CALENDAR
S M T W T F S
  12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031  
<< August 2017 >>
ARCHIVES
CATEGORIES
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
英語で「日本国憲法」を読んでみる―The Constitution of Japan
英語で「日本国憲法」を読んでみる―The Constitution of Japan (JUGEMレビュー »)
別冊宝島編集部
英語で憲法を読んでみれば、戦勝国アメリカから押し付けられたことが手に取るように分かります。50年以上、修正されていない憲法。時代にそぐわない内容。それでも、憲法改正、不要ですか?
★★★★★
RECOMMEND
駅 STATION [DVD]
駅 STATION [DVD] (JUGEMレビュー »)

高倉健を知りたければ、まずこの一本。「渋さ」の意味が分かります。★★★★★
<< ザ・コンサルタント(BD) | main | SING/シング(2D字幕) >>
メッセージ(UK BD / Region B)

 

原題:Arrival (2016)
上映時間:1:55:54
2017年5月19日 国内劇場初公開
公式サイト:http://www.message-movie.jp/

ゴウ先生総合評価: A
  画質(2.39:1): A-/B+
  音質(DTS-HD Master 7.1): A+
  英語学習用教材度: A-

 

プリズナーズ』(2013)『複製された男』(2013)『ボーダーライン』(2015)『ブレードランナー 2049』(2017)の奇才ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督により、テッド・チャンのベストセラー小説『あなたの人生の物語』を映画化したSFドラマ。

 

あなたの人生の物語 (ハヤカワ文庫SF)
早川書房

 

Arrival (Stories of Your Life MTI)
Vintage

 

脚本・製作総指揮は、本作でアカデミー脚色賞にノミネートされた、『エルム街の悪夢』(2010)『ファイナル・デッドブリッジ』(2011)『遊星からの物体X ファーストコンタクト』(2011)『ハリケーンアワー』(2013)『ライト/オフ』(2016)のエリック・ハイセラー

 

主演は、『ジューンバッグ』(2005)『ダウト 〜あるカトリック学校で〜』(2008)『ザ・ファイター』(2010)『ザ・マスター』(2012)でアカデミー助演女優賞に、『アメリカン・ハッスル』(2013)で同主演女優賞にノミネートされたエイミー・アダムス

 

準主演は、『ハート・ロッカー』(2009)で同主演男優賞に、『ザ・タウン』(2010)で同助演男優賞にノミネートされたジェレミー・レナー、『ラストキング・オブ・スコットランド』で同主演男優賞を受賞した、『大統領の執事の涙』(2013)『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』(2016)のフォレスト・ウィテカー、『シリアスマン』(2009)『ヒューゴの不思議な発明』(2011)『完全なるチェックメイト』(2015)『スティーブ・ジョブズ』(2015)のマイケル・スタールバーグ

 

アカデミー賞では、音響(編集)を受賞し、作品・監督・脚色・撮影・美術・音響(調整)・編集の8賞にノミネート。

 

☆英盤BDで観る

 

エイミー・アダムスの大ファンです。しかも、本作は、アカデミー作品賞鯉保作です。一日でも早く観たいとおもい、2月に英アマゾンで14.99ポンドの英盤Blu-ray Discを注文し、3月にひと足早く観ていました。日本での劇場公開が明日に迫るタイミングでレビューをアップロードさせていただきます。

 

☆あらすじ

 

主な舞台は、現代のモンタナ州の平原。

 

世界中に12の謎の宇宙船が飛来します。米政府は、モンタナに着陸したエイリアンと意思疎通を図るために、米陸軍大佐G. T. ウィーバー(フォレスト・ウィテイカー)に現場で指揮を執らせます。ウィーバーは、言語学教授ルイーズ・バンクス(エイミー・アダムス)と理論物理学者のイアン・ドネリー(ジェレミー・レナー)に未知のエイリアン語を解読することを依頼します。

 

こうしてエイリアンと接触するようになると、ルイーズは見たこともない、未来で経験したものとしかおもえない「記憶」がよみがえります。そのうち、ルイーズは自分が、自分の人生で起きることをすべて先んじて「記憶」していることを知ります。

 

やがて、中国でエイリアン語解読に当たっていた言語学者が、「武器を使う」とエイリアンがいっていると解釈したために、中国は宇宙船に武力行使しようとします。しかし、ルイーズはそれが正しい解読とは思いません。しかし、中国、ロシア、スーダンは宇宙船に攻撃を加えようとし、非常に危険な宇宙戦争が勃発間近になるのでした……。

 

☆原作より面白い

 

原作も読みました。映画と違い、物理学の法則がエイリアンとの交信に役立つという内容です。ゆえに、言語学者のルイーズと物理学者のイアンの両社が等分に重視された内容になっています。しかし、映画ではルイーズに焦点が当てられていて、話がぼけず、原作を上回る面白さを与えています。

 

まずもって、飛来したエイリアンの目的が何なのかが皆目わからないままに進行する展開にしびれます。

 

通常の映画であれば、スティーブン・スピルバーグ監督の『宇宙戦争 』(2005)のように、地球に飛来したエイリアンは侵略目的に決まっています。ところが、本作のエイリアンは、地球に対して物理的攻撃を一切しません。ただ、12基の宇宙船が到来するだけなのです。

 

そのことを訝る地球人が、勝手に調査を始め、最後にはいらだち、中国とロシアなどは宇宙船に攻撃を仕掛けようとします。つまり、まるで地球人側から攻撃をさせるようにするのが、エイリアンの戦略のように見えるのです。

 

この逆転の発想がすばらしく、唸ってしまいます。

 

しかも、この逆転の発想は、ルイーズの人生にも及びます。エイリアンからの「贈り物(gift)」によって、ルイーズは、自分の未来を「記憶」として見えるようになるのです。そのおかげで、中国のエイリアン攻撃を阻止することもできるのですが、ルイーズは難しい人生選択を強いられます。

 

結婚相手がだれか、子供はどんな子供か、そしてその結婚と子供の運命はどうなるのか。すべてルイーズにはわかるのです。こうして、本作は、「未来がわかっていて、生きてゆけますか?」という哲学的問いを投げかけることになります。

 

ルイーズはそれでも自分が「記憶」している通りの人生を歩むことを決断します。しかし、これはちょっと考えてみると、怖い話です。映画には描かれていませんが、他に11基の宇宙船が飛来しているわけですから、エイリアンと交信することに努めた他の言語学者たちも、同じ運命になっているかもしれません。いや、モンタナにしても、ルイーズ以外の人びとも、未来を「おもいだす(remember)」できるようになっているかもしれないのです。

 

自分がそうであれば、よい「記憶」であれば、そのまま生きていきますが、そうでなければ、その「記憶」を変えようとあがくことでしょう。その結果、未来のタイム・パラドックスが生まれます。このねじれた時間感覚のせいで、生きることに絶望するかもしれません。ルイーズにしても、どこかでその絶望に襲われかねません。

 

そうなると、最悪の場合は、自殺を選ぶ可能性もあり、地球人の自殺が世界で相次ぎ、いつの間にか、地球から人類がなくなることも考えられます。エイリアンの真の目的がそこにあるとしたら……。恐ろしすぎます。

 

あえてそうしたのであろう、荒涼として見にくい画質と不気味な音楽と効果音のせいで、ただならぬ雰囲気に襲われながら、ルイーズを応援することになってしまい、すごい展開だと拍手を送りたくなります。

 

ルイーズを演じたエイミー・アダムスは、余人に代えがたい配役です。他に考えられうるキャスティングは、サンドラ・ブロックジェシカ・チャステインですが、このふたりではアダムスが醸し出す儚げな雰囲気は出ず、エイリアンをねじ伏せてしまうイメージで、映画そのものが変わります。アダムスを第一志望としたドゥニ・ヴィルヌーヴの判断力の正しさを高く評価します。

 

それを支えるジェレミー・レナー、フォレスト・ウィテカー、マイケル・スタールバーグのでしゃばらず、力みのない行儀のよい演技もさすがとしかいいようがありません。特に、スタールバーグは、いつも人の好い役を演じているのに、本作ではしたたかで狡猾なCIAエージェントを不気味に演じ、映画に厚みを加えています。

 

Rotten Tomatoesで支持率94%、10点満点中8.4点、Metacriticでは100点満点中84点という高い評価を評論家から得たのも、道理。完成度の高い秀作です。

 

内容: A


++++++++++


画質(2.39:1): A-/B+
 

Gump TheatreにてOppo BDP-93から1080・24p信号を直接HDMIケーブルによってソニーVPL-HW30ESに送り込み、120インチ・ワイド・スクリーンに映しています。2層50GB。コーデックは、MPEG-4 AVC。伝送レートは、25 Mbpsから41 Mbps。
 

撮影は、本作でアカデミー撮影賞にノミネートされた、『セインツ -約束の果て-』(2013)『グローリー/明日への行進』(2014)『アメリカン・ドリーマー 理想の代償 』(2014)『完全なるチェックメイト 』(2015)のブラッドフォード・ヤング

 

機材は、アリ・アレクサ・XT、アリ・アレクサ・XT・M HDカメラを使用。マスター・フォーマットは、DI(2K)。オリジナル・アスペクト比も、2.39:1。

 

意図的でしょうが、一見、DVDのアップコンバート映像とおもえる画質の悪さです。全体的に暗い画面で、解像度はそれほど低くないのですが、見づらい場面がかなり生まれています。彫りはそれなりに深いのですが、暗い画面でよくわかりません。

 

色温度は、高め。色数もかなり減らして、冷涼たるイメージが漂います。スキントーンも青ざめていて、違和感を覚えます。
 

暗部情報も、限定的。暗いシーンになると、黒が沈まないので、見づらいシーンが生まれています。

 

大画面の場合、近接視聴したほうが見やすいです。


音質(DTS-HD Master 7.1): A+
 

Oppo BDP-93からソニーVZ-555ESに、サラウンドバック・スピーカー2本を付け加えた7.1チャンネル分をラインアウト接続して再生。伝送レートは、不明。48kHz, 24-bit。音量は、マイナス30デシベル。

 

絵に比べると、音はすばらしいシネソニックです。アカデミー音響賞を受賞したのは、伊達ではありません。
 

左右前後に音が定位して、音の出所はスクリーンと正確にマッチしています。しかも、立体音場の密度感は限りなく高く、濃厚な包囲感と鮮やかな移動感を体験することができます。ヘリコプターが飛ぶ場面など、そのリアルさにサラウンド・ジャンキーは身震いしてしまいます。

 

ノイズ感は、ゼロ。マイナス30デシベルの大音量でも、雑味は乗らず、うるさく感じません。不快なメタリックな響きもなく、映画に集中できます。細かい環境音・効果音が聞こえてきて、不気味さを募らせます。音楽も、前衛音楽的な斬新さで、映画の興趣を高めます。

 

セリフの抜けも、文句なし。レンジも広く、こもることはなく、サ行もスムーズ。発音も明瞭です。

 

超低音成分は、通奏低音のように、不気味に出てきます。最高に出る場面では、部屋が揺れます。調整が必要な場合もあるでしょう。

 

英語学習用教材度: A‐
 

英語字幕つき。残念ながら、日本語字幕・日本語吹替えはつきません。
 

セリフは、多め。俗語・卑語は、F-wordは1回登場し、多少使われますが、それほど多くはありません(PG-13指定)。注意すれば、十分にテクストに使えます。
 

さらに、英語字幕が100%セリフをフォローしています。勉強しやすい素材です。

しかし、特典は多いものの、英語字幕がつかないので、この評価で止まってしまいました。

 

++++++++++
 

気になるところを、アト・ランダムに。
 

☆原題は、Arrival。原作の短編小説のタイトルは、‟Story of Your Life”(あなたの人生の物語)。それが「到着」という名前に変わったところに、映画の深化を感じます。

 

☆このエイリアン、北海道にも飛来します。中国が重視される本作で、一応ジャパン・パッシングにはならなかったようです。

 

☆本作の宇宙船が「ばかうけ」に似ていると話題になって監督もそれが発想の所以だと発言したようですが、これはフランス人一流のリップサービス。そんなことはありません。次の記事を参照してください。


 宇宙船のモデルは「ばかうけ」? SF映画『メッセージ』監督の告白に衝撃走る
 HuffPost Japan  |  執筆者:ハフポスト日本版
 投稿日: 2017年05月17日 15時57分 JST 更新: 2017年05月17日 16時00分 JST

☆4700万ドルの製作費で、これまでのところ、全米で1億55万ドル、海外で9746万ドル、計1億9801万ドルのメガヒット。当然の結果でしょう。

 

英盤BDの特典は、次の映像特典です。

 

 Xenolinguistics: Understanding Arrival (30:02)
 Acoustic Signatures: The Sound Design (13:59)
 Nonlinear Thinking: The Editorial Process (11:19)
 Principles of Time, Memory, & Language (15:24)

 

映像: Aを基本に、Bが適宜挿入

 A ビスタ・サイズ(1.78:1)のHD画質(AVC/1080・24p)
 B シネスコ・サイズ(2.39:1?)のHD画質(AVC/1080・24p)

音声:ドルビーデジタル・ステレオ

残念ながら、すべてに英語字幕はつきません。

 

☆米盤BDに含まれていた‟Eternal Recurrence: The Score” (1080p, 11:24)が、英盤BDでは省かれています。残念。

 

☆撮影時のカチンコをみると、そこには原題が‟Story of Our Life”と原作と同じものになっています。Arrivalのほうが、ずっと余韻があります。

 

アメリカでは通常BDとともに、4K UHD BDも出ています。

 

 

 

米アマゾンで、今日現在、17.99ドル、24.99ドルです。

 

++++++++++

 

映画ファン、エイミー・アダムス・ファン、必見。画質の悪い映画なので、不快感を減らすためにも4Kプロジェクター上映館でご覧ください。問題がなければ、英盤BDの購入もありでしょう。ただし、特典がひとつ少ないので、米盤BDのほうがよいかもしれません。映画に関していえば、自信をもって、オススメします!

 

| 外国映画(マ行) | 12:27 | comments(0) | trackbacks(0) |
コメント
コメントする









この記事のトラックバックURL
http://blog.indec.jp/trackback/1063406
トラックバック