァAを基本に、適宜Bが挿入
 ◆銑ぁC
 ァ銑АB 
 A ビスタ・サイズ(1.78:1)のHD画質(AVC/1080・24p)
 B シネスコ・サイズ(2.39:1?)のHD画質(AVC/1080・24p)
 C ビスタ・サイズ(1.78:1)のHD画質(AVC/1080・60i)
音声: 
  銑ァΝАDTS-HD Master Audio ステレオ
 ΑDTS-HD Master Audio 5.1
残念ながら、英語字幕はつきません。

 

アマゾン・ビデオでも、レンタル・販売を行っています。

 

否定と肯定 (字幕版)

 

否定と肯定 (吹替版)

 

米盤BDが、国内アマゾンで取り扱われています。

 

Denial/ [Blu-ray] [Import]
Universal Studios Home Entertainment

 

英語字幕は、当然、つきます。残りの仕様は、日本語字幕・日本語吹替えがつかないこと以外は、国内盤と同じです。特典は、予告編(1080p, 2:32)とメイキング(1080p, 3:42)だけです。メイキングは国内盤の,任靴腓Δら、得点に関していえば、国内盤が上です。

 

英盤BDは作られていません。

 

++++++++++

 

法廷映画ファン、ナチス関連映画ファン、必見。英語字幕はつきませんが、英法廷システムがよくわかり、英語勉強家も観たほうがためになります。BDの画質がよくなく、音質もそこそこなのはいただけませんが、内容は悪くありません。レンタルBDででも、ご覧になってください。オススメします!

 

| 外国映画(ハ行) | 10:45 | comments(0) | trackbacks(0) |
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