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ロスト・バケーション(レンタルBD)
ロスト・バケーション(初回生産限定) [Blu-ray]
2016
ソニー・ピクチャーズエンタテインメント

 

原題:The Shallow (2016)
上映時間:1:26:16
2016年7月23日 国内劇場初公開
公式サイト:http://www.lostvacation.jp/splash/

 

ゴウ先生総合評価: B
  画質(2.39:1): A+
  音質(DTS-HD Master Audio 5.1): A
  英語学習用教材度: B

 

『旅するジーンズと16歳の夏』(2005)『旅するジーンズと19歳の旅立ち』(2008)『ザ・タウン』(2010)『野蛮なやつら/SAVAGES』(2012)『アデライン、100年目の恋』(2015)のブレイク・ライヴリー主演のサバイバル・サスペンス・スリラー。

 

共演は、オスカー・ジャネーダ、ブレット・カレン、セドナ・レッグ。

 

監督・製作総指揮は、『蝋人形の館』(2005)『エスター』(2009)『アンノウン』(2011)『フライト・ゲーム』(2014)『ラン・オールナイト』(2015)とサスペンス・スリラーを得意としているジャウマ・コレット=セラ

 

脚本は、『リセット』(2010)のアンソニー・ジャスウィンスキー

 

☆SPE製BD、レンタル盤で観ることに

 

昨日発売された本作Blu-ray-Discには、英語字幕がついています。しかし、セルBDを買う気にはなりませんでした。ソニーピクチャーズ・エンターテインメント製のBDらしく、せこい仕様になっているからです。

 

同時発売の4K UHD BDはドルビーアトモス音声なのに、2K BDだとDTS-HD Master Audio 5.1なのです。これならば、前者を買いたくなりますが、残念ながら、Gump Theatreは4K UHD BDにもドルビーアトモスにも対応しておらず、将来機材をグレードアップした時に4K UHD BDの廉価盤が出ることを期待するしかありません。

 

そこで、レンタルBDを借り出してみたのですが、予想通り、ケチ臭いSPE盤の常で、特典がまったくつきません。こんな体たらくで、ソニーがBDの盟主といっても、へそで茶が沸きます。ソニー本体の業績も回復してきたことだし、どうにかならんものでしょうか。

 

☆あらすじ

 

舞台は、現代のメキシコにある人知れず名もない浅瀬(the shallows)。

 

ナンシー・アダムズ(ブレイク・ライヴリー)は、医学大学院(medical school)に通う25歳のテキサス出身の独身女性です。最近、最愛の母を病気(がん?)で亡くし、母を救えなかった医学を学び続けることに疑問を感じています。

 

そこで、サーファーであった母が1991年にナンシーを妊娠していた時に訪れという美しい砂浜が続く浅瀬に、母親の面影を求めて、ナンシーがサーフィンをしに向かいます。

 

初めて見たその浅瀬は、予想以上に美しく、しかも波は絶好です。しかも、サーファーも地元のふたりしかおらず、独占状態。ナンシーは心行くまでサーフィンを楽しむのでした。

 

夕暮れ時になり、ふたりのサーファーが引き上げても、ナンシーはあと一本だけと浅瀬に残ります。

 

ところが、それが運命の分かれ道でした。死んだクジラを求めて、サメが浅瀬に入り込み、ナンシーを狙ってきたのです。左太ももに噛みつかれて大けがを負ったナンシーは何とか逃げ出したものの、陸地に上がることもできず、絶望の淵に立たされるのでした……。

 

☆映画のプロが作った巧みな娯楽作

 

「巧いなあ」と感心させられる作品です。

 

時代を切り開く新規性も、画面から目を背けるほどの残虐性もないのに、最後までハラハラしながら観てしまいます。しかも、たったの86分。こういう肩の凝らない娯楽作を待っていたのだと大きな声で叫びたくなります。

 

まずもって、登場人物を減らし、ヒロインに焦点を当て、スリルを高める脚本が秀逸です(この結果、製作費も安上がりですんでいます)。

 

たとえば、地元の人間以外は行かない浅瀬へナンシーを向かわせる手口に、病気で死んだ母親をもち出すところです。これが、後の伏線にもなっていて、「なるほど」とうなってしまいます。

 

母親が病死したことで、「医者がいても、救えない人は救えない」と想い、医者になることを断念しようとナンシーは考えるのですが、このこと自体が本作全体のテーマになっているところがユニークなのです。

 

つまりは、自分が助かりたいと思って、知恵と勇気と体力を振り絞り、信頼できる人のアドバイスを素直に受け入れ、慎重に行動しなければ、あっという間に人食いザメの餌食になってしまうと本作は警告しているのです。設定の賢さが、本作のキモといえます。

 

もちろん、サスペンス・スリラーとして、ローラーコースターに乗ったかのように、次々と試練をナンシーに投げかけ、それをナンシー自身に解決させることで、観客を楽しませてくれるのです。

 

そのときに、従来のブレイク・ライヴリーには、ファンの方には申し訳ありませんが、思慮の足りない軽薄な女性というイメージがありましたから、そのままの状態でこの連続した試練を乗り切るのはあまりに虫がよすぎるように思えます。

 

それを避けるためには、ヒロインが賢いことを証明しておかなければいけません。そこで、ナンシーは医学生なのです。そのうえ、本作はナンシーがすべての所持品を透明の防水バッグに整理して持ち運ぶほどの几帳面さと慎重さを持ち合わせ、サメに襲われる前には水分補給と食事(リンゴ)を取っていたことも示してくれるために、そのあとの長いサメとの戦いを乗り切るのも可能に思えてきます。

 

確かに、満潮が1日に1回しかないというのは通常ないことではあります。しかし、まったくないことではありません。1年に、2、3日は満潮が1日2回ではなく1回の場合があるのです。それが、ナンシーがサメに襲われた日であったということなのでしょう。都合の良すぎることではありますが、これくらいは許せます。

 

問題なのは、のどの渇きをまったく訴えないことです。ぎらつく太陽をサーフボードの破片でよけるくらいなら、「水が飲みたい」ぐらいいわせればよいのにと思ってしまいます。

 

とはいえ、原題が「浅瀬(The Shallows)」であることを思い出すと、それはそれでニヤリとしてしまいます。

 

そもそも海の映画というと、陸地から遠く離れた沖合か、深海であることが多いものです。そちらのほうが主人公が直面する困難が大きくなるからです。『ジョーズ』(1973)にしても、最後にサメが襲ってくる地点は陸地の見えない大西洋のど真ん中でした。

 

そのため、映画のタイトルも「深い」を強調する映画が、『ザ・ディープ(The Deep)』(1977)や『ディープ・ブルー(Deep Blue Sea)』(1999)のように、多いものです。

 

その真逆を行って、『The Shallows(浅瀬)』などというタイトルをつけたということは、観客のみなさんはそんなに深刻にならなくていいんですよと製作者たちがいっているように聞こえてきます。

 

ゆえに、ナンシーがサメに左太ももを噛まれて大量出血をしても、水が飲めなくても、ナンシーが愚痴をこぼさずに前向きなのも、事態はそれほど深刻ではない、浅いのだと主張しているように思えるのです。これはこれでありうる作劇だろうと納得し、感心したのでした。

 

逆にいえば、浅瀬で問題が発生するという、通常設定しないシチュエーションに虚を衝かれてしまったわけです。

 

最後のサメとの一騎打ちも、あっさりとナンシーの勝利で終わるのですが、そういう浅い映画なのですよといわれたら、それもありかもと問題視しなくなります。

 

最初から『ジョーズ』のような名作を作る気などないのだと宣言するかのような原題と設定に、むしろ潔ささえ感じるのでした。

 

さらに、フラビア・ラビアーノのすばらしい映像が映画を盛り上げます。特に冒頭20分ちょっとのサーフィン・シーンはご機嫌です。

 

サーフィン映画の成否は、どれだけ優れたカメラワークをしてくれるかにかかっていると思うのですが、最新HDカメラを駆使して、スローモーションを巧みに入れて、小気味よい編集(『トランスフォーマー/ダークサイド・ムーン』[2011]『ミュータント・タートルズ』[2014]のジョエル・ネグロン)でモンタージュした上に、ネオン・ジャングルのビートが強烈な『Trouble』が流れてくると、それだけで本作を観た甲斐があったと思ってしまうのです。この高揚感があるから、そのあとのサメの襲撃も怖さが増すのです。

 

ブレイク・ライヴリーも、あまりに逆境に強すぎるところが現実離れをしていて、いささかよろしくありません。もっとおびえてほしかった気はします。

 

ですが、しばしば登場するその顔の大写しを観ていたら、いやいやこれまでのライヴリー観で論じてはいけないぞと思ってしまいます。というのも、その大写しが、若いのに、ライヴリーの顔にほうれい線が深く刻み込まれていることをしっかりと描き出すからです。

 

一児の母であることは知っていましたが、そんな年なのかと思って調べてみたら、1987年8月25日生まれ。2015年10月から11月の撮影当時、28歳です。若くてもしわが多いアメリカ人女性とはいえ、このくっきりとしたほうれい線には驚かされます。

 

しかし、そのほうれい線を人生の年輪と考えれば、ライヴリーが演じた本作のナンシーは25歳なのですが、それ以上に成熟した落ち着きをもっていることを示すためのものかもと考えてしまうのです。そうであれば、ナンシーがパニックに陥りがちな状況を冷静にしのぐたくましさをもっていることも、うなずいてしまいます。

 

ちょっと考えると、何から何までつじつまが合ってしまう本作、映画職人が作った見事な娯楽作と評価します。

 

内容: A-/B+

 

++++++++++

 

画質(2.39:1): A+

 

Gump TheatreにてOppo BDP-93から1080・24p信号を直接HDMIケーブルによってソニーVPL-HW30ESに送り込み、120インチ・ワイド・スクリーンに映しています。2層50GB。コーデックは、MPEG-4 AVC。伝送レートは、4 Mbpsから42 Mbps。

 

撮影は、『GOAL!2』(2007)『アンノウン』(2011)『フライト・ゲーム』(2014)でジャウマ・コレット=セラと組んでいる、『ザ・ガンマン』(2015)のフラビオ・ラビアーノ

 

機材は、アリ・アレクサ・ミニ、アリ・アレクサ・XT・M、アリ・アレクサ・XT・プラス、GoPro Hero 4 Black、レッド・エピック・ドラゴンHDカメラを使用。マスター・フォーマットは、DI(2K)。オリジナル・アスペクト比も、2.39:1。

 

現代BD最高レベルの高画質。

 

解像度は、極めて高く、細部を抉り出します。彫りが深く、奥行きもあり、実にくっきりとした絵です。

 

発色は、ニュートラル。色数は多く、くすみもなし。真っ赤な鮮血、ブラトップのオレンジ、海の青、岩の茶、すべてが鮮明です。それでいて、色あいはすっきりとしています。

 

スキントーンも、ナチュラルそのもの。ブレイク・ライヴリーの日焼けした肌がリアルです。違和感は、まったくありません。

 

暗部情報も、十分。黒はよく沈み、階調も滑らか。かなり続く夜間シーンも、苦労することなく楽しめます。

 

大画面の近接視聴も、一切問題なしです。

 

音質(DTS-HD Master Audio 5.1): A

 

Oppo BDP-93からソニーVZ-555ESに、サラウンドバック・スピーカー2本を付け加えた7.1チャンネル分をラインアウト接続して再生。伝送レートは、不明。音量は、マイナス30デシベル。

 

絵に比べると、音は平凡です。

 

4K UHD BDとの差別化を図るためでしょう。SPEは、レンタルBDのみならず、セルBDでも、ドルビーアトモスを搭載せず、7.1チャンネル化もしていません。

 

おかげで、左右前後に音を定位させるアクション映画としての基準は超えているものの、前後の移動感や高さの表現に限界があり、面白みに欠ける部分が出ています。それでも、音の出所がストーリーと完全に一致し、映画を盛り上げることは事実です。

 

さらに、立体音場の密度感はなかなかで、波に囲まれて海の中にいる気分にはなれます。ドルビーアトモスだったら、どれだけすごいのだろうと考えさせる素性のよさです。

 

特に、音楽の使い方が巧みで、サーフィン・シーンのご機嫌なポップミュージックもよろしいし、サメに襲われた後のオーケストラを駆使した劇伴もリアル。弦楽器・打楽器が団子にならず、切れ味鋭く迫ります。

 

ノイズフロアは、最低レベル。雑味はなく、メタリックな響きも乗りません。波や水のしぶきはリアルそのものです。

 

セリフの抜けも、十分。サ行も滑らか。レンジも広く、発音は明瞭です。

超低音成分は、出るときにはどーんと出るものの、全体的には控えめで上品です。

 

英語学習用教材度: B

 

日本語・英語字幕ならびに日本語吹き替えつき。

 

セリフは、大部分がライブリーのひとり芝居なので、最少。そのうえ、スペイン語がかなり登場し、テクストとしては大いにもの足りないものです。

 

それでも、F-wordが1回だけ使われますが、俗語・卑語は少なく、その意味では安心して使えます。PG-13指定なのは、サメの襲撃という残酷シーンがあるからです。

 

英語字幕は、セリフをほぼ完璧にフォローしています。勉強しやすいテクストではあります。

とはいえ、レンタルBDには特典がまったくついていませんから、この評価が精一杯です。

 

++++++++++

 

気になるところを、アト・ランダムに。

 

☆原題は、The Shallows。上記の通り、「浅瀬」という意味です。普通、浅瀬が本作のように一か所であったとしても、複数形で使います。

 

ナンシーの実家の住所です。

 

 10231 Oliver Crescent Drive, Galveston, Texas

 

テキサス州ガルヴェストンは実在しますが、オリヴァー・クレッシェント・ドライブは存在しないようです。

 

☆浅瀬はメキシコになるという設定ですが、実際の浅瀬の撮影は、オーストラリアのゴールドコースト、ニューサウスウェールズ州ロード・ハウ・アイランド(Lord Howe Island)で行ったとか。 映画のマジックです。

 

☆たった1700万ドルの製作費で、全米5512万ドル、海外で6398万ドル、計1億1910万ドルのメガヒット。ものすごい高収益率です。

 

レンタルBDには、上述どおり、特典はつきません。嗚呼。

 

セルBDには、まずまずの量の特典がつきます。

 

 未公開シーン (3種)
 浅瀬での撮影
 サメの襲撃
 サメが出来上がるまで
 理想のビーチを求めて

 

☆その他、3種類のBDが入手可能です。

 

ロスト・バケーション 4K ULTRA HD & ブルーレイセット(初回生産限定) [4K ULTRA HD + Blu-ray]
2016
ソニー・ピクチャーズエンタテインメント

 

【Amazon.co.jp限定】ロスト・バケーション(初回生産限定)(オリジナル ブロマイド2Lサイズ 1枚) [Blu-ray]
2016
ソニー・ピクチャーズエンタテインメント

 

【Amazon.co.jp限定】ロスト・バケーション 4K ULTRA HD & ブルーレイセット(初回生産限定)(オリジナル ブロマイド2Lサイズ 1枚) [4K ULTRA HD + Blu-ray]
2016
ソニー・ピクチャーズエンタテインメント

 

++++++++++

 

内容は、なかなか。BDの絵は極上。音も、ドルビーアトモスがついていないとはいえ、十分に楽しめるレベルにはあります。サバイバル映画ファン、ブレイク・ライヴリー・ファンなら、セルBDを買って損はなさそうです。特典のつかないレンタルBDはもの足りませんし、たいして英語の勉強になりませんが、セルBDならよさそう。オススメします!

 

| 外国映画(ラ行) | 08:45 | comments(0) | trackbacks(0) |
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