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ゲット・アウト(UK BD/Region B)

 

原題:Get Out (2017)
上映時間:1:44:05
2017年10月27日 国内劇場初公開
公式サイト:http://getout.jp/

ゴウ先生総合評価: A
  画質(2.39:1): A+/A
  音質(DTS-HD Master Audio 5.1): A+/A
  英語学習用教材度: A

 

キアヌ』(2016)の製作・脚本・主演を務めたジョーダン・ピールの監督・製作・脚本による人種差別主義(racism)を背景にしたサスペンス・ホラー。

 

キアヌ ブルーレイ&DVDセット(初回仕様/2枚組) [Blu-ray]
2016
ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント

 

主演は、『ジョニー・イングリッシュ 気休めの報酬』(2011)『キック・アス/ジャスティス・フォーエバー』(2013)『ボーダーライン』(2015)のダニエル・カルーヤ

 

準主演は、TV『GIRLS/ガールズ』シリーズ(2012〜2017)のアリソン・ウィリアムズ

 

その他、ブラッドリー・ウィットフォードケイレブ・ランドリー・ジョーンズスティーヴン・ルートリルレル・ハウリーベッティ・ガブリエルマーカス・ヘンダーソンレイキース・スタンフィールドキャサリン・キーナーが共演。

 

☆英盤BDで観る

 

本作の海外での評価の高さは、ものすごいものでした。Rotten Tomatoesでは、支持率99%で、10点満点中8.3点。Metacriticでは、100点満点中84点という具合です。信じられないほどの絶賛ぶりといってよいでしょう。

 

興行的にもすばらしく、たった500万ドルの製作費で、世界2億5000万ドル以上のメガヒットを記録しています。

 

こんなヒット作を見のがすわけにはいきません。すると、7月24日発売の英盤Blu-ray Discが9.99ポンドまで下がってくれたので、注文したのでした(今日は8.00ポンドに、トホホホホ)。それを観たら、これが面白いのなんの。日本公開も10月27日に始まりましたし、レビューを書かせていただきます。

 

☆あらすじ

 

舞台は、アメリカの郊外(撮影は、アラバマ州)。

 

黒人のクリス・ワシントン(ダニエル・カルーヤ)には、つきあって4か月の白人の恋人ローズ・アーミテージ(アリソン・ウィリアムズ)がいます。

 

ある週末、郊外にあるローズの実家に行くと、その両親ディーン・アーミテージ(ブラッドリー・ウィットフォード)とミッシー・アーミテージ(キャサリン・キーナー)、弟のジェレミー・アーミテージ(ケイレブ・ランドリー・ジョーンズ)から歓待されます。

 

しかし、クリスは、黒人の使用人であるジョジーナ(ベッティ・ガブリエル)、ウォルター(マーカス・ヘンダーソン)の様子のおかしさに胸騒ぎを覚えます。そして、その夜、クリスは精神分析医であるミッシーから催眠術をかけられてしまうのでした。

 

それでも、殊更のことは何もなく、その夜は明けます。この日は亡き祖父をしのぶパーティーが開かれ、多くの招待客がやってきます。しかし、ひとりの黒人(レイキース・スタンフィールド)をのぞき、すべて白人ばかりなのです。その状況に、クリスは居心地の悪さと不安を感じるのでした……。

 

☆秀作

 

よくできた脚本に、ツボを押さえた演出があいまって、次の展開が読めないローラーコースター・サスペンスに仕上がっています。高評価を受けたのも当然の逸品です。

 

黒人のクリスと白人のアーミテージ家の遭遇がもたらす違和感が、うまいつかみです。あまりの歓待ぶりに、何か裏がありそうで、クリス同様、観客も心がざわめきだすのです。

 

このあたり、マイケル・エイブルズの不気味な音楽が、さらに観る者を不安にさせてくれます。エイブルズが映画音楽を手掛けたのは本作が初めてだとはおもえない緊迫感の醸成です。まるでヒッチコック作品を観ている気分になります。

 

深夜の薄暗い書斎でのミッシーの紅茶カップを使った催眠術の薄気味悪さも、秀逸。アカデミー助演女優賞に2度ノミネートされている名優キャサリン・キーナーを起用した効果が最大限に出ています。この人が抑えた声で語りだすと、こちらまで催眠術にかかってしまったかのような錯覚に陥るのです(このあたり、カメラワークがもう少しうまければ、もっと観客まで巻き込んだ催眠術大会になったであろうにとおもうのですが、経験の浅い監督と撮影監督ではこれが精一杯なのでしょう)。

 

そして、翌日のパーティー。何が始まるのかとおもったら、クリスのオークションだったということに、やはりそう来たかと、やや興ざめします。どうせ黒人を競り落として、性奴隷にでも使うのだろうと考えてしまうのです。

 

しかしーーネタバレになるのでこれ以上は詳しく書けませんがーージョーダン・ピールはこの谷底から、もうひとひねりして、とんでもない高みに映画をもっていきます。つまりは、「黒人差別とは、黒人賛美の裏返しだ」とピールは主張してしまうわけです。その結果、描かれる皮肉な展開に観客は息を呑むしかありません。

 

この後の、窮地に落とし込まれたクリスのがんばりとそれを許さない連中との激しい争いも見事だし、最後の場面まで何が起きるかわからない展開にも舌を巻いてしまいます。

 

トビー・オリヴァーのテンポのよい編集も、本作をサスペンス・ホラーの秀作にしています。

 

クリス役のダニエル・カルーヤは、漆黒の肌色とその三白眼でどろりと下から見上げる表情が傑作。ピールの演出もあるのでしょうが、本作の主人公にふさわしい純正黒人といいたくなります。

 

ローズ役のアリソン・ウィリアムズは、髪をおろしていた時の優しい表情が、ポニーテールにするといきなりハンターのようなすごみに変わるのにビックリさせられます。この落差の大きさが、この役を手に入れた理由なのだと確信したほどです。

 

特筆すべきは、映画の結末に重要な働きをする米運輸保安庁(TSA:Transportation Security Administration)職員ロッド・ウィリアムズを演じたリルレル・ハウリーです。さすがにTVのシットコムで活躍しているコメディアン。演出に沿って、抑えた演技で場をさらいます。立派な仕事ぶりです。

 

ベテラン俳優のスティーヴン・ルートが演じる盲目の老人、女中役のベッティ・ガブリエル、庭番役のマーカス・ヘンダーソンの気持ち悪さも、述べておくべきでしょう。

 

実によくできた映画だと称賛を惜しみません。

 

内容: A

 

++++++++++

 

画質(2.39:1): A+/A

 

Gump TheatreにてOppo BDP-93から1080・24p信号を直接HDMIケーブルによってソニーVPL-HW30ESに送り込み、120インチ・ワイド・スクリーンに映しています。2層50GB。コーデックは、MPEG-4 AVC。伝送レートは、2 Mbpsから42 Mbps。平均、29.33 Mbps。

 

撮影は、『THE SILENT WAR 戦場の絆』(2010)『ダークネス』(2016)のトビー・オリヴァー

 

機材は、アリ・アレクサ・ミニHDカメラを使用。マスター・フォーマットは、DI(2K)。オリジナル・アスペクト比も、2.39:1。

 

解像度は非常に高く、現代BD最高画質に肉薄しています。

 

細部がスポイルされることはなく、彫りはくっきりと深く、奥行きもあり、すばらしい画質です。Blu-ray.comの米盤BDレビューだとそれほどでもない評価でしたので、期待していなかったのですが、英盤BDの画質は間違いなく優秀です。よい意味で、裏切られました。

 

発色は、ニュートラル。色乗りはパワフルで、鮮明。それでいて、すっきりとした色調です。スキントーンも、ナチュラル。まったく違和感を覚えません。

 

暗部情報量は、かなりのもの。夜間シーンもかなりあるのですが、黒がよく沈み、階調も滑らかで、見づらいシーンはありません。

 

大画面の近接視聴は、一切問題なしです。

 

音質(DTS-HD Master Audio 5.1): A+/A

 

Oppo BDP-93からソニーVZ-555ESに、サラウンドバック・スピーカー2本を付け加えた7.1チャンネル分をラインアウト接続して再生。伝送レートは、不明。48kHz, 24-bit。音量は、マイナス30デシベル。

 

音も優秀。5.1チャンネルをフル駆動させて、観客に恐怖を与えます。

 

前後左右に音を定位させる音響設計。音の出所はスクリーンと正確にマッチします。サラウンドスピーカーからの音数も多く、立体音場の密度はかなりの高さです。包囲感は高く、移動感もあります。

 

ノイズフロアは、最低レベル。鳥や虫の鳴き声などの環境音が、リアルです。音の解像度も高く、きりりとした音楽が響きます。もちろん、メタリックな響きも乗りません。

 

セリフの抜けも、文句なし。サ行も滑らかで、発音も明瞭です。

 

超低音成分は、かなりのもの。出ると、部屋が不気味に揺れます。計算の上で、わざとブーミーにしているようです。こうでなくては、サスペンス・ホラーではありません。ただし、部屋によっては調整が必要なことでしょう。

 

英語学習用教材度: A

 

英・仏・独・伊・西・ポル語などの字幕ならびに仏・独・伊・西語吹替えつき。残念ながら、日本語字幕・日本語吹き替えはつきません。

 

セリフは、かなりの量。ですが、俗語・卑語は、F-wordを含め、大量に登場します(R指定)。テクストとして使うには、注意が必要です。

 

それでも、英語字幕は、完璧にセリフをフォローしており、使用される英語自体もそれほど難しいものではないので、勉強しやすい素材ではあります。

 

特典は、量はそれほど多くないものの、音声解説もつき(ただし、その中でもF-wordが頻発しますが)、そのすべてに英語字幕がつくのは、利点です。

 

++++++++++

 

気になるところを、アト・ランダムに。

 

☆原題も、Get out。もちろん、「出て行け」という命令形ですが、さらに多くの意味が含まれた熟語ですから、解釈は自由です。最低でも、「信じられない」「秘密を明らかにしろ」「除去しろ」とは訳せます。

 

☆500万ドルの製作費で、これまでのところ、全米1億7548万ドル、海外で7766万ドル、世界で2億5314​万ドルのメガヒット。信じられない収益率です。

 

特典です。米盤BDのそれと同じです。まずは、音声特典。

 

 Audio Commentary by Writer/Director Jordan Peele

 

音声は、ドルビーデジタル ステレオ。うれしいことに、英語字幕がつきます。よく話しますが、内容面のことが多く、技術面の話が少ないコメンタリーで、個人的にはいまひとつでした。

 

次に、映像特典です。

 

 Alternate Ending (3:39)
 Deleted Scenes (23:03): 
   Rose Hypnosis
   Extended Rutherford
   Badminton
   Sunken Place Deer
   Detective Latoya Extended
   Rod Arrival 1 Sex Slave
   Rod Arrival 2 Don't Give Up on Love
   Rod Arrival 3 White Girls
   Rod Arrival 4 Cousin Single
   Rod Arrival 5 Bathroom
   Rod Arrival 6 Rose's Vote
 Unveiling the Horror of Get Out (8:50)
 Q&A Discussion with Writer/Director Jordan Peele and the Cast 
   (5:28)

 

映像:
  Ν◆A 
 ・ぁBを基本に、適宜Aが挿入

 A シネスコ・サイズ(2.39:1?)のHD画質(AVC/1080・24p)
 B ビスタ・サイズ(1.78:1)のHD画質(AVC/1080・24p)

音声: ドルビーデジタル ステレオ 

うれしいことに、すべてに英語字幕がつきます。

 

☆必見は、 もうひとつのエンディング(Alternate Ending)」です。クリスにとって、希望も何もないものになっています。個人的には、劇場版のほうがはるかに好きです。

 

☆特典にも、F-wordやS-wordが飛び出します。用心してください。

 

++++++++++

 

映画ファン、必見。4K上映館で観たら、さぞすばらしい画質を味わえるはずです。英盤BDの画質・音質は、優秀(特典は、まあまあ)。視聴環境(Region Bです、お間違いなく)と英語に問題なければ、強く推奨できます。

 

| 外国映画(カ行) | 07:23 | comments(0) | trackbacks(0) |
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