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日本のいちばん長い日(BD)

松竹・アスミック・エース製作
英語題:The Emperor in August (2015)
上映時間:2:16:13
2015年8月8日 国内劇場初公開
公式サイト:http://nihon-ichi.jp/

ゴウ先生総合評価: B+
  画質(2.39:1?): A+
  音質(DTS-HD Master 5.1): A+/A
  英語学習用教材度: B-/C+
『突入せよ!「あさま山荘」事件』(2002)『クライマーズ・ハイ』(2008)『わが母の記』(2011)『駆込み女と駆出し男』(2015)の原田眞人監督・脚本による大東亜戦争終結にいたる過程を描いた戦争ドラマ。

原作は、半藤一利の『日本のいちばん長い日 決定版』(文春文庫刊)。


主演は、役所広司、山崎努

準主演は、本木雅弘、松坂桃李、堤真一。

主な共演者は、神野三鈴、木場勝己、麿赤兒、戸田恵梨香、キムラ緑子、野間口徹、松山ケンイチ。

ブルーリボン賞において、作品賞・助演男優賞(本木雅弘)を受賞。

☆1967年の傑作に、原田眞人が挑んだ作品

『日本のいちばん長い日』というと、どうしても岡本喜八監督・橋本忍脚本で大矢壮一編(実際は、半藤一利が書いたもの)『日本のいちばん長い日』の原作を映画化した1967年の傑作を思い出します(以下、「1967年版」)。


何せ、配役が豪華なのです。東宝オールスターズという趣です。一部紹介してみましょう。

 三船敏郎 阿南陸相
 笠智衆 鈴木総理
 山村聡 米内海相
 志村喬 下村情報局総裁
 黒沢年男 畑中少佐
 加藤武 迫水書記官長
 宮口精二 東郷外相
 小林桂樹 徳川侍従
 加山雄三 館野守男(NHK)
 松本幸四郎(八世) 昭和天皇

 ナレーション: 仲代達矢

貧乏英語塾長は大好きなもので、5回は観ています。

そのリメイクに原田が挑むというので、大いに心配しました。たいがいこうしたものは成功しないからです。

ゆえに、劇場で観ることはなかったのですが、1月6日に発売されたBlu-ray Discには、原田作品BDらしく、英語字幕がつくと知って、『駆込み女と駆出し男』(2015)に大いに感心したこともあり、通常版BD(その他、特典DVDつきの豪華版BDあり)を取り寄せることにしたのでした。

☆あらすじ

舞台は、昭和20(1945)年4月から8月15日までの東京。

1945年4月。戦況が悪化の一途を辿る中、昭和天皇(本木雅弘)は、77歳の鈴木貫太郎(山崎努)を次期首相に任命します。鈴木は組閣の肝となる陸軍大臣に阿南惟幾(役所広司)を指名します。2人はかつて、侍従長、侍従武官として共に昭和天皇に仕えた親しい関係であったのです。

鈴木は、迫水久常内閣書記官長(堤真一)とともに、戦争終結に向けて動きだします。しかし、敗戦を受け入れられない軍部は、一億総決起の道を選ぼうとします。

その後、連合国によるポツダム宣言の発表に続いて、広島・長崎に原爆が投下され、敗戦濃厚の中、それでもなお、畑中健二少佐(松坂桃李)などの陸軍の若手将校たちは本土決戦を訴え、阿南に戦争継続を強く迫ります。

阿南はそんな将校たちの暴発を押さえようと、対応に苦慮します。一方、戦争の終結か継続か、議論がまとまらない御前会議において、鈴木首相が天皇に聖断を仰ぐのでした……。

健闘はしているが、1967版の感動には遠く及ばない

面白くないことは、ありません。いまでもこれだけの戦争映画が作られることを素直に喜びます。

しかし、如何せん、多くの事件をぶち込んだ結果、細かい部分がわかりにくくなっているうえに、鈴木首相と阿南陸相の家族問題まで混入させたために、中途半端な人間ドラマになってしまっています。その結果、1967年版がもつ一触即発のサスペンスが薄れ、よくできた歴史の再現ドラマに終わって、映画としての深みに欠ける恨みが残るのです。

それもこれも、脚本の問題です。136分の映画で大東亜戦争最期の4か月半を総花的に描こうとするのは無理というものです。

1967年版が昭和20年8月14日から15日にかけての短時間に集中させることで、平和裏に終戦を迎えたいと願う昭和天皇ならびに鈴木内閣の想いと決起をはやる陸軍青年将校の想いがせめぎあう姿が濃密に描かれ、結果を知っている観客をハラハラドキドキさせてしまう緊迫感がありました。それが本作にはないのです。

おそらく、1967年版との違いを明確にしたいという監督の意向でしょうが、いかがなものでしょう。

さらに、話の展開が、わかりづらいのはいただけません。場面の転換を文字で示すのはよいのですが、登場人物の名前をきちんと教えてくれないのは、困ります。誰が誰なのかわからず、混乱するのです。どうして1967年版のように、役者の初登場時に職名と氏名をテロップで表示してくれなかったのでしょう。

さらに、鈴木首相と阿南陸相の家族を描こうとするのも、尺が足りず、ふたりの人物像が浮き彫りになっているようには思えません。せいぜいふたりが家族や奉公人思いで、家族もふたりを愛していたということがわかる程度です。それでは、あまりに月並みというものです。

画面構成は、なかなかのもの。CGによって焼け跡を見せたり、戦闘機の飛行シーンを挿入することで、当時の雰囲気を再現しているのは立派です。三宅坂の上から銀座方面の焼け野原を臨む構図には、終戦以外の選択肢がないと思わせるパワーがあります。

役者たちも、軍人らしくなっているのも、結構。指導・演出さえ良ければ、いまの若者たちでも戦前・戦中を再現できるのだと感心してしまいました。

個々の俳優も、頑張っていますが、1967年版と違ってスターの数が少ないのが、寂しいところです。それが監督の計算であり、予算の限界なのかもしれませんが、舞台の俳優を多用したため、地味な絵面になってしまっています。短時間の出演で観客を納得させたいのならば、やはり有名スターを使うのが、得というもの。山崎努、役所広司、本木雅弘、松坂桃李、堤真一の5人だけでは手薄です。

それでも、山崎の鈴木首相と本木の昭和天皇は、強烈なインパクト。さすがといわざるをえません。特に、山崎が描く鈴木の老練さと本木の上品さは、この二人でなければ出せないものです。

役所は、昭和天皇の衣服の乱れを治す場面と居合の稽古には目を奪われますが、あとは脚本の弱さゆえに、阿南陸相の人間性を見せてくれるほどのものではなく、役所のそれとしては取り立てて印象に残りません。

堤の迫水書記官長は、なかなかのもの。この人が狂言回しとして説明してくれるので、全体の進行が少しはわかりやすくました。いっそのこと、この人を登場しない場面でもナレーターとして起用していればよかったのです。声がよい人でもありますし。

松坂は、上の4人と比べれば、見せどころが少ないのが気の毒。ただ、暴走しているだけの聞きわけのないやんちゃ坊主にしか見えません。1967年版の黒沢年男にもそういうところがありましたが、松坂よりも明らかに大人に見えましたし、「狂気」の表現がすさまじく、圧倒されたものです。

結論としては、本作が1967年版を上回ることはなく、本BDの絵と音のすばらしさを利用しつつも、内容は1967年版と公式サイトの年表で補うのが、いちばんの楽しみ方ではないかと考える次第です。

内容:B

++++++++++

画質(2.39:1?): A+

Gump TheatreにてOppo BDP-93から1080i信号を直接HDMIケーブルによってソニーVPL-HW30ESに送り込み、120インチ・ワイド・スクリーンに映しています。2層50GB。コーデックは、MPEG-4 AVC。伝送レートは、13 Mbpsから43 Mbps。

撮影は、『アカルイミライ』(2002)『スウィングガールズ 』(2004)『ヴィヨンの妻 〜桜桃とタンポポ〜』(2009)『聯合艦隊司令長官 山本五十六 -太平洋戦争70年目の真実-』(2011)『駆込み女と駆出し男』(2015)の柴主高秀

機材・マスター・フォーマットは、不明。おそらく、HDカメラが使われたものと推察。

解像度は、最高レベル。細部までくっきり、すっきりと見通しがよく、まったく潰れていません。見事な画質です。彫りは深く、奥行きは十分。CGによって再現された焼け跡シーンもリアルそのものです。世界最高レベルにある映像と高く評価します。

発色は、ニュートラル。ただし、色数をやや間引いて、硬質な雰囲気を漂わせ、あの時代の殺伐とした空気を描き出しています。にもかかわらず、色乗りはパワフルで、原色も鮮やかです。スキントーンも、違和感のないナチュラルさを誇ります。

暗部情報も、十分。黒がよく沈み、コントラストもかなり高く、階調も滑らか。夜の空襲シーンや照明の少ない御前会議シーンでも、見づらさはありません。

大画面の近接視聴は、まったく問題なしです。

音質(DTS-HD Master 5.1): A+/A

Oppo BDP-93からソニーVZ-555ESに、サラウンドバック・スピーカー2本を付け加えた7.1チャンネル分をラインアウト接続して再生。伝送レートは、不明。音量は、マイナス30デシベル。

絵と同様、音も鮮明そのもの。感心します。

左右前後に音を定位させ、チャンネル間のつながりもシームレス。立体音場の密度も高く、包囲感はかなりのもの。移動感も、必要な場所では鮮やかに決まります。

ノイズフロアは、最低レベル。雑味がなく、夏の場面が多いだけに、セミの鳴き声などの環境音や空襲シーンがリアルに響きます。室内の靴音やアンビエント成分の再現の迫真性は最高です。

セリフの抜けも、十分。発音は明晰で、サ行も滑らか。耳障りな部分は、まったくありません。

超低音成分は、出るときには出るタイプ。それでも、ブーミーになることはなく、上品です。

世界最高レベルまで、もうひと息だといえましょう。

英語学習用教材度: B-/C+

日本語・英語字幕つき。

海外での公開を考えてのことでしょう、すべてのテロップが日本語と英語を併記され、しかもきちんとした英語字幕がついています。荘重な英語は、英作文の勉強になります。ぜひとも、英語勉強家には、英語字幕を読みながら、観てほしいものです。

++++++++++

気になるところを、アト・ランダムに。

1967年版と本作の主な配役を記録しておきましょう。

1967年版 本作
 阿南陸相 三船敏郎  役所広司
 鈴木総理 笠智衆 山崎努
 米内海相 山村聡 中村育二
 東郷外相 宮口精二 近童弐吉
 木戸内大臣 中村伸郎 矢島健一
 平沼枢密院議長 明石潮 金内喜久夫
 迫水書記官長 加藤武 堤真一
 下村情報局総裁 志村喬 久保酎吉
 畑中少佐 黒沢年男 松坂桃李
 徳川侍従 小林桂樹 大藏基誠
 館野守男(NHK)加山雄三 野間口徹
 昭和天皇 八世松本幸四郎 本木雅弘

 ナレーション: 仲代達矢 なし


通常盤BDの特典は、次の特報・予告編だけです。

  ‘段鵝30秒)(0:32)
 ◆〕醜陝95秒)(1:37)
  予告(30秒)(0:32)
 ぁTVスポット集(1:29):
    設定編(15秒)
    ドラマ編(15秒)
    基本編(15秒)
    ドラマ編・コメント追加版(15秒)
    コメント篇(15秒)

映像: 
  Ν A
 ◆B
 ぁCに、Bが挿入

 A シネスコ・サイズ(2.35:1?)のHD画質(AVC/1080i
 B シネスコ・サイズ(2.39:1?)のHD画質(AVC/1080・24p
 C ビスタ・サイズ(1.78:1)のHD画質(AVC/1080i 

音声: 
  Ν◆ΝぁDTS-HD Master Stereo
  DTS-HD Master 5.1

字幕はつきません。

☆本作には、豪華版が存在します。


構成は、通常版と同じ特報・予告編を収めた本編BD、本編DVD、特典DVDとなっています。特典DVDの内容は、次のようになっています。

 メイキング(約65分)
 PR映像再編集版(約18分)
 玉音放送ノーカット完全版(約5分)
 
++++++++++

あれこれ文句をつけましたが、決して悪い映画ではありません。上述したように、1967年版と合わせて観ると、興趣が増すと思います。特典が少ないのはいただけませんが、絵と音、ならびに英語字幕つきなのは立派。一見の価値があります。原田監督ならびに役者のファンであれば、購入しても腹は立たないはずです。
| 日本映画(な行) | 09:22 | comments(0) | trackbacks(0) |
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