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LOGAN/ローガン(US BD / Region Free)

 

原題: Logan (2017)
上映時間:2:17:23
2016年6月1日 国内劇場初公開
公式サイト:http://www.foxmovies-jp.com/logan-movie/

ゴウ先生総合評価:  A
  画質(2.38:1): A+
  音質(DTS-HD Master Audio 7.1): A+/A
  英語学習用教材度: A

 

ヒュー・ジャックマンが2000年から17年間演じ続けてきた『X-MEN』のローガン=ウルヴァリンの最終章となるSF・アクション・ドラマ。

 

準主演は、パトリック・スチュワートダフネ・キーン

 

その他、リチャード・E・グラントボイド・ホルブルックスティーヴン・マーチャントエリザベス・ロドリゲスエリック・ラ・サールエリゼ・ニールクインシー・ファウスが共演。

 

監督・製作総指揮・原案・脚本は、『ニューヨークの恋人』(2001)『ウルヴァリン:SAMURAI』(2013)に引き続いてジャックマンと組んだ、『コップランド』(1997)『17歳のカルテ』(1999)『ウォーク・ザ・ライン/君につづく道』(2005)『ナイト&デイ』(2010)のジェームズ・マンゴールド

 

共同脚本は、『グリーン・ランタン』(2011)『ブレードランナー 2049』(2017)『オリエント急行殺人事件』(2017)のマイケル・グリーン、『アウト・オブ・サイト』(1998)でアカデミー脚色賞にノミネートされた、『冷たい月を抱く女』(1993)『ゲット・ショーティ』(1995)『マイノリティ・リポート』(2002)『フライト・オブ・フェニックス』(2004)『マーリー 世界一おバカな犬が教えてくれたこと』(2008)『ウルヴァリン:SAMURAI』(2013)『誘拐の掟』(2014)のスコット・フランク

 

☆米盤BDで観る

 

DIファイルが4Kの本作、観るなら絶対に4Kプロジェクター設置館でとおもっていました。そうしたところが、なかなかそういう劇場がありません。そんなときに、米盤Blu-ray Discが11.99ドルの最安値をつけたのです(いまは、19.99ドル)。送料込みで1800円ちょっとで買えることがわかり、7月13日に注文しました。それが、一昨日届き、早速視聴したのでした。

 

☆あらすじ

 

舞台は、ミュータントの大半が死滅した2029年の米国境近くのメキシコ、米エル・パソ、オクラホマシティ、ノースダコタ。

 

かつて「ウルヴァリン」という名で知られていたローガンことジェームズ・ハウレット(ヒュー・ジャックマン)は、もはや不死身の身体ではなくなり、メキシコ国境の近くでリムジン運転手をしながら、キャリバン(スティーヴン・マーチャント)とともに、年老いたチャールズ・エグゼビア=プロフェッサーX(パトリック・スチュワート)の世話をして暮らしています。

 

そこへ、ガブリエラ・ロペス(エリザベス・ロドリゲス)という女性が現われ、ローラ(ダフネ・キーン)という少女をノースダコタまで届けてほしいとローガンに頼んできます。

 

そのローラは、ザンダー・ライス博士(リチャード・E・グラント)がローガンのDNAから作り出した最強のミュータント兵士だったのです。ロペスの手引きで脱走したために、ライスと結託したドナルド・ピアーズ(ボイド・ホルブルック)が追ってきます。

 

ローガンは、嫌々ながらも、チャールズとともに、ローラをノースダコタへ送り届ける過酷なアメリカ大陸縦断に向かうのでした……。

 

☆三世代のミュータントのロードムービー

 

アルツハイマー症に罹ったエグゼビア、治癒能力が衰えたローガン、そして成長段階にあるローラ。祖父・父・娘という疑似家族を形成し、娘をつけ狙う一味と戦いながら、娘を逃がそうと自分を犠牲にする祖父と父を描いているのが、本作です。

 

ゆえに、クローン・ミュータントの誕生という部分はSF仕立てですが、エグゼビアもローガンも己が超能力もさびついたために、われわれ一般中高年と同じ悩みを共有しています。この「人間臭さ」が本作のミソであり、他の『X-MEN』シリーズとの差別化となっています。

 

それをよしとするかどうかで、本作への評価も変わるのでしょうが、貧乏英語塾長は微妙な気持ちになりました。スーパーヒーローは、どこまでもスーパーヒーローでよいではないかとおもうのです。悩みも衰えもあるかもしれないけれども、それに鞭打ちスーパーヒーローを務めるのは立派なことだと。たとえば、『ダークナイト ライジング』(2012)のバットマンのように。

 

しかし、ジェームズ・マンゴールドとヒュー・ジャックマンは、その考えに酌みしません。ネタバレになりますが、ローガンを殺してしまうのです。もちろん、ヒロイックな最後ではありますが、そのヒロイックさは、かつてのように人類を救うためではなく、あくまでも自分のDNAクローンであるローラを助けるためのものなのです。しかも、その場では救いましたが、追手がいる限り、ローラの身が未来永劫安泰なわけではありません。にもかかわらず、ローガンはその極めて私的な闘いに命を懸けるのです。

 

ローガンは、死に際にローラに向かって‟So, this is what it feels like”といい残します。卓越した治癒能力の結果、原爆さえもはねのけて200年間生きてきたローガンが、その不死性をなくし、「つまり、これが死ぬっていうことなんだな」と同じミュータントのローラに向かってホッとしてつぶやくあたり、戦いに次ぐ戦いで疲れ果てた究極戦士の真の姿なのかもと思うようになってしまうのです。

 

貧乏英語塾長のような軟弱な人間にはわからない深い悲しみがそこにあることを知ると、本作の価値がぐっと高まります。自らの人生に終止符をつけたローガン。これこそが、究極のスーパーヒーローなのかもとおもってしまうからです。

 

しかも、その人間(ミュータント?)ドラマをハードコア・アクションでつなぐ娯楽性も、立派なもの。かつての誇りと能力をなくしたローガンとエグゼビアに、発展途上のローラが加わったことで、スリリングな緊張感のあるアクションが展開します。

 

あの小さな身体で大丈夫なのかと観客に心配させつつ、やすやすと大きな人間を仕留めていくローラは、圧倒的です。演じたダフネ・キーンの野性味あふれた演技が、11歳の少女なのに、頼もしくおもえてきます。その少女が、最後に、ローガンに向かって‟Daddy”と泣きながらつぶやくのが、スーパーヒーローの交代の合図であり、一抹の寂しさを覚えるのです。

 

ローガンの墓に立てられていた十字架上の枝を、ローラがいったん抜いて、「X」状に置き直すところも、秀逸な演出です。X-MENのひとりとして活躍してきたローガンへの惜別のおもいと同時に、これからX-MENとして生き続けなければならないローラたち幼いミュータントが味わうであろう過酷な未知の未来への恐れをそこに見ます。

 

好漢ヒュー・ジャックマンが、F-wordとS-wordを頻繁に口走るのは、いささか居心地の悪いものでした。それでも、一方でエグゼビアの介護を献身的に行う姿に、ホッとしてしまいます。この人、やっぱりいい人が似合います。『チャッピー』(2015)といい、『PAN 〜ネバーランド、夢のはじまり〜』(2015)といい、どうも偽悪的な役をやりたがるようですが、究極のいい人を一度演じてみたらよいのです。

 

パトリック・スチュワートは、絶品。プロフェッサーXが、アルツハイマー症になるなら、こんな感じだろうと納得してしまいます。招待を受けたマンソン家に寄るという、かつてのプロフェッサーXなら絶対にしない危険なことをしてしまうのも、その病気のせいだと納得させます。

 

ボイド・ホルブルックの悪役ぶりは、立派。嫌らしさと恐ろしさがあり、充実しています。リチャード・E・グラントは、イマイチ。それほど不気味ではありません。

 

マルコ・ベルトラミの音楽も、劇的効果を高め、評価できます。この人がアカデミー作曲賞を獲るのも、時間の問題でしょう。

 

内容: A-

 

++++++++++

 

画質(2.39:1): A+

 

Gump TheatreにてOppo BDP-93から1080・24p信号を直接HDMIケーブルによってソニーVPL-HW30ESに送り込み、120インチ・ワイド・スクリーンに映しています。2層50GB。コーデックは、MPEG-4 AVC。伝送レートは、2 Mbpsから36 Mbps。
 

 

撮影は、『グラディエーター』(2000)『オペラ座の怪人』(2004)でアカデミー撮影賞にノミネートされた、『ハンニバル (2001)『マッチスティック・メン』(2003)『キングダム・オブ・ヘブン』(2005)『ロビン・フッド』(2010)『X-MEN:ファースト・ジェネレーション』(2011)『PAN 〜ネバーランド、夢のはじまり〜』(2015)『コードネーム U.N.C.L.E.』(2015)『キング・アーサー』(2017)のジョン・マシソン

 

機材は、アリ・アレクサXT、アリ・アレクサ・ミニ、ブラックマジック・ポケット・シネマ・カメラ、キャノンFS20 HDカメラを使用。マスター・フォーマットは、DI(4K)。

 

DIファイルが4Kですから、4K UHD BDを4Kプロジェクターで見れば、ネイティブ4K上映を楽しめます。Blu-ray.comの当該サイトによれば、相当に美しい映像のようです。

 

とはいえ、4K UHD BDには劣るでしょうが、通常のBDの画質も相当なものです。解像度は非常に高く、細部がスポイルされることはありません。ただし、日中の屋外シーンは見事なのに、夜間・室内シーンになるとやや軟調になるために、A+評価をするのを躊躇してしまいました。それでも、彫りは深く、奥行き感も十分に出ています。

 

と、ここまで夕方に観ていた印象で書きましたが、夜中1時過ぎに近くの電車が止まって、電源事情がよくなってから見ると、これが別もの。どのシーンも、何とも艶やかで美しいのです。夜間シーンでも室内シーンでも、くっきりすっきり。これなら、現代最高レベルのBD画質と評価でき、堂々とA+にすることにしたのでした。

 

発色は、ほぼニュートラル。色数は多く、色乗りもパワフルです。それでいてべたつくことはなく、すっきりとしています。肌の質感も、問題ありません。


暗部情報量も、豊潤そのもの。自然光を多用した撮影であるために、陰影に富んだ絵が多いのですが、見づらさは一切ありません。この黒の粘りは、本作のもっとも魅力的な部分で、この点に関しても、現代最高レベルのBD画質と評します。

 

大画面の近接視聴も、まったく問題ありません。

 

なお、‟Logan Noir”のモノクロ画質も、A+とさせていただきます。高解像度の上、黒はどこまでも沈み、そのグラデーションは滑らかで艶やか。陰影の深さとその映画的再現力に、舌を巻いてしまいます。

 

音質(DTS-HD Master Audio 7.1): A+/A

 

Oppo BDP-93からソニーVZ-555ESに、サラウンドバック・スピーカー2本を付け加えた7.1チャンネル分をラインアウト接続して再生。伝送レートは、不明。48kHz, 24-bit。音量は、マイナス30デシベル。

 

一部の劇場ではドルビーアトモス上映。

 

4K UHD BDにはドルビーアトモスが搭載されているのですが、BDではDTS-HD Master 7.1となっています。どうしてドルビーアトモスにしてくれなかったか。「20世紀フォックス、お前もか」と恨みが残ります。

 

それでも、これまた相当な音のよさです。左右前後に音が定位し、音の出所が正確にわかる音響設計。各スピーカーのリンケージがよいために、包囲感は十分ですし、移動感も鮮やかです。

 

惜しむらくは、高さの表現がいまひとつであること。Gump Theatreの場合、サラウンド・スピーカーとサラウンドバック・スピーカーを1.8mの高さに置いていますから、高さの表現はかなりうまくいくのですが、本作の場合、頭上の音が少しだけ薄く感じました。

 

音の純度は、極めて高く、雑味はありません。銃弾や打撃音には重みと痛みがありますし、屋外であれば、風音・虫の鳴き声・車の走行音、室内であれば、反響成分が細部まで再現され、リアルそのものです。

 

音楽も、団子になることなく、分離感に富み、軽やかに響きます。とはいえ、カーチェイスの場面で使われるパーカッションを多用した音楽の迫力は、半端ではありません。

 

セリフの抜けも、まったく問題なし。サ行も滑らかで、発音も明瞭そのものです。

 

超低音成分は、出るときには恐怖を感じるほどに出ます。しかし、固く引き締まっており、ブーミーになることはありません。それでも、部屋が揺れるほど出ますので、調整が必要な部屋も多いことでしょう。

 

英語学習用教材度: A

英・仏・西語字幕ならびに仏・西語吹き替えつき。残念ながら、日本語字幕・日本語吹替えはつきません。

 

セリフ量は、多め。しかも、俗語卑語は、F-wordが35回登場するなど(ローガンが、冒頭から使います)、大量に使われます(R指定)。テクストとして使うには、注意が必要です。

 

それでも、英語字幕はセリフをほぼ完ぺきにフォローしており、大人限定ではありますが、勉強しやすい素材です。

 

映像特典も、量が多いうえに、そのすべてに英語字幕がつきます。これで、パラマウントBDのように、音声解説まで英語字幕がついてくれたら、最高でした。

 

++++++++++
  
気になるところを、アト・ランダムに。

 

☆原題も、Logan。カタカナだけでもよいでしょうに、やっぱり‟LOGAN”という部分は必要なのでしょうか。

 

☆アメリカを縦断する設定ですが、実際の撮影はルイジアナ州とニューメキシコ州でそのほとんどが行われています。映画のマジックというのは凄いものです。

 

☆エグゼビアとローラが、オクラホマシティのホテルのTVで『シェーン』(1953)を観ているあたりに、西部劇好きなジェームズ・マンゴールドの趣味が表れています。

 

☆エンディング・クレジットで、2002年に発表されたジョニー・キャッシュの白鳥の歌『The Man Comes Around』が使われているのには泣かせられます。歌詞もメロディも、本作のために作られた主題歌のようです。

 

☆9700万ドルの製作費で、全米2億2627万ドル、海外3億9175万ドル、世界6億1802万ドルのメガヒット。すばらしい収益率です。

 

特典です。通常のカラー版に加えて、モノクロ版BDが‟Logan Noir”として付属します。

 

そのうえで、音声特典。

 

 Disc One: Logan
  Audio Commentary by James Mangold 
 Disc Two: Logan Noir
  Audio Commentary by James Mangold 

 

音声は、ドルビーデジタル ステレオ。残念ながら、英語字幕はつきません。両方とも、同じ内容の音声解説です。

 

続いて、映像特典。Disc One: Loganに収められています。
 

 Deleted Scenes (6種/7:45) :
   Logan gets a ticket
   Alternate dinner scene
   Caliban death
   Bobby's action figures
   Medical tent - connect the dots
   Mutant kid puppet master
 Making Logan (1:16:05):
   Crafting the Story
   Casting the Film
   Designing the World
   Creating the Score
   Stunts and Fights
   Wrapping Logan
 Theatrical Trailers (6:32・字幕なし):
   Theatrical Trailer 1
   Theatrical Trailer 2
   Red Band Trailer
 

映像: 
  Ν A
 ◆Bを基本に、Aが適宜挿入
 A シネスコ・サイズ(2.38:1?)のHD画質(AVC/1080・24p)
 B ビスタ・サイズ(1.78:1)のHD画質(AVC/1080・24p)

音声:
  Νドルビーデジタル 5.1
 ▲疋襯咫璽妊献織 ステレオ  

うれしいことに、 Ν△砲榔儻貉幕がつきます。

 

音声解説は、撮影の裏話は少なく、映画を作るにあたっての監督の哲学や本作の発想を語ることが多く、発言量は多いものの、それほど面白いものではありません。

 

☆‟Making Logan”は、スタッフ・キャストへのインタビューと撮影の裏側を紹介したオーソドックスなメイキングです。しかし、かなり突っ込んだ内容で、楽しめます。

 

☆ヒュー・ジャックマンは、本作を許されざる者』(1992)のローガン版と理解したとか。そして、ジェームズ・マンゴールドも、まさにそれを狙っていたと語っています。

 

☆アメリカでは4K UHD BDも出ていて、そちらでは音声はドルビーアトモスになっています。いま現在、米アマゾンで19.99ドル。4K画質・ドルビーアトモス音声は、それはそれはすばらしいもののようです。

 

++++++++++

 

シリーズ・ファン、アクション映画ファン、出演者ファン、必見。英語に問題がなければ、米盤BDもしくは米盤4K UHD BDを安心して推奨できます。国内上映は、もうすぐおしまいです。関心のある方は劇場へ急ぎましょう。オススメします!

 

| 外国映画(ラ行) | 12:54 | comments(0) | trackbacks(0) |
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