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駅 STATION(4Kデジタル版)

駅 STATION【Blu-ray】

東宝

上映時間:132分
1981年11月7日 国内劇場初公開
公式サイト:http://asa10.eiga.com/2015/cinema/504.html 

高倉健さん主演による刑事ドラマ。

共演は、 倍賞千恵子、いしだあゆみ、烏丸せつこ、古手川祐子、根津甚八、大滝秀治、池部良、宇崎竜童、北林谷栄、田中邦衛、小林稔侍、室田日出男、阿藤海、佐藤慶、武田鉄矢。

監督は、遺作『あなたへ』を含む20本の健さん主演映画を撮ってきた降旗康男。

脚本は、TVドラマ『あにき』(1977)『冬の華』(1978)『海へ See You』(1988)と健さん作品を書いている倉本聰。

日本アカデミー賞の作品賞・主演男優賞(高倉健)・脚本賞を受賞。

☆「新・午前十時の映画祭」に初登場

健さんの主演作品にはたくさんの思い出があります。その中でも、本作は格別です。

藤純子と共演した任侠映画、山田洋次監督『幸福の黄色いハンカチ』(1977)『遥かなる山の呼び声』(1980)にも思い出は充満して、とても好きなのですが、やっぱり本作がいちばんです。出来としても、降旗監督作品では、これがピカイチだと考えています。そのため、VHS、DVD、Blu-ray Discと3種類の媒体を所有し、いまでも時々見ています。

しかし、BDになっても、その画質・音質にいまひとつ満足できません。絵は解像度は低くて、細部が甘くなっていますし、音にもパワーが不足しています。

昨年の夏、本作のBDを4Kにアップコンバートしたものを見たこともありますが、印象は2Kプロジェクターのそれとほとんど変わりませんでした。

それが、今回TOHOシネマズが行っている「第三回新・午前十時の映画祭:デジタルでよみがえる永遠の名作」で本作が上映されるというので、絶対に観ようと思っていたのでした。TOHOシネマズなら、4Kプロジェクターによる上映が行われるはずだからです。

☆健さんの命日を本作で過ごす

どうせ観るなら、個人的一周忌法要を兼ねて、健さんの命日11月10日に観たいと考えていました。東宝も「高倉健を惜しむ」と題し、本作と『新幹線大爆破』(1975)をこの時期に上映してくれているのですから。

しかも、歩いて20分ちょっとのTOHOシネマズ新宿で上映されています。うれしいことに、4Kプロジェクターが置かれているスクリーン1での上映でもあります。観客の入りをチェックしても、それほど混んでいません。まるでわれら健さんファンの心中のように、雨がパラパラと降る中、新宿へと歩き出したのでした。

着いてみると、狙っていた席には先客がいましたが、3列目中央やや下手よりの席が確保できました。ほぼ満足です。本作はビスタ・サイズですから、かぶりつき大好きな貧乏英語塾長としては、最前列でもよかったのですが、1、2列目には先客がいて、3列目となった次第です。

命日に本作を観にくるくらいですから、他の観客も熱心な健さんファンなのでしょう。事実、健さんみたいに、皆さん、礼儀正しい方ばかりでした。

20人以上は入っていたはずなのに、話し声ひとつ聞こえません。すぐ後ろの列には3人が座っていたのですが、だれも前の席を蹴ったりしないのです。もちろん、食べたり飲んだりする人もなく、昨日が何の日かわかっていたようです。

本当は起立して「黙祷!」と叫びたかったくらいの貧乏英語塾長ですから、この、かつて経験したことない荘厳な雰囲気に感激してしまったのでした。

健さんファン、最高です!

☆驚くべき画質・音質!

本作を劇場で観たのは、1981年の年末、いまはなき中野駅南口前の中野名画座という二番館においてのことでした。

ガラガラの館内で、暖房がよく利かず、ダウンジャケットを着こんだまま観る羽目になり、まるで増毛か雄冬にいるような気分になったことを覚えています。

それでも、大感激し、一生健さんについて行こうと決めたのでした。大学1年、20歳のときです。

もちろん、上映は35丱侫ルムを使ってのものだったと思います。ですが、細部は覚えていません。ただ画面がやけに暗かった記憶があります(中野名画座の技術的問題により実際に暗かったのかもしれませんが、それはきっとエンディング・クレジットの印象が強いからではないかと造像しています)。

それから、34年。

VHS、DVD、BDで、何十回本作を観てきたことでしょう。それがいま、ソニーの世界最高の4Kプロジェクターで観られるのです。期待が高まります。

冒頭の雪の銭函駅のシーン。

一度の過ちを犯した妻・直子を許せない刑事の三上英次(高倉健)は、直子と離婚します。そのため、英次は直子、息子義高(岩淵健)、付き添いの直子の父・高田(名古屋章)を見送りにきています。

一瞬、BDと変わらない絵と思いました。しかし、それはとんでもない勘違いでした。直子役のいしだあゆみが登場した瞬間、のけぞってしまったのです。

臙脂のオーバーコートを着ているのですが、そのウールの織目やざっくりとした質感までが確認できます。健さんのオリーブグリーンのステンカラ―コートも玉虫色っぽく見えるではないですか。こんなことなど、BDではまったくありえないことです。

直子が列車のタラップに乗って、敬礼をする名場面。

ここで毎回貧乏英語塾長は直子の悲しさを想って鳥肌を覚えるのですが、今回は別の意味で鳥肌を立ててしまいました。BDではいしだあゆみをはっきりと映し出すためか、解像度が低いためか、雪は移りません。ところが、そのBDでは映っていない雪が、実際は大量に降っていたのです。いしだがもつバーガンディのハンドバッグに白い雪がきれいに映えるのです。

この後のオープニング・クレジットにもしびれました。

健さんが撃つピストルの刻印が、鮮やかなのです。これ、BDでは「アルファベットだろう」とわかるくらいにスポイルされているのです。健さんが履いているベージュのコーデュロイパンツの畝も、はっきりと見えます。BDではベターっとつぶれているのに……。

これから先は、書く必要がないでしょう。とにかく、細かいテクスチュアが見事に再現されていて、本当にリアルなのです。

おかげで、英次の射撃のコーチである相馬(大滝秀治)が射殺され執り行われた葬儀の受付を力石役の寺田農がやっていたことや英次が桐子(倍賞千恵子)と会った時に来ていたブルーのボタンダウンのシャツの襟のボタンホールが見えたるなど、BDではわからずに今回初めて気づかされたことがたくさんありました。

とにかく、高解像度を武器に、フィルムルックでありながら(かなりの量のグレインです)、彫りの深い、奥行き感のすぐれた絵になっているのです。

発色も、鮮やか。日焼けした健さんの顔の質感もナチュラルですし、ドーランを塗っていることも確認できます。恐ろしい話です。

暗部情報も豊潤。黒はどこまでも沈み、階調は滑らから。コントラストも高く、吉松五郎(根津甚八)が逮捕される夜の上砂川駅のシーンなど、何の見づらさもありません。

この結果、木村大作が心を込めて取ったであろう数々の印象ショットも鮮明によみがえり、ほれぼれします。木村のシネマトグラフィを見直してしまった次第です。

音も、いいんです。

全編ヒスノイズがかなりのレベルで出ているのですが、それが気にならないくらいに、音の鮮度が高く、引き込まれます。基本的には、センター、レフト、ライトのフロント3本のスピーカーを使っているだけだと思うのですが、その浸透率は驚かされます。

後方からの音はありませんし、左右に広がりません。一応ドルビーステレオだと思うのですが、モノラルっぽい響きです。

しかし、吹雪の音や風音のリアルさ、声の質感が最高なのです。「警察の人殺しいいいいい!」の村瀬幸子や「きちんと挨拶ができると思ってるのか」の北林谷栄の声もいいですし、名セリフ「樺太まで聞こえるかと思ったぜ」の健さんの声まで、言うことありません。

それゆえ、宇崎竜童の音楽がいいんです。ピチカート奏法されるコントラバスの響きは最高だし、ヴァイオリンも艶やか。観た後で、BDを聴きなおしたら、嫌になってしまいました。

ともかく、これ以上の『駅 STATION』は、現状、考えられません。絵と音にうるさい健さんファンの皆さん、このチャンスを逃さないようにしましょう。

強くオススメします!

(喪失感を少し和らげてくれた東宝・TOHOシネマズならびにこのデジタル版を製作したスタッフに感謝します。

高倉健さん、安らかにお眠りください。ふたたび、みたび、合掌。)
| 高倉健映画 | 14:06 | comments(0) | trackbacks(0) |
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