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LION/ライオン 〜25年目のただいま〜

 

原題:Lion (2016)
上映時間:119分
2017年4月7日 国内劇場初公開
公式サイト:http://gaga.ne.jp/lion/

角川シネマ新宿 シネマ1 D-12
2017年5月11日(水)19時55分の回

ゴウ先生総合評価: A-/B+
  画質(2.39:1/Digital): A+/A
  音質(Linea PCM): A+/A
  英語学習用教材度: C

 

本作でアカデミー助演男優賞にノミネートされた、『スラムドッグ$ミリオネア』(2008)『マリーゴールド・ホテルで会いましょう』(2011)『マリーゴールド・ホテル 幸せへの第二章』(2015)『奇蹟がくれた数式』(2015)のデヴ・パテル主演によりサルー・ブライアリーが体験した感動の実話の映画化。

 

準主演は、サニー・パワールアビシェーク・バラトニコール・キッドマン

 

その他、ルーニー・マーラデヴィッド・ウェンハムディヴィアン・ラドワプリヤンカ・ボースディープティ・ナヴァル

 

監督は、TV映画『トップ・オブ・ザ・レイク 〜消えた少女〜』(2013)のガース・デイヴィス。本作が、長編劇映画デビュー作。

 

脚本は、本作でアカデミー脚色賞にノミネートされた、『キャンディ』(2006)『ミッシング・デイ』(2014)『ディーン、君がいた瞬間(とき)』(2015)のルーク・デイヴィス

 

原作は、サルー・ブライアリー本人による半生記『25年目の「ただいま」』。

 

25年目の「ただいま」
サルー・ブライアリー
静山社

 

Lion: A Long Way Home
Penguin

 

アカデミー賞では、作品賞・助演男優賞(デヴ・パテル)・助演女優賞(ニコール・キッドマン)・脚色賞・撮影賞・作曲賞にノミネート。

 

☆アカデミー作品賞候補作6作目の鑑賞

 

昨年度のアカデミー作品賞は、受賞作『ムーンライト』を含めて、次の9作です。

 

 「最後の追跡
 「ラ・ラ・ランド
 「マンチェスター・バイ・ザ・シー
 「メッセージ
 「ハクソー・リッジ
 「LION/ライオン 〜25年目のただいま〜
 「ムーンライト
 「フェンス
 「Hidden Figures」

 

そのうち、次の3作は、レビューを書いています。

 

 「最後の追跡」(レビューは、こちら!
 「ラ・ラ・ランド」(レビューは、こちら!
 「マンチェスター・バイ・ザ・シー」(レビューは、こちら!

 

さらに、次の2作はレビューはアップロードしていませんが、海外盤BDで観ています(レビューをご期待ください)。

 

 「メッセージ
 「ハクソー・リッジ

 

というわけで、観ていないのは、残りの4作です。

 

作品賞受賞作『ムーンライト』は、その米盤Blu-ray Discを米アマゾンから購入したのに、結局到着せず、とんでもないことに、向こう都合でキャンセルになってしまいました。また注文するのもアホらしく、劇場へ行こうとおもっているのですが、まだ実行できていません。来週には行かなければと考えているところです。

 

『フェンス』は、国内劇場公開が見送られ、BD/DVDスルーとなります。ただし、6月7日発売の国内盤にするか、日本語字幕・日本語吹替えがつくという6月中には発売される英盤BDにするか、迷っています。ともあれ、あと1か月近く待つ必要があります。

 

『Hidden Figures』は、国内劇場公開がまったくの未定であるため、米盤BDを取り寄せる予定です。いまは、値下がりをじっと待っているところです。

 

問題は、本作。4Kプロジェクター上映館で観逃したので、米盤BDを取り寄せようかと考えていました。そしたらば、いつの間にか角川シネマ新宿シネマ1で上映されているではないですか。ここなら、割引券をもっているので、いつでも1000円で観られます。しかも、シネマ1は2Kプロジェクター上映なのですが、画質がとてもよいのです。1000円では米盤BDは買えないこともあり、新宿へ向かうことにしたのでした。

 

都合のついた昨日の19時55分の回に間に合うように自転車で出かけたら、着いたのが19時56分。何と予告編がなくて、本編からの上映。仕方ないので、頭の2分ほどを観られず、オープニング・クレジットの途中からの視聴となりました。

 

席は、この劇場の指定席である前から4列目中央の席です。5列目からはかなり人が入っていましたが、前4列はゼロ。しっかりと映画に集中でき、うれしくなったのでした。

 

☆あらすじ

 

主な舞台は、1986年の印カンドワと2010年から11年にかけての豪タスマニア島。

 

1986年、5歳のサルー(サニー・パワール)は、インドのカンドワで母(プリヤンカ・ボース)・兄グドゥ(アビシェーク・バラト)・妹シャキラと暮らしていました。

 

ある夜、兄の仕事についていったときに、駅で止まっていた回送列車に誤って乗ってしまっているうちに列車は動き出し、そこから1600劼睥イ譴織ルカッタに行き着いてしまいます。ヒンディー語しか話せないサルーは、ベンガル語のカルカッタでは、どうすることもできません。完全に迷子状態です。

 

さまざまな危険に遭遇しながら、何とか路上生活をしていたとき、ある親切な人の世話で施設に入ります。しかし、そこはひどい施設で、いつまでも暮らしていたくない場所でした。

 

そんなときに、ミセス・スード(ディープティ・ナヴァル)から、「一所懸命にサルーの家族を探したけれども、見つからない。だから、養子に行かないか」と勧められ、結局、オーストラリアのタスマニア島に住むジョン(デヴィッド・ウェンハム)とスー(ニコール・キッドマン)のブライアリー夫妻のところへ行くことになります。

 

それから20年。サルー(デヴ・パテル)はホテル経営を学ぶためにメルボルンに引っ越します。そこで、アメリカ人学生ルーシー(ルーニー・マーラ)と恋に落ち、インドから留学してきた同級生からグーグル・アースを使って実の家族を探すことを提案されます。

 

それ以来、サルーは仕事にも就かず、グーグル・アースを使って、自分の住んでいた場所を探すことに没頭するのでした……。

 

☆子役に食われたデヴ・パテル

 

泣けます。しかし、それは実話の持つパワーのおかげです。映画の出来としては、中途半端といわざるを得ません。

 

特に前半5歳のサルーが兄とはぐれて、迷子になって必死に生き延びる姿の面白さから比べると、25歳のサルーが実の家族を探すプロセスは単調で、まるでグーグル・アースの宣伝にしかおもえないほどです。後半に前半と同じハラハラドキドキがあれば、傑作になりえただろうにと実話の映画化の難しさを感じたのでした。

 

年間8万の子供が行方不明になり、1100万の子供が路上生活をしているインドです。サルーのように、保護された上に、裕福な白人家庭に養子でもらわれるというのは本当に幸運なことなのでしょう。保護施設でサルーに親切にしてくれていた、サルーよりも年上の女の子が、サルーをうらやましい目で見るシーンが印象的でした。それもこれも、サルーが知恵と勇気と体力で、ここまで生き延びてきたからです。ブライアリー家がサルーを歓迎したのもわかりますし、前半50分はその意味で大変面白いものでした。

 

ところが、後半の1時間がいけません。

 

まず、サルーの優秀さを強調するためなのか、ブライアリー家がサルーのあとにインドから養子にしたマントッシュという男の子を映画に登場させます。マントッシュ(ディヴィアン・ラドワ)は、成長しても自傷行為を繰り返し、サルーが流暢なオージー・イングリッシュを話すのに、なぜか英語もインド訛りです。この辺り、実話に振り回されていて、サルーから視点がずれ、映画からパワーを奪っています。後半は、こういう道草が多く、焦点がぼけるのです。

 

ただし、何ゆえブライアリー家がインドから養子をふたりももらうのかについて、自身が養子をふたり抱えているニコール・キッドマン演じるスーが語るあたりには強いメッセージ性があり、聴きごたえあります。ですが、それが映画全体に好影響を与えているかどうかは微妙です。

 

ともあれ、デヴ・パテルになってからのサルーは、前半の逞しさがなく、ものたりません。そもそも、せっかくホテル経営という専心できる分野を見つけたのに、そこからいきなり実の家族探しに埋没して、キャリア全体を危うくするようになるのについていけなくなってしまいます。

 

サルーの心情をもっと丁寧に描くべきだとおもうのですが、パテルはただ深刻な顔をして、グーグル・アースとにらめっこし、家に閉じこもりきりでいるというのでは芸がありません。ルーシーとの関係にしても、壊れたのかとおもうと、また簡単に復活するなど、観る者は戸惑うだけです。

 

パテルというすばらしい人材を使っているのに、この結果。脚本と演出の責任です。『スラムドッグ$ミリオネア』(2008)や『ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日 』(2012)のようなA+映画になれたのに、A-/B+評価で終わってしまいました。惜しい残念作と評します。

 

++++++++++

 

画質(2.391/デジタル): A+/A

 

撮影は、本作でアカデミー撮影賞にノミネートされた、『ブライト・スター 〜いちばん美しい恋の詩(うた)〜』(2009)『モールス』(2010)『ゼロ・ダーク・サーティ』(2012)『ジャッキー・コーガン』(2012)『フォックスキャッチャー』(2014)『ザ・ギャンブラー/熱い賭け』(2014)『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』(2016)グレイグ・フレイザー

 

機材は、アリ・アレクサ・XT、アリ・アレクサ・XT M、レッド・ドラゴンHDカメラを使用。マスター・フォーマットは、不明。

 

2Kプロジェクターによる上映。

 

シネスコ・スクリーンを前から4列目で見るのですが、カーヴド・スクリーンであることもあって、スクリーンすべてがぎりぎり視野に入り、かぶりつき派にはストレスは一切ありません。

 

2Kですが、解像度は十分。多少マイルドに感じますが、巨大スクリーンなのに、細部が潰れているようには見えません。クリスティ製の液晶プロジェクターを使っているとおもわれますが、実に優秀です。彫りは深く、奥行き感もあり、高画質です。

 

発色は、ニュートラル。色数は多いのですが、色調はやや問題。くすみが出たり、白茶けて見える場面が散見されます。それさえなければ、A+評価していました。肌の質感は、ナチュラル。違和感は、まったくありません。

 

暗部情報も、十分。黒がよく沈み、コントラストも高いために、滑らかな階調を誇り、見づらいシーンはまったくありません。

 

音質(Linear PCM): A/A

 

絵同様に、音もかなりのハイレベルです。

 

左右前後に音が定位したうえに、後方の音数も多く、立体音場の密度感は高く、包囲感も十分なら、左右の移動感も鮮やかです。音の出所もスクリーンと一致します。

 

この劇場で気になることが多いヒスノイズも、皆無。音量も適切ですし、雑味のない音が作品への集中度を高めます。もちろん、不快な金属成分が混入することもなく、耳にやさしい分厚い音です。チェロとコントラバスを多用した音楽も分離よく左右に広がり、爽やかに響きます。

 

セリフの抜けも発音も、文句なし。非常に聴き取りやすいものです。

 

超低音成分は、控えめ。出ても、ほとんど記憶に残りません。

 

英語学習用教材度: C

 

字幕翻訳は、戸田奈津子。

 

セリフ量は、多め。前半はヒンディー語が多用されるので英語学習には向かないのですが、英語のセリフには俗語・卑語はほとんど使われず、F-wordも登場しません。PG-13指定なのは、途中でサルーとルーシーのセックス・シーンがあるからです。安心してテクストに使えます。

 

ただし、字幕翻訳が問題です。冒頭を見逃したために、字幕翻訳者がわからなかったのですが、字幕翻訳が凝りすぎて誤訳すれすれになっているのを何度も発見して、戸田女史に違いないとおもい、帰宅して調べたら、案の定でした。そうしないと気が済まないのでしょうが、無駄な労力を使いすぎているようにおもえます。この人、早く後進に道を譲るべきです。

 

++++++++++

 

気になるところを、アト・ランダムに。

 

原題は、Lion。本人は「サルー(Saroo)」と憶えていたのですが、実際は「シェルー(Sheru)」の間違い。そして、これがヒンディー語で「ライオン」という意味だったというので、このタイトルになっています。そのために、デヴ・パテルはライオンのような髪型と髭にしています。あざといというのは、酷でしょうか。

 

☆1200万ドルの製作費で、全米で5173万ドル、海外で8835万ドル、計1億4008万ドルのメガヒット。凄い収益率です。

 

米盤Blu-ray Discは、2017年4月11日に発売されています。

 

 

仕様です。残念ながら、日本語字幕・日本語吹替えはつきません。

 

 Region A
 容量: 250GB
 映像: MPEG-4 AVC/1080p/2.39:1 
 音声: DTS-HD Master Audio 5.1(英・仏語)   
 字幕: 英・仏・西語

 

特典です。

 

 Deleted Scenes (1080p, 4:36 total runtime): 
  Dance Party
  Panic Attack
  Saroo in the Lake
 Behind the Scenes Gallery (1080p): 
  A Conversation with Saroo Brierley (7:49)
  Dev Patel (3:22)
  Nicole Kidman (3:10)
  Director Garth Davis (3:37)
  Making the Music (4:16)
 Official Lyric Video (1080p, 3:45): 
  "Never Give Up" Performed by Sia

 

今日現在、米アマゾンで17.96ドルです。いまのところ、パスです。

 

国内アマゾンからも、購入できます。

 

Lion
Lionsgate

 

++++++++++

 

不満を書き連ねましたが、悪い作品ではありません。映画ファンなら、見て損はないでしょう。角川シネマ新宿シネマ1はなかなかのものです。公開終了まで、あとわずか。関心ある方は、急ぎましょう。貧乏英語塾長、これから原作を読みます。

 

| 外国映画(ラ行) | 09:20 | comments(0) | trackbacks(0) |
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