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武蔵坊弁慶 総集編(DVD2枚組)
武蔵坊弁慶 総集編 [DVD]
NHKエンタープライズ

   製作:NHK(1986)
 上映時間:1:25:13(前編)・1:32:09(後編)
  放送日:1986年4月9日〜1986年12月3日 (毎水曜日)
 放送時間:20:00〜20:45
公式サイト:http://www.nhk.or.jp/archives/search/special/detail/?d=drama032
 

ゴウ先生総合評価: A
  画質(1.33:1): A-/B+
  音質(Dolby Digital Mono 2.0): B+
  英語学習用教材度: F

中村吉右衛門主演によるNHK総合のTV連続時代劇。全32話。

原作は、『姿三四郎』で有名な富田常雄(1904年1月1日 - 1967年10月16日)が1952年から1955年にかけて発表した『弁慶』(後に、『武蔵坊弁慶』と改題)。

武蔵坊弁慶〈1〉玉虫の巻 (講談社文庫)
富田 常雄
講談社

製作総指揮は、村上慧。演出は、松岡孝治、重光亨彦、外園悠治、黛りんたろう、若園昌己、清水一彦。

脚本は、杉山義法、下川博、松島としあき。

主な共演者は、川野太郎、荻野目慶子、麻生祐未、山咲千里、ジョニー大倉、寺尾聰、真野あずさ、隆大介、堤大二郎、長岡輝子、大地真央、佐藤浩市、芦田伸介、菅原文太、萬屋錦之介。

語りに、山川静夫アナウンサー。

☆主な配役

     武蔵坊弁慶:中村吉右衛門
   牛若丸→源義経:岩倉悠宇→川野太郎
        玉虫:荻野目慶子
       小玉虫:戸垣恵理子→高橋かおり
       静御前:麻生祐未
 若の前(義経正室):山咲千里

      伊勢三郎:ジョニー大倉
     常陸坊海尊:岩下浩
      佐藤継信:真夏竜吾(現・真夏竜)
      佐藤忠信:中村浩太郎(現・中村扇雀)
      片岡経春:村田雄浩
      片岡為春:布施博
     熊野喜三太:中村吉三郎
      行方六郎:門田俊一
      亀井六郎:作田寿久

       平清盛:芦田伸介
       平知盛:隆大介
       平資盛:堤大二郎
       平維盛:吉田次昭
       平宗盛:長塚京三

      右京太夫:真野あずさ
 桃の前(弁慶の母):長岡輝子
       平時子:東恵美子
       磯禅師:岩本多代
    建礼門院徳子:菊池かおり
       安徳帝:服部賢悟

      藤原秀衡:萬屋錦之介
      藤原泰衡:津嘉山正種
      藤原国衡:剣持伴紀
      藤原忠衡:坂東正之助(現・河原崎権十郎)

     金売り吉次:寺尾聰

      常盤御前:藤村志保
      一条長成:鈴木昭生
      一条良成:山本昇平
       源頼政:久米明
       源仲綱:信実一徳
    東光坊阿闍梨:信欣三
      八条女院:光本幸子

       源頼朝:菅原文太
      北条時政:内藤武敏
      北条政子:神崎愛
      梶原景時:石田弦太郎(後の石田太郎)
      那須与一:竹田寿郎
      土肥実平:金内吉男

      富樫家経:児玉清

      木曽義仲:佐藤浩市
       巴御前:大地真央
    新宮十郎義盛:新克利

     斎藤実盛:村上冬樹

☆吉右衛門ファン、必見ドラマ

貧乏英語塾長、中村吉右衛門の大ファンです。

芝居を観るのはもちろん、ちょっとした追っかけもやっており、今週8月4日(木)には早稲田大学大隈大講堂で開かれる「中村吉右衛門講演会 ―古典歌舞伎の芸と心」を聴きに行きます。

ところが、この人、今年の場合、『鬼平犯科帳』の撮影で忙しかったらしく、5月にちょっと孫のお手伝いで歌舞伎座に出ただけで、9月の秀山祭まで舞台に上がってくれません。ファンとしては、もどかしい限りです。

この欲求不満を晴らすために、貧乏英語塾長が手に取ったのが、この30年前のTVドラマだったのでした。当代随一の天才弁慶役者が、41歳から42歳になる頃にどんな弁慶を演じてくれていたのか観てみたくなります(吉右衛門は、1944年5月22日生まれ)。

ところが、悔しいことに、このドラマ、全部で32話あるのですが、Blu-ray Discはもちろん、DVDにもなっていないのです。

観ることができるのは、前編「壇の浦」・後編「衣川立往生」とタイトルがつけられたDVD2枚に収めた総集編だけなのです。天下のNHKが、人間国宝の貴重な映像記録を残していないというのですから、腹が立ちます。

しかも、貧乏英語塾長、放送当時、24歳の若造で、吉右衛門の価値がわからず、このドラマをまったく観ていません。TVは、アメリカ留学の準備に入っていたため、アメリカ映画を観るためだけに使っていたのです。

この取り返しのつかない悔しさを胸に、DVDを取り寄せて、120インチワイドスクリーンに映して観ることにしたのでした。

☆あらすじ

武蔵坊弁慶(中村吉右衛門)は、26歳の修行時代に最愛の妻となる玉虫(荻野目慶子)との出会います。その後、ふたりは結婚し、小玉虫(戸垣恵理子)が生まれます。

その間、五条大橋での牛若丸こと源義経(川野太郎)との運命的な出会いがあり、平清盛(芦田伸介)亡き後、兄・源頼朝(菅原文太)の命を受けて、一ノ谷の合戦から壇ノ浦の合戦へと平氏を亡ぼし、源氏を勝利に導きます。

しかし、その後、梶原景時(石田太郎)の讒言により、頼朝から討たれることになり、義経一行の流浪の逃亡が始まります。

その間、義経に一時は遠ざけられるものの、義経が危機に陥ったことを瀕死の佐藤忠信(中村扇雀)から聴いた弁慶は、玉虫と小玉虫(高橋かおり)を置いて、義経を吉野山に追いかけます。

こうして、無事義経と再会した弁慶は、義経一行のリーダーとして、奥州平泉の藤原氏のもとをめざし、日本海側を北上します。

最大の難関であった安宅の関では、関守の富樫家経(児玉清)との勧進帳をめぐる激しい問答を乗り切って、通過を許され、何とか奥州平泉へ落ちのびます。

しかし、当主・藤原秀衡(萬屋錦之介)が死んでしまうと、藤原氏は頼朝側についてしまい、義経たちの討伐にかかります。

弁慶の必死の応戦で、平泉を逃げ出して北上したものの、多勢に無勢、とうとう衣川の合戦において、義経方は全滅。弁慶は、無数の矢を身体に受けながらも、妻と娘のことを想いながら、立往生するのでした……。

☆紛うことなく、大傑作

1回45分の32話分、つまり計1440分、24時間のドラマを、前後編あわせて3時間弱にまとめた総集編です。実に8分の7が割愛されていることになります。

ですが、この源平時代のことを勉強している歌舞伎ファンとしては、話の飛躍はほとんど気になりません。むしろ、説明臭い冗長さがなく、テンポがよくて、これはこれで十分に楽しめるとNHKの編集の巧みさを評価したくなるのでした。

しかも、8分の1しか残されていないとはいえ、ポイントポイントでは、見せ場をじっくりと楽しめるようになっており、物足りなさも覚えません。たとえば、「京の五条の橋の上」と歌に唄われた弁慶・牛若丸遭遇の場面も、イメージ通りですし、那須与一や舟弁慶の逸話もカットされることなく、残してあります。

能『安宅』・歌舞伎『勧進帳』で描かれる安宅の関の場面も、両者とは違う展開ではありますが、骨子は同じで、弁慶の知勇が全面に押し出されます。

とにもかくにも、全編3時間、吉右衛門の魅力がたっぷりと注ぎ込まれていて、説得力あるスーパーヒーロー弁慶が生まれているのには、拍手喝采です。

本作で描かれる弁慶は、アンドレ・ザ・ジャイアント級の頑強な大男が、類まれな記憶力と分析力と説得力を兼ね備えています。ですが、身長180僂涼寮派・吉右衛門が高下駄に乗って演じると、ありえない弁慶がそこに現れてしまうのです。これを芸の力というのでしょう。

滑舌に甘さはなく、鮮やかな口跡とセリフ回しは、見事のひと言。平清盛をきりきり舞いさせ、富樫家経を感服させた、弁慶としてのセリフの妙味は格別です。

そのうえで、義経にはもちろん、玉虫と小玉虫に向けた愛情の深さは、観る者の涙を誘います。貧乏英語塾長、2度ほど大粒の涙をこぼしてしまいました。

川野太郎は、当時の人気により起用されたのでしょうが、義経には物足りません。品位が足りないのです。

ならば、だれがよいかといわれたら困るのですが、NHK大河ドラマ『源義経』(1966)の当代尾上菊五郎(当時、菊之助)の義経がイメージにあるので、当代菊之助が演じてくれたらと想うのですが、1986年当時、9歳。これでは無理です。

玉虫を演じた荻野目慶子(撮影当時、21歳)が、予想以上の好演。編集でキズのある部分はカットしたのかもしれませんが、弁慶の愛妻として納得できます。

芦田伸介菅原文太萬屋錦之介の重鎮トリオは、みな立派。特に、錦之介(撮影当時、53歳)の鮮やかなセリフ回しには、陶然とさせられます。昔の大スターは、本当にすごい実力の持ち主でした。

2014年に亡くなったジョニー大倉の侍ぶりも、なかなか。NHKは、粋な配役をしています。

真野あずさ大地真央麻生祐未の若々しさと美しさには、この人たちのその後の大活躍がわかります。

語りの山川静夫は、NHK入局30年目にして初めてのナレーション。情感たっぷりに語り、ドラマを盛り上げます。その古風な文体は原作譲りと判断し、全9巻の原作を読むことに決めました。

観終わった瞬間、もう一度観直したくなる、そんな大傑作です。

内容: A+

++++++++++

画質(1.33:1): B+

Gump TheatreにてOppo BDP-93で480/60p信号をから1080/60p信号にアップコンバートして、HDMIケーブルによって直接ソニーVPL-HW30ESに送り込 み、120インチ・ワイド・スクリーンに映しています(実際は、スタンダード・サイズなので、100インチ程度)。コーデックは、MPEG-2。伝送レートは、2.0 Mbpsから9.4 Mbps。

撮影機材は、不明。

解像度はDVDですから、細部がかなり甘くなっています。輪郭もやや太ります。よくみると、デジタル・ノイズも乗ります。それでも、4m以上離れると、それほど不満はありません。

発色は、ニュートラル。色数は多く、くすみもありません。色乗りもべたつかず、スッキリしています。フェイストーンも、かなりナチュラル。ほとんど違和感はありません。

暗部情報は、問題。黒の引き込みが早く、コントラストもそれほど高くないので、夜間シーンは、見づらくなっています。

音質(Dolby Digital Mono 2.0): B+

Oppo BDP-93からソニーVZ-555ESに、サラウンドバック・スピーカー2本を付け加えた7.1チャンネル分をラインアウト接続して再生。伝送レートは、不明。音量は、マイナス30デシベル。

フロント・スピーカー2本を使ったモノラル音声です。ゆえに、直進性の強い音ですが、狭くはあるものの、広がりを感じます。立体音場のでき方は限定されていますが、なかなかの包囲感です。

ヒスノイズの混入は、ほとんどなし。メタリックな響きも乗らず、快適です。レンジも広く、高域が詰まった印象はありません。水の流れのリアルさなど環境音の再現も立派。芥川也寸志のテーマ音楽も団子状になることがなく、爽やかです。

セリフの抜けも問題なし。発音も明瞭。サ行もスムーズです。

超低音成分は、当然ながら、入っていません

英語学習用教材度: F

英語字幕も、もちろん、ついていません。

++++++++++

気になるところを、アト・ランダムに。

☆こうなると、吉右衛門出演ドラマを全部観たくなります。『鬼平犯科帳』を全部観直すことをライフワークとしつつ、まずは、TV『忠臣蔵 〜決断の時〜』(2003)を観て、映画『利休』(1989)を見ることにします。吉右衛門は、前者で大石内蔵助を、後者で、脇役ではありますが、徳川家康を演じています。

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☆弁慶の娘・小玉虫を演じていたのが、わが愛しの高橋かおり(撮影当時、8歳)ではないですか。この人、TV・映画『猫侍』シリーズのお七で、相変わらずの美女ぶりを披露してくれています。

☆DVDには、特典は一切ついていません。嗚呼。

++++++++++

吉右衛門ファン、時代劇ファン、必見。DVDはバカ高いので、購入は推奨できませんが(NHKよ、早くBDを出すべし!)、レンタルDVDが利用できます。とにかく、観てください。強くオススメします!

| 歌舞伎 | 13:06 | comments(0) | trackbacks(0) |
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