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ジェイソン・ボーン


原題:Jason Bourne (2016)
上映時間:123分
2016年10月7日 国内劇場初公開
公式サイト:http://bourne.jp/

TOHOシネマズ日本橋 スクリーン1 B-9
2016年10月11日(火)19時10分の回

ゴウ先生総合評価: A/A-
  画質(2.39:1/デジタル): A+/A
  音質(Linea PCM): A
  英語学習用教材度: C

マット・デイモンがジェイソン・ボーンを演じるサスペンス・アクション・シリーズ第4弾。

 

準主演は、アリシア・ヴィカンダートミー・リー・ジョーンズ

 

その他、ジュリア・スタイルズ、ヴァンサン・カッセルが共演。

 

監督・製作・脚本は、『ボーン・スプレマシー』(2004)『ボーン・アルティメイタム』(2007)に次いでシリーズ3作目となる、『ユナイテッド93』(2006)『グリーン・ゾーン』(2010)『キャプテン・フィリップス』(2013)のポール・グリーングラス

 

共同脚本・編集は、『ボーン・アルティメイタム』(2007)でアカデミー編集賞を受賞し、『ユナイテッド93』(2006)『キャプテン・フィリップス』(2013)で同賞にノミネートされた、この3作とともに『ボーン・スプレマシー』(2004)『グリーン・ゾーン』(2010)の脚本をグリーングラスとともに書いてきたクリストファー・ラウズ

 

☆シリーズすべてを観てきた以上、本作も観ないわけにはいかない

 

アメリカでの評価と売り上げが、イマイチでした。Rottenn Tomatoesでは、57%の支持率で、10点満点中5.9点。Metacriticでは、100点満点中58点というありさまです。全米の売り上げも『ボーン・アルティメイタム』(2007)より6000万ドルも低くなっています。

 

しかし、シリーズのファンで、前3作(『ボーン・レガシー』も含めると、4作)すべてを劇場で観ているうえに、そのBlu-ray Discも所有している貧乏英語塾長としては、悩むことはありません。「絶対に劇場で観てやる」です。

 

劇場選びは、あっさりとしたものでした。貧乏英語塾長の狙っていたのは、「空いている4Kプロジェクター設置館」だったからです。

 

その理由は、グリーングラスが監督しているからです。つまり、グリーングラスならば、手持ちカメラによって映像がぶれるシーンが、細かく編集されているはずで、そんなものをボケた2K映像で見てはたまらないからです。

 

4KレーザーIMAXで観るのが、音声もIMAX12トラックに対応しているので最高ではあるのですが、東京ではそれは享受できません。そのために大阪の109シネマズエキスポシティまで出かける財力は貧乏英語塾長にはなく、4Kシネスコ上映館を探すことにしたのです。

 

ドルビーアトモス対応しているので、ボケた2K映像でも、日本橋で上映されているのならと思ったのですが、ドルビーアトモスTCX対応スクリーンは『君の名は。』に取られてしまっています。嗚呼。

 

そうなると、近場の候補は、TOHOシネマズ新宿、日本橋、109シネマズ木場ぐらいです。しかし、新宿はメチャクチャ混んでいて、日本橋はTCX上映が、木場はIMAX上映がメインで4Kプロジェクター上映が少ないのです。

 

そこで、あれこれチェックしていたら、昨日の夜の日本橋だけは、何とか席が確保できそうだとわかりました。ひょっとしたら、混みそうな気配もあるのですが、一日でも早く観たいという欲求を抑えきれずに、日本橋に向かったのでした。

 

スクリーン1は、初めてです。ゆえに、スクリーンの見え方がよくわかりません。そこで、前2列にだれも座っていないことを確認して、2列目中央の席を購入することにしました。

 

入場してみると、その席はスクリーンから5、6mしか離れておらず、横10.1m×縦4.2mのシネスコ・サイズのスクリーンをすべて視野に入れるのは難しく、この距離でグリーングラス映像を追いかけるのは不安でしたが、いまさらです。腹をくくりました。

 

入りは、8割程度。6時55分にチケットを購入した時には、前から2列にはだれも座っていなかったのですが、あとから、3列上手側にもうひとり男性客がやってきました。振り返ると3列目以降はほとんど埋まっていますから、致し方ありません。いらつかせる客でないことを願ったのでした。

 

☆あらすじ

 

舞台は、『ボーン・アルティメイタム』から約10年後のギリシャ、ベルリン、ロンドン、ラスベガス、ワシントンDC。

 

ジェイソン・ボーン(マット・デイモン)は、すべての記憶を取り戻したものの、CIAの追跡を逃れるために、消息を絶ち、ギリシャで賭けストリートファイトをすることで生計を立てるという荒んだ生活を送っていました。

 

ある日、元同僚のニッキー・パーソンズ(ジュリア・スタイルズ)が、ギリシャに潜伏しているボーンとの接触を試みてきます。CIAを辞めたパーソンズは、ハッカーグループと手を組み、CIAのサーバーから「トレッドストーン計画」の全貌とそれに関わったボーンの父親の情報、そして新しい計画の情報を盗み、それをボーンに渡そうとしたのです。

 

野心を秘めたCIAの若手エージェント、ヘザー・リー(アリシア・ヴィカンダー)がその事実をつかみ、CIA長官のロバード・デューイ(トミー・リー・ジョーンズ)に報告すると、長官はギリシャに凄腕暗殺者アセット(ヴァンサン・カッセル)を送り込み、パーソンズとボーンの殺害を命じます。

 

そんな中、リーは、強引なデューイとは距離を置き、ボーンを再びCIAに引き戻そうと画策するのでした……。

 

☆息をつく間もない2時間

 

欠点を大量に抱えた作品です。本シリーズにあった「サスペンス性」が薄れているからです。なるほど、評論家の評価が低いのもうなずけます。

 

しかし、この圧倒的なスピード感は、格別です。ポール・グリーングラスの魔術とそれを見事に体現したマット・デイモンの迫力のおかげで、上映時間の123分があっという間に過ぎていきます。アクション映画ファンには、堪えられない一本です。

 

まずは、内容に関する欠点指摘から参りましょう。すべては、説明不足によるものです。

 

第1に、パーソンズがCIAを辞めて、アイスランドのレイキャビクでハッカーグループのリーダー、クリスチャン・ディソルト(ヴィツェンツ・キーファー)と接触した理由がよくわかりません。CIAへの復讐であろうとは思いますが、ここらあたり、明確にしてくれないと、出発点だけに、もやもやが残ります。

 

第2に、ボーンが賭けファイトで生活をする必然性も不明です。彼ほどの能力をもっているなら、CIAから身を隠しながらも、もう少し穏やかな生活も送られたはずです。

 

第3に、ボーンによってトレッドストーンが頓挫し、CIAも批判され、内部変革も起きたはずです。その結果、デューイが長官に選ばれたでしょうに、またもやCIAが民間ネット企業ディープドリームと手を組んで、プライバシー侵害を伴う世界を監視する大規模インターネット・システムを秘密裏に作りあげようとするデューイの真意がわかりません。大統領も絡んでいたのか、デューイの暴走なのか。CIAというのはそんなわけのわからない組織なのである、ではいくら何でも乱暴です。

 

第4に、そのため、ボーンがCIAに立ち向かうのが、CIAから攻撃を受けたための反発と父親をCIAに殺された私怨からだけに見えてしまうのも、ボーンを矮小化していて、よろしくありません。ここは、CIAが間違った方向に進んでいることを是正する意思もあったことをはっきりと示してもらいたいものでした。

 

というわけで、名手グリーングラスをもってしても、『ボーン・アルティメイタム』以降の状況を、原作なしでサスペンスにあふれた整合的な作品にまとめるのは難しかったようです。

 

想像するに、脚本の段階では上の大きな欠点はすべて解決していたと思うのですが、それを映像化すると、3時間近くになるために、省略したのではないでしょうか。もしこの推測が正しく、その脚本撮影されているとすれば、BD化の際に、ディレクターズカット版を収録し、ファンの溜飲を下げてくれると最高なのですが(実際には、BDにはディレクターズカット版は収録されないようです)。

 

とはいえ、こうした不満を増大させないグリーングラスの映像作りには、舌を巻かざるを得ません。

 

『ボーン・アルティメイタム』後のボーンの厳しい生活を、マット・デイモンのビルドアップした肉体と荒んだ目だけで表し、圧倒的な強さで相手をなぎ倒していく迫力に、グリーングラスの「細かいことなどあれこれいうな!」というメッセージを感じてしまうのです。実際、冒頭だけで「マット・デイモン、渋い!」と賛辞を送りたくなるのですから、グリーングラスは確信犯です。

 

そのうえで、映画が始まって30分も経たないのに、アテネの暴動にボーンとパーソンズを投げ込み、凄腕のCIA工作員にパーソンズを射殺させるあたり、ジュリア・スタイルズのファンを裏切って、過去3作との決別を図る潔さにも衝撃を受けます。

 

そうなのです。記憶は取り戻せても、時間は取り戻せません。それが、本作の意図なのです。

 

実際、タイトルが『ジェイソン・ボーン』となっているのも、ある意味、ボーンがこのCIA工作員としての活動名から、本名のデヴィッド・ウェッブに戻るという意思の表明なのだと理解します。

 

にもかかわらず、スタンフォード大学出身の才媛ヘザー・リーは、ウェッブをボーンにしようとボーンのCIA復帰に躍起になるのですが、自分の野心のためにボーンを利用しようとしているのは見え見えで、ボーンが従うはずもありません。

 

むしろ、ボーンを抹殺しようとしたCIA長官やアセットのほうが、よほどウェッブにとっては、ボーンを捨てるチャンスをもらえてありがたかったでしょう。

 

年取った長官やボーンに恨みをもつアセットが死んでCIAは変わったように見えても、別の悪がCIAにはびこるだけだとグリーングラスは訴えているわけで、このメッセージには大いに賛同します。

 

こうした深刻なテーマを、世界を股にかけながら、すさまじく賢い頭脳と強靭な肉体をもつジェイソン・ボーン=デヴィッド・ウェッブを使って描く本作には、惚れ惚れとしてしまいます。

 

アクション・シーンで特筆すべきは、ラスベガスでのカーチェイスです。よくもこのような斬新なカーチェイスを考えられるというくらいに、デ・ジャヴ感のない逃走劇に、頭の中が空っぽになるほどスクリーンに集中してしまいます。

 

クリストファー・ラウズの編集は、本作でも切れまくっており、目まぐるしく変わるカットに、こちらの脳味噌は振り回され、いつしかそれが快感になっています。

 

ジョン・パウエルとデヴィッド・バックリーのリズム楽器を多用した音楽も、場面を盛り上げ、観客をさらに没入させていくパワーがあります。

 

『ボーン・アルティメイタム』には及ばないものの、これはこれで立派なアクション映画です。

 

++++++++++

 

画質(2.39:1/デジタル): A+/A

 

撮影は、『ハート・ロッカー』(2008)でアカデミー撮影賞にノミネートされた、『ユナイテッド93』(2006)『麦の穂をゆらす風』 (2006)『エリックを探して』(2009)『グリーン・ゾーン』(2010)『英雄の証明』(2011)『ハードラッシュ』(2012)『キャプテン・フィリップス』(2013)『パークランド ケネディ暗殺、真実の4日間』(2013)『マネー・ショート 華麗なる大逆転』(2015)『ダーク・プレイス』(2015)のバリー・アクロイド

 

機材は、アートン・ペネロープ35丱侫ルム・カメラ、アートン・XTR Prod 16丱侫ルム・カメラ、アリ・アレクサ・プラス・4:3、アリ・アレクサ・XT、ブラックマジック・マイクロ・シネマ・カメラ、ブラックマジック・ポケット・シネマ・カメラ、キャノンEOS C500、コーデックス・アクションカム、レッド・エピック・ドラゴンHDカメラを使用。マスター・フォーマットは、DI(2K)。

 

4Kプロジェクターによる上映。

 

解像度は高く、細部に甘さはありません。彫りは深く、奥行き感も十分です。

 

ただし、カメラの使い分けに規則性があるように思えないのには、イラついてしまいました。ボーンがCIAに入る前に父親を殺されるシーンの回想に16个使われるのはよいのですが、35个HDの使い分けが恣意的に思えるのです。最初はボーン中心の映像が35个如CIA主体の映像がHDかと思ったのですが、そうともいいきれません。このあたり、どちらかに統一してほしかったものです。

 

発色は、ニュートラル。色数も多く、色乗りもパワフルで、鮮やかです。肌の質感もナチュラルで、違和感はほとんどありません。

暗部情報は、やや不満を覚えます。アテネの暴動シーンなど、見づらい場面が生まれています。あわただしい編集のせいではありますが、どうにかしてほしいものでした。

 

前から2列目からシネスコ・サイズのスクリーンを観たわけですが、動きの多くて、目まぐるしいのですが、それでも何とかなりました。かぶりつき派であることを喜んだ次第です。

 

音質(Linea PCM): A

左右前後に音が定位し、前から2列目でも音の出所がかなり正確にわかる音響設計です。この結果、濃密な立体音場ができあがり、包囲感はかなりのもので、移動感も十分にあります。

 

ただし、高さの表現はややもの足りませんし、左右のつながりがやや雑に感じます。これがドルビーアトモスだったら、どうなるのだろうと不満を覚えてしまいます。

ノイズフロアは、最低レベル。ただし、音の角が丸まっています。メタリックな響きこそ乗りませんが、銃声・打撃音・爆破音にいまひとつ痛みが伴いません。リズム楽器主体の音楽も、その音にややキレを感じられないのが、残念です。

 

セリフの抜けは、問題なし。サ行も滑らかで、音像も肥大しすぎることなく、口元に寄り添います。

 

超低音成分は、かなりの量が出ているのですが、固く引き締まっていて、上品すぎます。垂れ流しはいけませんが、もう少し量的に欲しくなります。このあたり、劇場のせいかもしれません。

英語学習用教材度: C

 

翻訳は、戸田奈津子。

セリフは、少なめ。それでも、F-wordは一度も登場しませんし、俗語・卑語の使用も最少に抑えられています(PG-13指定)。テクストには安心して用いられます。

 

問題の戸田女史の訳は、そんなところにムキにならなくてもと思うものが散見されるものの、誤訳というほどひどいものではありません。女史の訳としては、違和感が少ない映画です。

 

++++++++++
  
気になるところを、アト・ランダムに。

 

☆原題も、Jason Bourne。アメリカ映画によくある主人公名をそのまま流用したタイトルです。これがシリーズ打ち止めという意味でなければよいのですが。

 

☆これだけ笑顔の少ない娯楽作も、珍しいでしょう。マット・デイモン、ジュリア・スタイルズ、ヴァンサン・カッセルはまったく笑いません。アリシア・ヴィカンダーも、ぎこちない作り笑顔を浮かべるだけ。トミー・リー・ジョーンズの笑顔も強張っています。

 

☆1970年10月8日生まれのマット・デイモン、第1作の『ボーン・アイデンティティー』(2002)の撮影時には31歳だったのが、本作は45歳での撮影になりました。でも、ファンとしては、ジェイソン・ボーンが老いていく過程を10年おきぐらいに観たいと願ってしまいます。トム・クルーズとマット・デイモン、どちらが長くスパイを演じられるか、ファンとしては楽しみにしているのですが。

 

☆1億2000万ドルの製作費で、これまでのところ、アメリカで1億6178万ドル、海外で2億4300万ドル、計4億478万ドルのメガヒット。それでも、全米の売り上げでは、シリーズの中では、全米2億2747万ドル、世界4億4282万ドルの『ボーン・アルティメイタム』(2007)に負けています。抜くことができるでしょうか。

 

アメリカでは、12月6日にBlu-ray Discが発売されます。

 

 

現在わかっている仕様は、次の通りです。残念ながら、日本語字幕・日本語吹替えはつきません。


 Region A
 容量: 2層50GB
 映像: MPEG-4 AVC/1080p/2.39:1
 音声: DTS:X(英語)
     DTS-HD Master Audio 7.1 (48kHz, 24-bit)(英・西語)
     DTS 5.1(仏語)
 字幕: 英・仏・西語

 

特典は、次のようになっています。残念ながら、ディレクターズカット版の搭載はないようです。

 

 Bringing Back Bourne 
 Bourne to Fight
 Close Quarters 
 Underground Rumble
 The Athens Escape 
 Las Vegas Showdown 
 Convention Chaos 
 Shutting Down the Strip
 

米アマゾンでは、今日現在、19.96ドルで予約販売されています。

 

☆なお、同時発売される4K UHD BDの米アマゾン売価は、26.96ドルです。

 

++++++++++

 

アクション映画ファン、必見。画質・音質のよい劇場でどうぞ。オススメします!

 

| 外国映画(サ行) | 14:01 | comments(0) | trackbacks(0) |
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