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マリアンヌ


原題:Allied (2016)
上映時間:124分
2017年2月10日 国内劇場初公開
公式サイト:http://marianne-movie.jp/

TOHOシネマズ新宿 スクリーン1 B-4
2017年3月2日(木)10時00分の回

ゴウ先生総合評価: A-
  画質(2.39:1/Digital): A+
  音質(Linea PCM): A+
  英語学習用教材度: C/C-

 

12モンキーズ』(1995)でアカデミー助演男優賞に、『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』(2008)『マネーボール』(2011)で同主演男優賞にノミネートされたブラッド・ピットと『エディット・ピアフ〜愛の讃歌〜』(2007)で同主演女優賞を受賞し、『サンドラの週末』(2014)で同賞にノミネートされたマリオン・コティヤールが主演するスパイ・サスペンス。

 

共演は、ジャレッド・ハリスサイモン・マクバーニーリジー・キャプランマシュー・グード

 

監督・製作は、『フォレスト・ガンプ/一期一会』(1994)でアカデミー監督賞を受賞し、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』(1985)で同脚本賞にノミネートされ、最近でも『フライト』(2012)『ザ・ウォーク』(2015)といった話題作を作り続けているロバート・ゼメキス

 

脚本・製作総指揮は、『堕天使のパスポート』(2002)アカデミー脚本賞にノミネートされた、『イースタン・プロミス』(2007)『オン・ザ・ハイウェイ その夜、86分』(2013)『マダム・マロリーと魔法のスパイス』(2014)『完全なるチェックメイト』(2015)『二ツ星の料理人』(2015)のスティーヴン・ナイト

 

アカデミー賞では、衣装デザイン賞(ジョアンナ・ジョンストン)にノミネート。

 

☆コティヤール主演作を見逃すわけにはいかない

 

ブラッド・ピットにはそれほどおもい入れはないのですが、マリオン・コティヤールと共演するとなれば、話は別です。絶対に劇場で観たいとおもっていました。

 

ところが、なかなか都合が合いません。ぼやぼやしていたら、2月10日に始まった上映も、上映回数が減り、来週で大半の劇場では公開打ち切りになるようです。

 

しかも、本作はDIファイルが、4K。つまり、4Kプロジェクター設置館で観れば、極上画質のネイティブ4K上映を楽しめるのです。となれば、早く4Kプロジェクター設置館を探さねばなりません。

 

その点から調べてみると、TOHOシネマズ新宿スクリーン1がピッタリです。しかも、その初回がかなり空いています。直前に『素晴らしきかな、人生』(2016)を観る予定でしたから、そのまま駆け込めば、無駄な空き時間がないのも悪くありません。

 

そこで、『素晴らしきかな、人生』のチケットを買うときに、あわせて本作のチケットも購入し、スクリーン1では一番好きな前から2列目中央の席を確保したのでした。

 

この席だとシネスコ・スクリーンがぎりぎり視野に入り、かぶりつき派の集中力を高めてくれます。最前列にはだれもいませんし、同列にひとり座ってきたものの、上手通路脇の席でしたので、ほとんど気になりません。3列目にはふたり客がいたものの、礼儀がよろしく、これも問題なし。しっかりと映画に集中することができたのでした。

 

☆あらすじ

 

主な舞台は、1942年から1944年にかけてのモロッコのカサブランカとロンドン。

 

1942年、カナダ空軍中佐で諜報員であるマックス・ヴァタン(ブラッド・ピット)が、モロッコのカサブランカに降り立ちます。英軍特殊作戦執行部から極秘任務を与えられたのです。

 

マックスはナイトクラブで偽装妻となる仏軍の伝説的女性レジスタンス、マリアンヌ・ボーセジュール(マリオン・コティヤール)と落ち合い、夫婦を装って、駐モロッコドイツ大使の暗殺という困難な任務に挑みます。明日をも知れない状況の中、ふたりは互いに心惹かれ、作戦当日、激しい砂嵐の中ふたりは結ばれます。

 

任務を無事成功させたふたりは、ロンドンで結婚。可愛い娘アンナにも恵まれ、戦争中とはおもえない幸せで穏やかな結婚生活を送ります。しかし、降りかかってきたのは、マリアンヌがドイツのスパイであるという嫌疑だったのでした……。

 

☆結末が予想できても、最後まで目が離せない

 

脚本にはもの足りなさを覚えるものの、ブラッド・ピットとマリオン・コティヤールがそのキズを消し、ロバート・ゼメキスがドラマチックな演出でまとめあげ、見ごたえのある作品になっています。結末はかなり早い段階で予測がつくのに、最後の最後まで緊張感が途切れないのです。極上のロマンティック・サスペンスといえます。

 

まずは、脚本への不満から。

 

冒頭、颯爽とモロッコの砂漠に落下傘(といいたい時代背景です)で降下し、カサブランカに乗り込み、ドイツ大使を暗殺する直前まで、マックスは非の打ち所のない完璧なスパイです。

 

その優秀なスパイが、マリアンヌを二重スパイだと疑わないものでしょうか。そのあたり、本作ではちらりとも描かれません。疑いつつも、マリアンヌに惚れたのならわかるのですが、あれだけ優秀なマックスが、結婚という短絡的な決断をするのが、理解しがたいのです。脚本の不備といわざるを得ません。

 

ただし、この脚本のキズを、主役ふたりと演出がカバーしています。

 

まずもって、マリオン・コティヤールの妖艶な魅力が、死に直面しているマックスの心を捉えるのに不自然さはなく、直情径行型の演技が得意のブラッド・ピットが暗殺任務が成功した流れで結婚したくなるので、キズが薄れているのです。もっといえば、ちょっと軽いイメージのある‟ブラピ”ならしてしまう軽率な判断だと納得させられてしまうのです。

 

その意味で、激しい砂嵐に見舞われた砂漠上の車内で激しいセックスをするという派手な演出も、その軽率さの象徴といえます。あれだけの砂嵐に遭えば、車が動かせなくなるかもしれないのに、ブラピは危険な道を選んでしまうのです。しかも、次のシーンでは何食わぬ顔でカサブランカに戻ってくるのですから、ブラピが「図に乗る」のも仕方ないと見る側は考えます。

 

さらに、マックスとマリアンヌの間にすぐに赤ん坊を介在させ、しかも、その赤ん坊の出産を空襲下のロンドンの病院の庭で行うという劇的な演出が効いています。戦争による大量死とそれでもなおかつ新しい生命が誕生することを描くことで、刹那的な愛に溺れるしかなかったふたりの行動を観客に正当化しているのです。

 

実際、本作のブラピには、『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』(2008)以来、久々に感心しました。直情径行型であっても、戦争中の諜報部員であるマックスの苦悩は幾ばかりか計り知れません。その苦悩を丁寧に演じわけています。マリアンヌを守り通すことに決めた最後の上官(ジャレッド・ハリス)への激しい雨の中での訴えの場面など、こんなに誠実で繊細な演技ができる人だったのかと再認識したほどです。

 

マリオン・コティヤールが格別なのは、いうまでもないこと。前半の魅力的な有能なスパイのカッコよさと出産直前の「これが偽りのない私なの」と訴える切実さだけでも胸に熱いものがこみ上げるのに、最後の究極の決断をしなければならなくなったときのうつろな目とその表情には、この人ほど巧い女優がいまいるのだろうかと考えさせられてしまいます。

 

脇役も、見事。特に、マリアンヌにスパイ容疑がかかっているとマックスに冷酷に告げる英特殊作戦執行部(SOE:Special Operations Executive)の将校を演じたサイモン・マクバーニーの恐ろしさは、背筋を凍らせます。この人、作品ごとにころころ変わるカメレオン俳優。すごい人です。

 

アラン・シルヴェストリの音楽も、派手さはありませんが、映画を盛り立てます。

 

ゼメキスと『ベオウルフ/呪われし勇者』(2007)から組んでいるジェレマイア・オドリスコルと今回初めてのゼメキス組となるミック・オーズリーの編集も切れ味がよく、観客を飽きさせません。

 

名作『カサブランカ』(1942)が描かなかったリアルな戦争を見せてくれる本作、なかなかの逸品と評価します。

 

カサブランカ [Blu-ray]
ワーナー・ホーム・ビデオ

 

++++++++++


画質(2.391/デジタル): A


撮影は、『フォレスト・ガンプ/一期一会』(1994)でアカデミー撮影賞にノミネートされた、『キャスト・アウェイ』(2000)『スパイダーマン』(2002)『ポーラー・エクスプレス』(2004)『魔法にかけられて』(2007)『ザ・ウォーカー』(2010)『プリースト』(2011)『ミッション:8ミニッツ』(2011)『ザ・マペッツ』(2011)『フライト』(2012)『42 〜世界を変えた男〜』(2013)のドン・バージェス


機材は、レッド・ウェポン・ドラゴンHDカメラを使用。マスター・フォーマットは、DI(4K)。

 

4Kプロジェクター上映。

 

横7.63.2m のシネスコ・スクリーンを2列目で見るのですが、スクリーンまで距離があるので、ほとんどすべて視野に入ります。かぶりつき派には、最高の席です。

 

映像にこだわるロバート・ゼメキスらしく、最高の画質です。8Kで撮影されたものを4KのDIファイルにしているのですから、解像度は、現代最高レベルです。むしろ、あまりに解像度が高すぎて、滑らかになり、マイルドに見えるほどです。ともあれ、細部の潰れは皆無。見ようと思えば、ありとあらゆるものが見えます。彫りも深く、奥行きも十分。極上の画質です。

 

発色は、ニュートラル。色乗りがパワフルなのに、ビデオ臭さが一切なく、フィルムルックな色調です。肌の質感も、ナチュラルそのもの。マリオン・コティヤールの化粧した顔とすっぴんの顔の差がくっきりとわかります。

 

暗部情報も、大量。黒はどこまでも沈みこみ、コントラストも高く、見づらい場面は皆無です。


音質(Linear PCM): A+

 

絵同様、音もすばらしいもの。

 

左右前後に音を定位させ、音の出所もスクリーンと完璧にマッチさせるシネソニック。真後ろからカメラの後ろにいるブラピの声が聞こえてきてうれしくなります。立体音場の密度は高く、包囲感は十分で、移動感も鮮やか。車の疾走感も、空襲の再現も、見事です。

 

ノイズ感は、ゼロ。そのために、打撃音、銃声、爆破音には、重みと痛みが伴います。特に、銃声の迫力は格別。恐怖に身が縮みます。それでいて、メタリックな不快さが一切ない分厚い音です。音量も、うるさすぎず、小さすぎず、ちょうどよい按配で、雑踏のざわめきや周囲の人びとの話し声など、細かい環境音も、よく聞こえてきます。


セリフの抜けも、文句なし。音像が膨らむこともなく、役者の口元に寄り添います。サ行も滑らかで、発音も明瞭です。


超低音成分は、出るときには出ますが、それでもかなり控えめ。映画を上品に支えています。


TOHOシネマズ新宿の場合、MX4DシアターやIMAXデジタルシアターから漏れてくる重低音が映画の興趣を殺ぐことがあり、直前に観た『素晴らしきかな、人生』のときには不快な振動を座席に感じました。ですが、スクリーン1には、それがありません。それらのシアターと廊下を挟んで反対側だからでしょう。その意味で、スクリーン1は、TOHOシネマズ新宿に置いて最高の4Kシアターといえます。


英語学習用教材度: C/C-


字幕翻訳は、松浦美奈。

 

セリフ量は、やや多め。俗語・卑語は、F-wordを含め、かなり使われます(R指定)。ゆえに、テクストに使用する場合には、注意が必要です。さらに、フランス語が多用されるので、英語学習用としてはやや問題があります。

 

それでも、松浦さんの字幕は、いつもの通り、不自然さがなく、すんなりと理解でき、混乱させられることはありません。英語自体は、やや難しく、TOEIC860点程度だと、字幕を頼りにしても、なかなか英語のセリフを再現できないことでしょう。

 

++++++++++


気になるところを、アト・ランダムに。


原題は、Allied。「同盟している」の意味。連合国軍のことも指すのでしょうが、マックスとマリアンヌの関係を意味していると考えるべきです。

 

☆エンディングにおけるマックスとマリアンヌの別れのシーンに激しい雨が降るのを見て、ロバート・ゼメキスらしいとおもってしまいました。監督作『キャスト・アウェイ 』(2000)のエンディングでも、大雨の中、トム・ハンクスヘレン・ハントの別離を描いているからです。そのあとに、主役の幸せそうなエピローグを入れるのも同じです。戦争も遭難も、最愛の人をなくす最悪のものであることは間違いありません。

 

キャスト・アウェイ [Blu-ray]
パラマウント ホーム エンタテインメント ジャパン

 

☆8500万ドルの製作費で、これまでのところ、全米4010万ドル、海外で7848万ドル、計1億1857万ドルの売り上げ。実質的に黒字になったかどうかは、微妙です。

 

米盤Blu-ray Disc、4K UHD BDは、2月28日に発売になりました。

 



 

仕様です。残念ながら、日本語字幕・日本語吹替えはつきません。

 

 Region A
 容量:2層50GB
 映像:1080p/2.40:1/MPEG-4 AVC
 音声:DTS-HD Master Audio 5.1 (48kHz, 24-bit)(英語)
    Dolby Digital 5.1(仏・西・ポル語)
 字幕: 英・仏・西・ポル語

 

4K UHD BDのオリジナル音声も、DTS-HD Master Audio 5.1 (48kHz, 24-bit)です。

 

特典は、かなりの量です。

 

 Story of Allied (1080p, 5:13)
 From Stages to the Sahara: 
  The Production Design of Allied (1080p, 10:10)
 Through the Lens: Directing with Robert Zemeckis 
  (1080p, 8:49)
 A Stitch in Time: The Costumes of Allied (1080p, 8:40)
 'Til Death Do Us Part: Max and Marianne (1080p, 5:52)
 Guys and Gals: The Ensemble Cast (1080p, 5:22)
 Lights, Pixels, ACTION! The Visual Effects of Allied
  (1080p, 9:33)
 Behind the Wheel: The Vehicles of Allied (1080p, 3:30)
 Locked and Loaded: The Weapons of Allied (1080p, 3:35)
 That Swingin' Sound: The Music of Allied (1080p, 7:06)

 

米アマゾンで、今日現在、BDが19.99ドル、4K UHD BDが25.99ドルです。欲しくなります。

 

++++++++++

 

映画ファン、必見。上映終了間近です。劇場へ急ぎましょう。TOHOシネマズ新宿スクリーン1は、安心して推奨できます。オススメします!

 

| 外国映画(マ行) | 07:07 | comments(0) | trackbacks(0) |
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