CALENDAR
S M T W T F S
  12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031  
<< August 2017 >>
ARCHIVES
CATEGORIES
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
英語で「日本国憲法」を読んでみる―The Constitution of Japan
英語で「日本国憲法」を読んでみる―The Constitution of Japan (JUGEMレビュー »)
別冊宝島編集部
英語で憲法を読んでみれば、戦勝国アメリカから押し付けられたことが手に取るように分かります。50年以上、修正されていない憲法。時代にそぐわない内容。それでも、憲法改正、不要ですか?
★★★★★
RECOMMEND
駅 STATION [DVD]
駅 STATION [DVD] (JUGEMレビュー »)

高倉健を知りたければ、まずこの一本。「渋さ」の意味が分かります。★★★★★
<< バレー・オブ・バイオレンス(DVD) | main | LION/ライオン 〜25年目のただいま〜 >>
スウィート17モンスター

 

原題:The Edge of Seventeen (2016)
上映時間: 104分
2017年4月22日 国内劇場初公開
公式サイト:http://www.sweet17monster.com/

新宿シネマカリテ2 A-5
2017年5月10日(水)9時30分の回

ゴウ先生総合評価: B-/C+
  画質(1.85:1/デジタル): A/A-
  音質(Linea PCM 5.1): A/A-
  英語学習用教材度: C‐

 

トゥルー・グリット』(2010)で14歳にしてアカデミー助演女優賞にノミネートされたヘイリー・スタインフェルド主演による青春コメディ。

 

準主演は、『ラリー・フリント』(1996)でアカデミー主演男優賞、『メッセンジャー』(2009)で同助演男優賞にノミネートされたウディ・ハレルソン、『ブロンズ! 〜私の銅メダル人生〜』(2015)『スプリット』(2017)のヘイリー・ルー・リチャードソン

 

その他、ブレイク・ジェナーキーラ・セジウィックヘイデン・セットーアレクサンダー・カルヴァートエリック・キーンリーサイドが共演。

 

監督・脚本は、『恋する履歴書』(2009)の脚本を書いたケリー・フレモン・クレイグ。本作が、長編劇映画監督デビュー。

 

製作は、『愛と追憶の日々』(1983)でアカデミー監督・脚色賞を受賞し、『ブロードキャスト・ニュース』(1987)『恋愛小説家』(1997)で同脚本賞にノミネートされた、『スパングリッシュ 太陽の国から来たママのこと』(2004)『幸せの始まりは』(2010)のジェームズ・L・ブルックスとその右腕ジュリー・アンセル

 

NY批評家協会賞新人監督賞をケリー・フレモン・クレイグが受賞し、ゴールデン・グローブ女優賞(コメディ/ミュージカル)にヘンリー・スタインフェルドがノミネート。

 

☆シネマカリテで1000円で観る

 

昨年から観たかった作品です。ぶちゃいくな(失礼!)ヘイリー・スタインフェルドと強面のウディ・ハレルソンの組み合わせの青春コメディというのが何ともいえず面白そうにおもえたからです。

 

実際、評論家からは高い評価を得ています。Rotten Tomatoesでは、支持率95%で、10点満点中7.8点。Metacriticでは、100点満点中77点というもの凄さです。

 

そのため、米盤Blu-ray Discを取り寄せようかとおもったのですが、まだ安くなっておらず、スタンダード便を利用しても送料込みで2000円以上しますし、特典もわずかなので、劇場へ出かけることにしました。

 

近場では、ヒューマントラスト渋谷と新宿シネマカリテでの公開ですが、どちらもサービスデーに出かけると1000円で観られ、安くつきます。しかも、シネマカリテなら歩いて行けるので、交通費もかかりません。貧乏英語塾長にとって、ありがたい劇場です。そこで、昨日、他の回に比べて空いていた朝イチを狙って、小雨がぱらつく中新宿シネマカリテまで歩きだしたのでした。

 

最終的な入りは、5割程度。しかし、2列目まで先客が占めています。とはいえ、それは計算済み。この劇場は、最前列からスクリーンまで3メートル弱あって、ビスタ・サイズなら余裕で観られることを知っていますから、黙って最前列中央の席を押さえます。

 

とはいえ、初回には予告編なしということで、ぎりぎり9時29分にチケットを購入した貧乏英語塾長、大いに慌ててしまったのでした。幸い、無事に間に合いはしたのですが(冷汗)。

 

☆あらすじ

 

舞台は、2015年の北米のある町(撮影場所は、カナダ・バンクーバー)。

 

ネイディーン・フランクリン(ヘイリー・スタインフェルド)は、父トム(エリック・キーンリーサイド)、母モナ(キーラ・セジウィック)、兄ダリアン(ブレイク・ジェナー)をもつ17歳の女子高生です。

 

幼い時から、勉強もスポーツも得意で、友達が多く、女の子にももてていた兄とは違い、ネイディーンは学校では友達もできずにいじめられてばかりいました。そんな惨めな生活を変えてくれたのが、7歳のときに学校で出会ったクリスタ(ヘイリー・ルー・リチャードソン)でした。それ以来、ネイディーンはクリスタと幸せな毎日を送ることができるようになりました。

 

ところが、13歳のときに、いつでも自分の味方になってくれていた最愛の父が死に、ただでさえ家庭の中では孤立しがちになるのに、17歳になるとクリスタが兄ダリアンの恋人になってしまいます。ネイディーンはショックのあまり、クリスタと絶交してしまいます。

 

ニック・モスマン(アレクサンダー・カルヴァート)という好きな男子はいるのですが、相手にしてもらえません。ブルーナー先生(ウディ・ハレルソン)が教える歴史のクラスで横に座るアーウィン・キム(ヘイドン・セットー)がネイディーンに気があるようですが、いまひとつもの足りません。

 

さまざまな鬱憤をブルーナー先生に事あるごとにぶちまけて、ネイディーンはやり場のない不満を解消するのでした……。

 

☆わがまま娘の暴走と中国資本の影に興ざめ

 

ネイディーンの悩みと暴走は、笑えます。ヘイリー・スタインフェルドの演技は、間違いなく、大したものです。しかし、ネイディーンの底意地と行儀の悪さには辟易とさせられ、しかも本作の背後にチャイナ・マネーが露骨に動いているのを見ると、興ざめしてしまったのでした。

 

そもそも、ネイディーンの夢と希望が男と付き合うことにしかないことに、驚きあきれ果てます。17歳といえば、進路で悩むべき時でもあるはず。しかし、本作にはそれが微塵も描かれません。父親が残した遺産と母親の稼ぎで、かなり豊かな暮らしをさせてもらっているネイディーンは遊び放題。少しわがままがすぎはしませんかと55歳のオヤジは文句をいいたくなります。

 

17歳の女の子の鬱屈した気持ちはわかります。しかし、そこまでわがままをいうことはないだろうとおもうのです。それゆえ、親友のクリスタを含め、母親・兄貴との関係は最悪になるのですが、それは自分が蒔いた種。同情も、共感もできません。

 

さらに、オープニング・クレジットで、中国のHuayi Brothers Mediaが製作に関わっているのを見て、嫌な気がしたのですが、やっぱり最後は香港出身のヘイドン・セットーが演じるアーウィン・キムとネイディーンはつきあうことになります。

 

映画の中では、キムは韓国系という設定のようですが(両親は韓国に3か月いっているというセリフあり)、この製作会社は韓国に子会社をもっていますから、そのあたりは気にしないのでしょう(中国資本の直接的関与をぼかすための配慮でもあるのでしょう)

 

とにかく、このキム家、超リッチなのです。お城のような大豪邸に、温水プール。そのうえ、アーウィンはアニメーションの才能まであるのです。ネイディーンが惚れないわけはありません。そして、そうなる結末に、ネイディーンの嫌らしさとチャイナ・マネーの介入、しかも人種の多様性を利用しようとするケリー・フレモン・クレイグの打算が見えてきて、愕然とします。逆に、日本にも、このくらい露骨に日本をハリウッドへ売り出す製作会社があってくれたらとおもうほどです。

 

というわけで、最後まで乗れない作品でした。

 

それでも、ウディ・ハレルソンのとぼけた味わいは絶品であり、そのブルーナー先生に関するセリフの巧さに関しては、クレイグをほめておかねばなりません。

 

++++++++++

 

画質(1.85:1/デジタル): A/A-

 

撮影は、『ダムゼル・イン・ディストレス バイオレットの青春セラピー』(2011)『パラノーマル・アクティビティ4』(2012)『バチェロレッテ -あの子が結婚するなんて!』(2012)『あるふたりの情事、28の部屋』(2012)『私にもできる!イケてる女の10(以上)のこと』(2013)『リメイニング』(2014)のダグ・エメット

 

機材・その他、一切不明。

 

2Kプロジェクターによる上映。

 

グレインが一切ないテクスチュアを見ると、HDカメラによる撮影だとおもわれます。しかし、何だか冴えません。解像度はかなりのものですが、細部は甘くなっていますし、ぬめるような質感が、彫りを浅く見せ、平板に見えるシーンが多々あります。奥行き感はそれなりに出ていますが、そうした不満を解消するほどではありません。

 

色温度はニュートラルですが、くすみがち。それでいて色乗りはコッテリとしていて、他にあまり類を見ない摩訶不思議な色調です。それでも、肌の質感は、かなりナチュラルです。


暗部情報は、まずまず。コントラストはそれほど高くないのですが、かなり黒は沈みますし、滑らかな階調で、見えづらいシーンはほとんどありません。

 

最前列ですが、ビスタ・サイズということもあり、何の不都合もなく視聴できました。

 

音質(Linear PCM): A/A-

 

左右前後に音を定位させた音響設計。ですが、後方からの音数はそれほど多くなく、フロント重視の音響設計です。そのため、立体音場の密度感はそれほど高くなく、音楽が鳴ったときに、包囲感は高まるものの、それ以外はかなり薄めの音場です。移動感もほとんど感じられません。

 

ノイズフロアは、最低レベル。音量も、適切。メタリック成分も混入せず、不快にさせられることはありません。ただし、ポップミュージックが多用される音楽は、団子状。しかも、最前列中央に座っていたのですが、フロントレフトの音がやけに大きく聞こえてきて、調子が狂いました。この劇場の特徴ではあります。

 

セリフの抜けは、文句なし。サ行がきつくならず、発音も明瞭です。音像も膨らまず、口元に寄り添います。早口のヘイリー・スタインフェルドのセリフも、耳になじみます。

 

超低音成分は、控えめ。ほとんど入っていないような印象です。

 

英語学習用教材度: C-

 

字幕翻訳は、堀上香。

 

セリフは、大量。しかし、F-wordが15回登場するなど、俗語・卑語が多用され、卑猥な話が頻出します(R指定)。テクストとして使うには、十分な注意が必要です。

 

しかも、ヘイリー・スタインフェルドが早口でまくし立てるので、聴き取るのは至難の業。TOEIC900点程度だと半分も理解できればよいほうでしょう。幸い、翻訳が滑らかで信頼できるものですから、日本語字幕を頼るべきです。

 

++++++++++

 

気になるところを、アト・ランダムに。

 

☆原題は、The Edge of Seventeen。この‟edge”は、意味深です。まあ、普通は「端」と訳しておけば大体問題なしとしたものですが、ここではそれではものたりません。「瀬戸際」とか「出発点」も使えそうですし、「刃」から生まれた「鋭さ」も含まれているでしょう。さらには、「優位性」という意味も含まれていそうです。ネイディーンの切羽詰まった状況を協調するなら「17歳の瀬戸際」と訳すことになるでしょうし、前途有望さを強調するなら「17歳の優位性」と訳すことになります。個人的には、「17歳の崖っぷち」と訳したい作品です。

 

邦題は、一瞬戸惑いますが、映画を観ると、なるほどと納得します。まあ、このカタカナならすでに外来語として日本語になっているものなので、許せます。

 

☆900万ドルの製作費で、アメリカで1443万ドル、海外で437万ドル、計1880万ドルの売り上げ。これなら、赤字にはなっていないことでしょう。

 

米盤BDは、2017年2月14日に発売されています。

 

 

仕様です。残念ながら、日本語字幕・日本語吹替えはつきません。

 

 Region A
 2層50GB
 映像:1080p/1.85:1/MPEG-4 AVC
 音声:DTS-HD Master Audio 7.1(英語)
 字幕:英・西語
 

特典は、わずかです。

 

 Gag Reel (1080p, 5:21)
 Deleted Scenes (1080p, 4:03 total runtime): 
  Nadine Asleep in Mr. Bruner's Classroom
  Mona's Interior Monologue
  Nadine Needs the Bathroom Key

 

今日現在、米アマゾンで13.99ドル。いまは、パスです。

 

++++++++++

 

ネイディーンの暴走と中国資本の介入により複雑な心境にさせられる映画です。関心のある方は、そのことを踏まえて劇場へ足をお運びください。

 

| 外国映画(サ行) | 09:21 | comments(0) | trackbacks(0) |
コメント
コメントする









この記事のトラックバックURL
http://blog.indec.jp/trackback/1063451
トラックバック