CALENDAR
S M T W T F S
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031    
<< July 2018 >>
ARCHIVES
CATEGORIES
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
英語で「日本国憲法」を読んでみる―The Constitution of Japan
英語で「日本国憲法」を読んでみる―The Constitution of Japan (JUGEMレビュー »)
別冊宝島編集部
英語で憲法を読んでみれば、戦勝国アメリカから押し付けられたことが手に取るように分かります。50年以上、修正されていない憲法。時代にそぐわない内容。それでも、憲法改正、不要ですか?
★★★★★
RECOMMEND
駅 STATION [DVD]
駅 STATION [DVD] (JUGEMレビュー »)

高倉健を知りたければ、まずこの一本。「渋さ」の意味が分かります。★★★★★
<< 『セイ・エニシング』の米盤BDを5.40ドルで購入 | main | 日本未公開『I Am Chris Farley』の米盤BDを、5.09ドルで購入 >>
ハイドリヒを撃て!「ナチの野獣」暗殺作戦(UK BD / Region B)

 

原題:Anthropoid (2016)
上映時間:2:00:27
2017年8月12日 国内劇場初公開
公式サイト:http://shoot-heydrich.com/

ゴウ先生総合評価: A
  画質(2.39:1): A+/A
  音質(DTS-HD Master Audio 5.1): A
  英語学習用教材度: A

 

チェコ・イギリス・フランス共同製作により第二次世界大戦中にナチスの大物を暗殺した「エンスラポイド作戦」を描いた戦争ドラマ。

 

主演は、『28日後...』(2002)『ダブリン上等!』(2003)『プルートで朝食を』(2005)『麦の穂をゆらす風』(2006)『サンシャイン2057』(2007)『白鯨との闘い』(2015)『ダンケルク』(2017)のキリアン・マーフィ

 

準主演は、『フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ』(2015)『フィフティ・シェイズ・ダーカー』(2017)のジェイミー・ドーナン

 

その他、シャルロット・ル・ボンアンナ・ゲイスレローヴァハリー・ロイドアレナ・ミフロヴァーマルチン・ドロチンスキトビー・ジョーンズが共演。

 

監督・製作・脚本・撮影は、『Cashback』(2005)でアカデミー短編実写賞にノミネートされた、『フローズン・タイム』(2006)『ブロークン』(2008)『メトロマニラ 世界で最も危険な街』(2013)のショーン・エリス

 

共同脚本は、『アイ・アム・キューブリック!』(2005)のアンソニー・フルーウィン

 

☆英盤BDで観る

 

戦争映画ファンであるにもかかわらず、貧乏英語塾長、エンスラポイド作戦のことをよく知りませんでした。過去にこの作戦は3回映画化されているのに、どれも観ていないのです。ゆえに、そのどれかを観て勉強しようかと考えていたときに、これだけ魅力的なスタッフとキャストで4度目の映画化が行われると聞き、絶対に観ると決めていたのでした。

 

ところが、東京では新宿武蔵野館とシアター・イメージフォーラムだけでしか上映されないというではないですか。これでは、都合を合わせるのが大変です。と案じていた折り、英盤Blu-ray Discが、先月中旬、英アマゾンで7.92ポンドの最安値をつけ(今日は、6.84ポンド)、1400円もしないで購入できることがわかったのです。これならば、劇場に行くより安くつきます。すぐに注文したのでした。

 

そこで、8月12日に国内での劇場公開が始まったこの機会に、先週届いた英盤BDのレビューをアップロードさせていただくことにします。

 

☆あらすじ

 

舞台は、1941年から1942年にかけてのベーメン・メーレン保護領のプラハ。

 

1939年3月、ヒトラーはチェコをドイツに併合し、「ベーメン・メーレン保護領」と名づけます。チェコが、ドイツに役立つ軍需工業地帯だったからです。

 

その保護領を1941年9月から実質的に支配していたのが、ナチスで3番目の権力をもつ親衛隊大将ラインハルト・ハイドリヒ(1904年3月7日 - 1942年6月4日)でした。この男は、第二次世界大戦中、ユダヤ人大量虐殺の実権を握り、「プラハの屠殺者(The Butcher of Prague)」「ナチスの野獣」と呼ばれるほどの冷酷な男だったのです。

 

このことに危機感をもったチェコスロバキア駐英亡命政府は、「エンスラポイド作戦」というコードネームのハイドリヒ暗殺計画を立て、ヨゼフ・ガブチーク(キリアン・マーフィ)とヤン・クビシュ(ジェイミー・ドーナン)に、1941年12月28日にパラシュートで保護領に降り、プラハに向かいハイドリヒを暗殺せよという命令を出します。

 

ヨゼフとヤンは、レジスタンスのヤン・ゼレンカ=ハイスキー(トビー・ジョーンズ)の案内で、レジスタンスを応援するマリー・モラヴェツ(アレナ・ミフロヴァー)のアパートに下宿します。

 

そこで、レジスタンスと協力しながら、ふたりは暗殺計画を練り、準備に入ります。そのときに協力してくれたのが、マリー・コヴァルニコヴァー(シャルロット・ル・ボン)とレンカ・ファフコヴァー(アンナ・ゲイスレローヴァ)という若い女性たちでした。やがて、ヨゼフはレンカと、ヤンはマリーと恋に落ちます。

 

そして、運命の1942年6月4日がやってきます。決死のエンスラポイド作戦です。この結果、何とかハイドリヒに銃弾を撃ち込むことはできたものの、その場で死を確認できず、ハイドリヒは病院に運ばれます。

 

怒り狂ったナチスは「血の報復」を開始し、プラハはもちろん、保護領全体にわたって犯人の捜索を始めたのでした……。

 

☆秀作

 

ナチスドイツの恐ろしさとそれに対抗したヨゼフとヤンたち勇士の頑張りに、ただただ圧倒される映画です。よくぞこれだけのものを900万ドルという低予算で作り上げたと感心してしまいます。

 

前半の準備段階からハイドリヒ暗殺までの緊張感は『ブリッジ・オブ・スパイ』(2015)に、後半の銃撃戦の迫力においては『ハクソー・リッジ』(2016)『プライベート・ライアン 』(1998)に負けずとも劣りません。歴史に残りうる戦争映画の秀作です。

 

前半テンションが高まるのは、プラハのレジスタンのリーダー、ラジスラフ・ヴァネック(マルチン・ドロチンスキ)が反対するためです。ロンドンにある亡命政府からの命令がプラハに直接届いていなかったために、ヴァネックはヨゼフとヤンが受けた命令を疑います。ハイドリヒを暗殺すれば、ナチスが徹底的に犯人捜しをすることが必定。そうなれば、多くのチェコ人たちが犠牲になります。そんな命令を亡命政府が出すはずがないと考えたのです。

 

ゼレンカ=ハイスキーの後押しで何とか作戦続行は決まったものの、暗殺決行のタイミングが計れず、チームには苛立ちが表面化します。ヨゼフとヤンは恐怖をつかの間の恋で紛らわせ、レジスタンスの仲間たちも次第に暗殺の意義を疑い、離脱していく者も出て来る有様です。

 

このあたりの脚本の組み立てが、サスペンス映画としても一級品で、一刻たりとも、スクリーンから目が離せません。しかも、冒頭のパラシュート降下のあと助けたふりをしてナチスに通報しようとした男を射殺するまでの「動」の入りで驚かせたあとで、「静」の緊張時間が50分近く続くために、余計に緊張が高まるのです。

 

いざ暗殺決行となっても、様々なトラブルが起き、計画通りには進みません。史実に沿っているのでしょうが、まるでフィクションのようなスリリングさです。

 

暗殺には成功したものの、予想どおり、そのあとにはナチスの恐怖の追跡が待っていました。

 

協力したモラヴェツ(アレナ・ミフロヴァー)が青酸カリを飲んで自死したのも悲惨なら、その息子アチャ(ビル・ミルナー)がありとあらゆる残虐な拷問を受けたうえに、母親の切り取られた首を見せられて、とうとう暗殺者たちの居場所である教会を教えて殺されるのも悲惨。現実が「地獄」であったことを、われわれは教わります。

 

こうしたものを見せられたあとですから、教会に押し寄せるナチスの大群にヨゼフとヤンを含んだ7人で立ち向かう最後の銃撃シーンの凄惨さが、さらに募ります。

 

このときの演出も、実際には6時間も耐え切った暗殺チームの頑張りを30分かけて丁寧に描き、チームが意外と健闘するために、ひょっとしたらひとりぐらい生き残れるのではと観客におもわせられるあたりが憎いところです。しかし、そんな甘い期待は簡単に吹っ飛びます。ショーン・エリスの演出の巧さが光るところです。

 

最後も、絶体絶命になって、ヨゼフが自決をしようとしたときに、ヨゼフの心の目に映るレンカの姿が神々しく、幻想的で、死ぬことをむしろヨゼフが喜んでいるように見える演出も冴えています。

 

銃撃戦の前半は、銃声を含めた環境音とセリフだけなのですが、この場面になると、銃声とセリフが消えて、ロビン・フォスターの音楽だけが流れ、『ハクソー・リッジ』と同じ手法ではありますが、より悲しみが強調されます。

 

テンポのよい編集(リチャード・メトラー)の効果もあって、全編を通じて冗長さはなく、スクリーンから目が離せません。

 

当時の写真をもとに、CGで再現したというプラハの街並みも見事。そのはかなさに、歴史の残酷さを感じさせられます。

 

俳優たちも、すべて立派。特に、キリアン・マーフィとジェイミー・ドーナンの充実ぶりは、格別です。

 

内容: A

 

++++++++++

 

画質(2.39:1): A+/A

 

Gump TheatreにてOppo BDP-93から1080・24p信号を直接HDMIケーブルによってソニーVPL-HW30ESに送り込み、120インチ・ワイド・スクリーンに映しています。2層50GB。コーデックは、MPEG-4 AVC。伝送レートは、1 Mbpsから40 Mbps。平均24.99 Mbps。

 

撮影は、『メトロマニラ 世界で最も危険な街』(2013)でも撮影を担当したショーン・エリス

 

機材は、アリフレックス416 16mmフィルム・カメラを使用。マスター・フォーマットは、DI(バイト数は不明)。オリジナル・アスペクト比も、2.39:1。


かなり大粒のグレインが全体に浮き出ているので、てっきり35个濃1討気譴燭發里箸もっていまおした。ところが、視聴後調べてみると、16个任呂覆い任垢。びっくりです。当時の雰囲気を出したいがゆえの選択でしょうが、その狙いは当たっています。時代集が出ているのに、精彩なBDトランスファーです。

 

解像度は非常に高く、現代最高レベルのBD画質にはやや及びませんが、デジタル撮影された並みのBD画質を簡単に凌駕しています。彫りは深く、奥行きもあり、何よりそのフィルムルックな画調にしびれます。

 

色温度は、高め。色数も減らして、時代風を出したいためでしょう、セピア風な色調で統一されています。茶系がやや強調されている関係で、スキントーンも実にナチュラル。まったく違和感を覚えません。

 

暗部情報量も、十分。黒はよく沈みこみ、冒頭の夜間パラシュート降下シーンでも、見づらさはありません。

 

大画面の近接視聴も、問題なしです。

 

音質(DTS-HD Master Audio 5.1): A

 

Oppo BDP-93からソニーVZ-555ESに、サラウンドバック・スピーカー2本を付け加えた7.1チャンネル分をラインアウト接続して再生。伝送レートは、不明。48kHz, 24-bit。音量は、マイナス30デシベル。

 

前後左右に音を定位させる音響設計。音の出所はスクリーンと正確にマッチします。サラウンドスピーカーからの音数も非常に大量。おかげで、立体音場の密度は高く、包囲感はかなりのものです。移動感があまり鮮明でないのが惜しいところですが、そうしたことが不満にならないパワーが本作にはあります。

 

というのも、ラスト30分の銃撃戦においては、サラウンドスピーカーが大活躍をして、座る場所さえよければ真後ろからでも銃声が聞こえてくるからです。そのため、銃弾の発射位置と着弾点が見事にわかり、まるで自分が現場に叩き込まれた気にさせられるからです。

 

ノイズフロアが最低レベルなため、マイナス30デシベルだと、銃弾が痛く重く、半端ない恐怖に襲われます。教会の中での反響音などの細かい環境音が聞こえてくるのも、臨場感を高めます。それでいて、メタリックな響きが乗りません。

 

セリフの抜けも、文句なし。サ行も滑らかで、発音も明瞭です。

 

超低音成分は、場面によっては、かなりの量。爆破シーンや銃撃戦シーンでは、重機関銃の咆哮の際にかなりの量が出て、驚かされます。

 

A+/Aにするかどうか、最後まで悩みました。

 

英語学習用教材度: A

 

英語字幕つき。残念ながら、日本語字幕・日本語吹き替えはつきません。

 

セリフは、かなりの量。俗語・卑語は、F-wordを含め、まったく使われません。R指定なのは、残虐な殺戮シーンが大量にあるからです。安心してテクストに使えます。

 

英語字幕は、完璧にセリフをフォローしていますので、勉強しやすい素材です。

 

特典は、量は少ないものの、なかなか面白いものです。これで、英語字幕がついていれば、もう一段上の評価ができました。残念。

 

++++++++++

 

気になるところを、アト・ランダムに。

 

☆原題は、作戦名のAnthropoid。「類人猿」という意味です。/ǽnθrəpɔ̀id/というのが普通の発音ですから、「アンスラポイド」と表記するほうがが原音に近いとおもいますが、「エンスラポイド」と通常呼ばれています。

 

☆900万ドルの製作費で、これまでのところ、アメリカで296万ドル、世界で500万ドルの売り上げ。残念ながら、赤字になってしまいました。

 

特典は、次の映像特典です。

 

 The Making of Anthropoid (29:00)
 Storyboard to Film Comparisons: 
   Assassination Scene (4:06)
   Opening Scene (1:20)
   Church Battle Scene (8:53)

 

映像: 

  Aを基本に、Bが適宜挿入
 ◆,なり小さめのシネスコサイズの絵を上下に配列(AVC/1080・PAL)

 A ビスタ・サイズ(1.78:1)のHD画質(AVC/1080・PAL)
 B シネスコ・サイズ(2.39:1?)のHD画質(AVC/1080・PAL)

音声:リニアPCM 2.0(48kHz, 24-bit)

残念ながら、英語字幕はつきません。

 

☆,離瓮ぅングを観ると、ショーン・エリス流ストーリーボード(絵コンテ)の作り方が出てきます。それは、出演者によく似た6分の1のフィギュアを同じ縮尺の撮影場所の模型を作り、ジオラマ状態で写真に収め、それをストーリーボードにするというものです。これなら、カメラ位置をあれこれ試して実際に観ることができます。よく考えられた方法だと感心してしまいました。

 

++++++++++

 

戦争映画ファン、出演者のファン、必見・必聴。英盤BDの出来は、画質・音質・特典ともにかなりのもの。英語と使用環境に問題なければ、かなり値下がりしていますし、購入もありでしょう。その他の方は、ぜひ劇場でご覧ください。オススメします!

 

| 外国映画(ハ行) | 10:38 | comments(0) | trackbacks(0) |
コメント
コメントする









この記事のトラックバックURL
http://blog.indec.jp/trackback/1063563
トラックバック