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高倉健を知りたければ、まずこの一本。「渋さ」の意味が分かります。★★★★★
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ドリーム(UK BD/Region A, B)

 

原題:Hidden Figures (2016)
上映時間:2:06:43
2017年9月29日 国内劇場初公開
公式サイト:http://dreammovie.jp/

ゴウ先生総合評価: A+/A
  画質(2.39:1): A
  音質(DTS-HD Master Audio 7.1): A/A‐
  英語学習用教材度: A+

 

NASAにおいて初期の宇宙開発計画を支えた3人の黒人女性数学者の知られざる活躍を映画化した実話ドラマ。

 

原作は、マーゴット・リー・シェタリーによるノンフィクション。

 

ドリーム NASAを支えた名もなき計算手たち (ハーパーBOOKS)
ハーパーコリンズ・ジャパン

 

Hidden Figures: The Untold Story of the African American Women Who Helped Win the Space Race
William Collins

 

監督・製作・脚本は、『ヴィンセントが教えてくれたこと』(2014)のセオドア・メルフィ

 

共同脚本は、TVで活躍しているアリソン・シュローダー

 

主演は、『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』(2008)でアカデミー助演女優賞にノミネートされた、TV『Empire 成功の代償』シリーズ(2015〜2017)のタラジ・P・ヘンソン

 

準主演は、『ヘルプ 〜心がつなぐストーリー〜』(2011)でアカデミー助演女優賞を受賞し、本作で同賞にノミネートされたオクタヴィア・スペンサー、『ムーンライト』(2016)のジャネール・モネイ

 

その他、ケヴィン・コスナーキルステン・ダンストジム・パーソンズマハーシャラ・アリが共演。

 

アカデミー賞では、作品賞・助演女優賞(オクタヴィア・スペンサー)・脚色賞にノミネート。

 

☆英盤BDで観る

 

アカデミー作品賞候補作です。しかも、人種・性差別に耐えて見事な実績を産み出した黒人女性たちの物語だと聞けば、絶対に観たくなります。

 

本作は、DIファイルが4Kですから、4K上映館に行けばネイティブ4K上映を楽しめます。近場ではTOHOシネマズ新宿、日本橋、シャンテに行けばよいのです。

 

ところが、そんな折り、英盤Blu-ray Discが、英アマゾンで9.99ポンドの最安値をつけ、送料込みで1700円弱で購入できることがわかりました。混んだ映画館に恐れを抱くタイプですし、劇場へ行くよりも交通費等を含めると安くつきます。英盤を取り寄せることにしたのでした。

 

☆あらすじ

 

舞台は、米ソ冷戦下の1961年のバージニア州ハンプトン。

 

米ソは熾烈な宇宙開発競争を展開しています。そんな中、NASAのラングレー研究所において、キャサリン・G・ジョンソン(タラジ・P・ヘンソン)、ドロシー・ヴォーン(オクタヴィア・スペンサー)、メアリー・ジャクソン(ジャネール・モネイ)という優秀な黒人女性数学者が計算手として働き、白人男性主体の職場の中で、歓迎されることもないまま、国家の一大プロジェクトの成功のために献身していたのでした。

 

そんな中、キャサリンが、上司のヴィヴィアン・ミッチェル(キルステン・ダンスト)からアル・ハリソン(ケヴィン・コスナー)率いるスペース・タスク・グループ(STG)への配属を命じられます。しかし、そこに待っていたのは、STGヘッド・エンジニアのポール・スタフォード(ジム・パーソンズ)による陰湿ないじめでした。

 

他方、計算部の部長代理であるドロシーは、正式な部長への昇進を願い出ますが、ミッチェルによって、黒人が部長になったという前例がないと断られます。

 

メアリーは、メアリーでエンジニアとして働きたいと志願したのに、黒人はエンジニアになることはできないと断られます。

 

それでも、3人はアメリカ史上初の有人宇宙飛行をめざしたマーキュリー計画の実現に向けてがんばっていったのでした……。

 

☆実話を逸脱した映画的リアリズムが胸に刺さる

 

実話をもとにした映画ですが、実話とは多くの点で異なる内容になっているようです(このあたり、これから原作を読んで詳しく吟味しないといけません)。しかし、実話は実話、映画は映画。実話そのままであっても、映画として感動させてくれるものでないとよい映画とはいえません。

 

その点、本作は、間違いなく、秀作。人種差別甚だしい南部で暮らす黒人キャリアウーマン3人の奮闘努力をユーモラスに描くことで、爽やかな感動を与えてくれます。

 

この意味で、黒人メイドとして働く主人公たちの運命があまりに切なかった『ヘルプ 〜心がつなぐストーリー〜』(2011)、生まれ育った環境から抜け出せずに底辺を生きる主人公が哀れな『ムーンライト』(2016)、息子の成功を素直に応援できない夢を失った父親が寂しい『フェンス』(2016)といった黒人を描いてアカデミー作品賞候補となった最近の作品とは、ひと味違います。この4作を比較すれば、個人的には、本作をナンバーワンに推します。

 

まずもって、主人公たちが不必要に自分の境遇を嘆かないのがすばらしいところです。不満をこぼすのは、ドロシーが昇進できないことを愚痴るシーンだけです。あとは、キャサリンもメアリーも不満はあるでしょうに、それを口に出さず、自分に与えられた課題をひとつひとつこなしていきます。その健気な姿勢に、観客は心惹かれます。

 

実際、キャサリンの場合、黒人用トイレが半マイル(約800m)先の建物にあり、用をすませるだけでひと苦労であるとか、計算しなければならない大切なデータを黒塗りされて見えなくした資料を渡されるといういじめを受けたりだとか、大変な目に遭うのですが、自分からそれを訴えません。このタフネスさがよいのです。

 

ある日、どしゃ降りの中トイレに行ったキャサリンがずぶ濡れになって戻ってくると、上司のハリソンが休憩が長すぎると注意すると、キャサリンが切れるときにも、それまでの我慢があるがゆえに、素直にキャサリンを応援できます。我慢に我慢をかさねて、その我慢が頂点に達したときに長ドスを抜いて殴り込む、任侠映画の中の高倉健がもたらす爽快感とおなじです。実際にはNASAではトイレに白人・黒人の差別はなかったといいますが、うまい脚色です。

 

しかも、このエピソードがあるがゆえに、キャサリンの苦労をおもいやったハリソンが、トイレの白人・黒人の区別をなくすために、黒人用トイレ(colored bathroom)の表示板を叩きおとす場面に、ケヴィン・コスナーの侠気(おとこぎ)があふれ、コスナー・ファンとしてもうれしくなります。

 

その後のキャサリン、ドロシー、メアリーの頑張りがすべて実を結んでハッピーエンドになるのも、痛快そのもの。映画が終わると拍手喝采したくなりました。すばらしい脚色であり、演出です。

 

個人的には、キャサリンを演じたタラジ・P・ヘンソンの可愛らしさに虜になってしまいました。メガネがややずり落ちた表情が何ともキュートで、この人ならば、3人の子持ちの未亡人でも、マハーシャラ・アリ演じる米陸軍少尉のジム・ジョンソンから惚れられても不思議ではないとおもわせてくれます。

 

特に、資料を抱えて遠くのトイレに向かうときのタイトスカートにパンプスを履いてちょこちょこ走りをするときのひたむきさとおかしさが入り混じったシーンは、印象的です。この人が、アカデミー主演女優賞にノミネートされなかったことを不当に感じます。

 

オクタヴィア・スペンサーの貫禄は、「姐御」と呼びたくなるもの。キルステン・ダンスト演じる前例重視主義の白人上司と戦うあたりの迫力は『ヘルプ』のとき以上ですし、IBM社員たちを出し抜いてコンピューターをうまく操作する当たりのおかしさも、格別です。

 

ジャネール・モネイも、メアリーの勝気な性分をうまく表現して、実に頼もしい黒人女性を演じます。キャサリンの控えめな強さやドロシーのお茶目なリーダーシップとは違った、白人を白人ともおもわず、上司や判事に率直に自分の意見をぶつける烈しさを巧みに演じているのは立派です。

 

ケヴィン・コスナーも、キャサリンとドロシーを引き立てるあたり、ピッタリのニンでうまい配役だと感心します。

 

損な役回りのキルステン・ダンストも、あの一見きつい表情が、当時の白人女性上司らしい雰囲気を醸し出していて、映画を盛り上げます。

 

『ムーンライト』でアカデミー助演男優賞を受賞したマハーシャラ・アリは、出番は多くないものの、キャサリンの夫としての優しさと頼もしさが出ていて、黒人キャリアウーマンの奮闘ぶりを縦糸だとすれば、そのプライベートである横糸を描くのを助け、映画に深みを与えています(実際には、キャサリンはジムと1959年に結婚しているのですが)。

 

レネー・アーリック・カルファスの衣装デザインは、控えめですが、秀逸。黒人女性3人、特にキャサリンが着る服が可愛らしくて、スクリーンから目を離せなくなります。

 

ハンス・ジマーファレル・ウィリアムスベンジャミン・ウォルフィッシュの軽やかなオーケストラ音楽も、観客をウキウキさせてくれます。

 

ピーター・テッシュナーの編集も小気味よく、観客をだれさせません。

 

内容: A+

 

++++++++++

 

画質(2.39:1): A

 

Gump TheatreにてOppo BDP-93から1080・24p信号を直接HDMIケーブルによってソニーVPL-HW30ESに送り込み、120インチ・ワイド・スクリーンに映しています。2層50GB。コーデックは、MPEG-4 AVC。伝送レートは、3 Mbpsから42 Mbps。平均、23.76 Mbps。

 

撮影は、『ニュースの天才』(2003)『オーストラリア』(2008)『赤ずきん』(2011)『ビーストリー』(2011)『奇跡の2000マイル』(2013)『ニュースの真相』(2015)『ジェーン』(2015)のマンディ・ウォーカー

 

機材は、アリフレックス416 16mmフィルム・カメラ、パナビジョン・パナフレックス・ミレニアム・XL2 35mmフィルム・カメラを使用。マスター・フォーマットは、DI(4K)。オリジナル・アスペクト比も、2.39:1。

 

16mm・35mmフィルム撮影であるにもかかわらず、グレインはほぼゼロ。どうしたことでしょう。まるでHDカメラのようです。フィルムの質感が好きな人間としては、大いに残念です。

 

とはいえ、解像度は現代最高BD画質からすれば若干劣りますが、十分に高く、細部がスポイルされることはありません。彫りも深く、奥行きも出ています。

 

発色は、冒頭のキャサリンの回想シーンを除けば、ニュートラル。色数も多く、華やかな雰囲気が漂います。とはいえ、べたつかず、爽やかな色調です。スキントーンも、ナチュラル。違和感は覚えません。

 

暗部情報量も、十分。黒はよく沈みこみ、見づらさはありません。

 

大画面の近接視聴も、問題なしです。

 

うーん、ネイティブ4K上映で観てみたい!

 

音質(DTS-HD Master Audio 7.1): A/A-

 

Oppo BDP-93からソニーVZ-555ESに、サラウンドバック・スピーカー2本を付け加えた7.1チャンネル分をラインアウト接続して再生。伝送レートは、不明。48kHz, 24-bit。音量は、マイナス30デシベル。

 

前後左右に音を定位させる音響設計。音の出所はスクリーンと正確にマッチします。しかし、残念なことに、サラウンドバック・スピーカーの働きが乏しく、まるで5.1チャンネルのような印象です。

 

立体音場の密度感は多くの場面でそれほど高まらず、包囲感に物足りなさを感じます。コンクリートで固められた廊下で話す場合も、反響成分が収められていません。それでも、移動感はかなりのもの。音楽が分離感よく響くのが、救いです。

 

ノイズフロアは、最低レベル。すっきりとした響きは好印象。メタリックな響きも乗りません。

 

セリフの抜けも、文句なし。サ行も滑らかで、発音も明瞭です。

 

超低音成分は、ロケット発射時など場面によっては、かなり出ますが、そういう場面は限定的で、部屋が揺れるほどではありません。

 

英語学習用教材度: A+

 

英・仏・チェゴ語などの字幕ならびに仏・西・チェコ語などの吹替えつき。残念ながら、日本語字幕・日本語吹き替えはつきません。

 

セリフは、かなりの量。俗語・卑語は、多少登場しますが、F-wordやS-wordはまったく使われず(PG指定)、ほぼ安心してテクストに使えます。

 

英語字幕は、完璧にセリフをフォローしています。勉強しやすい素材です。

 

特典は、かなりの量。しかも、音声特典を含め、すべての映像特典に英語字幕がついています。A+の価値が、十分にあるBDです。

 

++++++++++

 

気になるところを、アト・ランダムに。

 

☆原題は、Hidden Figures。直訳すれば、「隠された人物たち」。しかし、“figure”には「数字」、複数形の“figures”には「データ」という意味がありますから、数学者3人を表す意味が裏に隠されていると考えるべきです。

 

☆これで、アカデミー作品賞候補作をすべて観たことになります。そのアカデミー作品賞候補作の私的順位は、次のようになります。(『ムーンライト』『フェンス』のレビューはまだ書いていません。悪しからず。)


 1位 ラ・ラ・ランド A+++(レビューは、こちら!
 2位 本作 A+
 2位 ハクソー・リッジ A+(レビューは、こちら!
 4位 ムーンライト A
 4位 最後の追跡 A(レビューは、こちら!
 4位 メッセージ A(レビューは、こちら!
 7位 マンチェスター・バイ・ザ・シー A/A-(レビューは、こちら!
 8位 フェンス A-
 9位 LION/ライオン 〜25年目のただいま〜 A-/B+
    (レビューは、こちら!

 

☆2500万ドルの製作費で、アメリカで1億6939万ドル、海外で6401万ドル、世界で2億3339万ドルのメガヒット。ものすごい収益率です。

 

特典は、米盤BDのそれとまったく同じです。まずは、音声特典。

 

 Audio Commentary by Theodore Melfi and Taraji P. Henson

 

音声は、ドルビーデジタル ステレオ。信じられないことに、英語字幕がついています。発言も多く、楽しめます。

 

次に、映像特典。

 

 It All Adds Up — The Making of Hidden Figures (41:46) 
  (10:03)
 Deleted Scenes (8種/10:14) 
   with optional commentary by director Theodore Melfi
 Hidden Figures: Filming in Georgia (5:15)
 Gallery (静止画28枚/2:18/音声なし) 
 Theatrical Trailer (2:25/字幕なし)


映像:
  Ν Aを基本に、適宜Bが挿入
 ◆B
 ぁA(実際は、最大1.33:1)

 A ビスタ・サイズ(1.78:1)のHD画質(AVC/1080・24p)
 B シネスコ・サイズ(2.39:1?)のHD画質(AVC/1080・24p)

音声: 
  銑 ドルビーデジタル ステレオ 
 ァ.疋襯咫璽妊献織 5.1

うれしいことに、すべてに英語字幕がつきます。

 

☆イギリスでも、アメリカと同じく、4K UHD BDが発売されています。

 

 

Region A, Bですから、国内向けBDプレーヤーでも視聴可能です。いま現在、英アマゾンで18.59ポンドとなっています。

 

米盤BD、4K UHD BDも、もちろん入手可能です。今日現在の米アマゾン売価です。

 

 BD     17.96ドル 
 4K UHD BD 22.63ドル

 

ただし、4K UHD BDは、米アマゾンのプライム会員にならないと買えません。そのため、プライム会員でない方が購入するなら、英盤のほうが安くつきます。

 

☆米盤BDは、国内アマゾンでもマーケットプレイスを通じて購入可能です。

 

Hidden Figures [Blu-ray]
20th Century Fox

 

いちばん安い店は、2049円+350円(関東への配送料)としています。

 

++++++++++

 

映画ファン、環境のせいで夢と希望がかなわないと嘆いている方(特に、女性)、必見。劇場へ急ぎましょう。英盤BDの画質・音質は十分で、特典もかなりのもの。英語勉強家なら、購入もありです。強くオススメします!

 

| 外国映画(タ行) | 11:26 | comments(0) | trackbacks(0) |
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