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20センチュリー・ウーマン(US BD / Region A)

 

原題:20th Century Women (2016) 
上映時間:1:58:44
2017年6月3日 国内劇場初公開
公式サイト:http://www.20cw.net/

ゴウ先生総合評価: A-
  画質(1.99:1): A
  音質(DTS-HD Master Audio 5.1): A/A-
  英語学習用教材度: A-

 

サムサッカー』(2005)『マイク・ミルズのうつの話』(2007)『人生はビギナーズ』(2010)のマイク・ミルズ監督・脚本により、実母とその妹をモデルに1970年代の南カリフォルニアに住む女性の生き方を描いた半自伝的人間ドラマ。

 

主演は、『グリフターズ/詐欺師たち』(1990)でアカデミー助演女優賞に、『アメリカン・ビューティー』(1990)『華麗なる恋の舞台で』(2004)『キッズ・オールライト』(2010)で同主演女優賞にノミネートされたアネット・ベニング

 

準主演は、エル・ファニンググレタ・ガーウィグルーカス・ジェイド・ズマンビリー・クラダップ

 

アカデミー賞では、脚本賞にノミネート。ゴールデン・グローブ賞など、他の多くの映画賞で、アネット・ベニングが主演女優賞にノミネート。

 

☆米盤BDで、観る

 

明3日(土)から日本での劇場公開が始まる本作、評論家から高評価を受けました。Rotten Tomatoesでは、支持率88%で、10点満点中7.8点。Metacriticでは、100点満点中83点という具合です。

 

こんな高評価もあり、アネット・ベニングはもちろん、エル・ファニング、グレター・ガーヴィングが大好きな貧乏英語塾長、4月に米盤Blu-ray Discを注文しました。14.99ドルと最安値をつけ、送料込みで2400円弱で買えることがわかり、これなら劇場へ行くよりも安くつくと購入したからでした。

 

公開が迫った段階で、米盤BDをレビューさせていただきます。

 

☆あらすじ

 

舞台は、1979年の米カリフォルニア州サンタバーバラ(主な撮影場所も、同地近郊とロサンゼルス)。

 

1924年生まれのドロシア・フィールズ(アネット・ベニング)は、離婚したシングルマザー。建築士です。サンタバーバラで食事つきのアパート(boarding house)を経営しながら、15歳の息子ジェイミー(ルーカス・ジェイド・ズマン)を育てています。

 

そのアパートには、1955年生まれのパンクな写真家アビー・ポーター(グレタ・ガーウィグ)、40代半ばの元ヒッピーの便利屋ウィリアム(ビリー・クラダップ)が住んでいます。そこへ、ジェイミーより2歳年上で幼馴染の1962年生まれのジュリー・ハムリン(エル・ファニング)が毎夜泊りにきて、ジェイミーと一緒のベッドで寝ていきます。

 

反抗期に入ったジェイミーの気持ちが理解できないドロシアは、アビーとジュリーに息子の教育係になってほしいとたのみます。こうして、この5人は、特別な夏を過ごすことになるのでした……。

 

☆抱きしめたくなる秀作

 

マーク・ミルズの実体験をベースに、20世紀の女としての実母の姿を振り返った作品は、派手さはありませんが、あの時代にジェイミーとほぼ同世代で生きた人間には愛おしくおもえる作品です。

 

まずもって、1979年という時代の変革期にあって、どうやって自分の人生を確立させればよいのか悩むドロシア、アビー、ジュリーの3人の女性が、実に魅力的です。

 

どうしてこんなに魅力的なのだろうとおもったら、それを演じた女優たちの身長におもいいたってしまいました。

 

ウィリアムを演じるビリー・クラダップが174僉▲献Дぅ漾写鬚離襦璽ス・ジェイド・ズマンはどう見ても165僂靴ありません。それに対して、アネット・ベニングが173僉▲哀譽拭Εーウィグ、エル・ファニングが175僉つまり、絵面として女性が圧倒的に強そうなのです。

 

ところが、実際はそうではありません。離婚の後遺症なのか、男性とデートもせずにタバコばかりをふかすドロシア、母親が流産防止のために飲んだ薬のせいで不妊症になってしまったといわれたアビー、母親の再婚から自宅で暮らすことを嫌い無軌道に走るジュリー。みんな悩んでいて、伸びやかな姿がありません。

 

にもかかわらず、小柄なズマンの横に立った3人は、どこか誇らしげで立派に見えます。ほぼ同じ身長のクラダップだと微妙な空気。このあたりが5人の関係を示していて、映画に引き込まれる要因となっています。マーク・ミルズの絵面とニンを大切にした映画作家としてのキャスティングの凄さを感じる次第です。

 

ジェイミーを中心に考えると、キャメロン・クロウ監督・製作・脚本の佳作『あの頃ペニー・レインと』(2000)のウィリアム・ミラー(パトリック・フュジット)をおもいださせます。ビリー・クラダップが準主演として出ていることもありますが、少年が青年へと向かう瑞々しい変化を描いているからです。それを描こうとして、マイク・ミルズは本作を順撮りしています。そんなこともあって、ルーカス・ジェイド・ズマンが、少年から青年に変わっていく姿がリアルです。

 

少年の成長とともに、女性たちが自立の道を歩む。振り返れば、1979年というのはそういう年でした(貧乏英語塾長は、高校3年)。

 

その変化を表そうと、離婚した夫が残していったオンボロのフォード・ギャラクシーが突然炎上するシーンから本作を始めているのも、秀逸です。

 

とはいえ、ドロシアは、20世紀でしか生きられない女性たちです。ゆえに、20世紀を象徴する映画の一本である『オズと魔法使』(1939)の主人公と同じ名前を与えられたドロシア(先の映画では「ドロシー」)は、『カサブランカ』を繰り返し観て、ハンフリー・ボガートと来世で結婚するといいつづけ、タバコを吸い続けます。

 

音楽は、アビーが愛するパンクが多用されますが、最後、息子ジェイミーの成長により、子育てを終えたと感じたドロシアが、大昔の飛行機に乗って遊覧するときに、ドロシアが愛してやまない『カサブランカ』の主題歌‟As Time Goes By”が流れるのも、まさに時代の流れについていけない20世紀の女性たちへの哀歌におもえます。タバコの吸いすぎで肺がんとなり、1999年死亡したドロシア、まさに20世紀でしか生きられませんでした。

 

身長だけでなく、俳優たちはすべて好演しています。

 

老けを隠さない(強調した?)アネット・ベニングの戸惑う母親ぶりはさすがのひと言。時代を追いつつも、どこか追い切れていないアビーを真っ赤に染めた髪で演じたグレタ・ガーウィグは、この人以外にないという感じ。どこへ向かっていくか心配になるジュリーそのもののエル・ファニングも、この人の特長をとらえていて、すばらしい配役です。

 

ルーカス・ジェイド・ズマンは映画初出演だというのに、堂々としたもの。ある意味、他の4人の先輩俳優を食っています。ビリー・クラダップは手堅く、すぐれたアンサンブルです。

 

パンクと‟As Time Goes By”の間で流れるロジャー・ニールの音楽も、繊細。映画にピタッとあっています。特に、ジェイミーがスケートボードを走らせて緩やかな斜面を降りていくときに流れる曲は、格別です。

 

内容: A-

 

++++++++++

 

画質(1.99:1): A

 

Gump TheatreにてOppo BDP-93から1080・24p信号を直接HDMIケーブルによってソニーVPL-HW30ESに送り込み、120インチ・ワイド・スクリーンに映しています。2層50GB。コーデックは、MPEG-4 AVC。伝送レートは、7 Mbpsから41 Mbps。

 

撮影は、『トレジャーハンター・クミコ』(2014)『グリーンルーム』(2015)『ダーティー・コップ』(2016)のショーン・ポーター

機材その他は、不明。オリジナル・アスペクト比は、2.00:1。

 

解像度は高いものの、現代最高のそれとはやや差があります。軟調というわけではないのですが、細部がやや甘くなっていて、クリスピーとはいえません。それでも、彫りは深く、奥行き感も十分に出ています。

 

発色は、ニュートラル。色数は多く、色乗りもパワフル。西海岸サンタバーバラの空気が伝わります。スキントーンも、残酷なくらいにナチュラルです。ほとんどスッピンのアネット・ベニング(撮影当時56歳)の老けたしわだらけの肌がリアルです。違和感は一切ありません。

 

暗部情報量も、十分。黒もよく沈み、陰影が彫りをより深くし、見づらいシーンはまったくありません。

 

大画面の近接視聴も、いっさい問題なしです。A+/A評価にすべきなのかもしれません。

 

音質(DTS-HD Master Audio 5.1): A/A-

 

Oppo BDP-93からソニーVZ-555ESに、サラウンドバック・スピーカー2本を付け加えた7.1チャンネル分をラインアウト接続して再生。伝送レートは、不明。音量は、マイナス30デシベル。

 

静かな映画です。パンク・ミュージックが流れるときには音が飽和しますが、それ以外は静か。セリフを正確に聴いてもらおうとする映画だと理解できます。

 

音響設計自体は、左右前後に音を定位させるもの。しかし、そこでできあがる立体音響の密度を高められることはありません。もの足りなさを覚えるのは事実です。

 

ノイズフロアは、極めて低く、耳障りな部分は一切ありません。不快なメタリック成分も、ゼロです。鳥の鳴き声・遠くでの車の走行音・室内の反響成分などの細かい環境音が、すんなりと聞こえてきます。

 

音楽はパンクが中心なので、団子状態になりがちです。

 

セリフの抜けは、文句なし。サ行も滑らか。発音も明瞭です。レンジの狭さは、一切感じません。

 

超低音成分が使われるのは、ベースとバスドラぐらいです。

 

英語学習用教材度: A-

 

英・西語字幕つき。日本語字幕・日本語吹替えは、残念ながら、つきません

 

セリフ量は、かなりのもの。ただし、F-wordを含め、俗語・卑語がかなり使われます(R指定)。教材として使うには、注意が必要です。ただし、英語字幕がセリフを完璧にフォローしていので、大人限定ですが、勉強しやすい素材ではあります。

 

特典は、音声特典があるので、かなりの多さなのですが、すべてに英語字幕がつかないのが、教材としてはもの足りません。評価がやや低くなってしまいました。

 

++++++++++

 

気になるところを、アト・ランダムに。

 

☆原題は、20th Century Women。もちろん、「20世紀の女性たち」という意味。ドロシア、ジュリー、アビーの3人を指しています。邦題は、正しくない英語のカタカナ化で、強い違和感を覚えます。

 

☆製作費3000万ドルで、これまでのところ、全米1110万ドル、世界で4376万ドルを売り上げています。実質的に黒字になったか微妙なところですが、なかなかがんばっています。

 

特典は、まあまあの量です。まずは、音声特典です。

 

 Audio Commentary with Director Mike Mills 

 

音声は、ドルビーデジタル・ステレオ。残念ながら、英語字幕はつきません。監督が無口になることはほとんどなく、情報量の非常に多い音声解説です。

 

次に、映像特典。


 Making 20th Century Women (9:31) 
 20th Century Cast (10:49) 

 

映像:1.99:1?のHD画質(AVC/1080・24p)

音声:ドルビーデジタル・ステレオ

残念ながら、字幕はつきません。

 

☆音声解説によると、冒頭炎上するフォード・ギャラクシーは、実際に、マイク・ミルズの実母が所有していたもの。さらに、ドロシアの部屋の壁に貼られた写真も、1947年の実母。アネット・ベニングが右手首にしているブレスレットも実母の愛用品。よく残していたものです。

 

☆音声解説によると、ライティング・撮影にはウディ・アレンの昔の映画の影響を受けたとか。気づきにくい影響です。

 

☆音声解説によると、古いプロペラ最後の飛行機登場シーンはスタントダブルではなく、アネット・ベニング本人だったとか。飛行機が好きなんですね。高所恐怖症の貧乏英語塾長には、とても乗れません。

 

映像特典は、普通のメイキング。音声解説を聴いた後では、それほど新しい発見はありません。

 

映像特典は、俳優起用の理由が明かされるのではなく、主要5人の登場人物の性格について説明するという内容です。

 

++++++++++

 

映画ファン、出演俳優ファン、必見。米盤はかなりの出来。英語に問題がなければ、購入もありでしょう。絵と音のよい劇場でご覧ください。オススメします!

 

| 外国映画(タ行) | 11:48 | comments(0) | trackbacks(0) |
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