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あにき(アマゾン・プライム・ビデオ)

あにき DVD-BOX
キングレコード

TBS系放映ドラマ
放映日 1977/10/07〜1977/12/30 
放映時間 22:00〜22:54 
放映曜日 金曜日 


ゴウ先生総合評価:  A+
  画質(スタンダード): A-/B+
  音質(ドルビーデジタル/モノラル): B-/C+
高倉健さん唯一の連続テレビドラマ(13回)

『冬の華』(1978)『駅 STATION』(1981)『海へ See You』(1988)の倉本聰による脚本。

主な共演者は、大原麗子、倍賞千恵子、秋吉久美子、田中邦衛、春川ますみ、島田正吾、滝田ゆう。

加えて、伊佐山ひろ子、大滝秀治、小鹿番、岩尾正隆、小林稔侍、阿藤海、立川光貴、織本順吉、下條正巳などが絡みます。

健さんのフィルモグラフィでいえば、東映をやめたあとの『幸福の黄色いハンカチ』(1977)と『冬の華』(1978)の間に当たります。なお、前者の公開日は本ドラマの放映1週間前の1977年10月1日となっています。

☆アマゾン・プライム・ビデオで再見

貧乏英語塾長、2004年5月8日に発売されたDVD-BOXをすぐに購入し、その後もときおり引っ張り出しては観ています。

昨年4月29日にBlu-ray BOXも発売されていますが、購入していません。健さんの死を商売にしようという発想にカチンときたことと、もともとかなり粗悪な画質なのでBD化してもそれほど変わりはないのではないかと考えたからです。

ところが、アマゾン・プライム・ビデオに本作13回分がすべて入っていることを知り、Kindle Fire HDX 7の7インチ画面で見直してみました。すると、これがいいんです。

健さんは大きな銀幕で活躍する大スターと思って、120インチのスクリーンに映し出さねばならないと固く信じてきたのですが、小さな健さんも捨てがたい魅力があるのです。何というか、より健さんが身近に感じられたのです。

画質も、小さくなると破綻することなく、かなり精細です。音も、なかなかです。少なくとも、DVDを120インチで映し出して、スピーカーを通して聴くより、絵も音もはっきりと上です。

☆幸せになれない一所懸命の「あにき」が健さんそのもの

その結果、見えてきたのが、倉本聰の「絶対に健さんを幸せなんかにしてやらないぞ」という覚悟でありました。

健さんが演じるのは、人形町の「神山組」の鳶頭・神山栄次。その栄次を次の3人の女性が取り巻きます。

 病気のために婚期の遅れている妹・神山かい:大原麗子
 幼なじみでかつての恋人・滝本桐子:倍賞千恵子
 栄次がお世話になった岡村商会社長のひとり娘・岡村恵子:秋吉久美子

栄次は妻を亡くし、いまは妹かいと一緒に人形町の路地の家で暮らしているという設定です。

田中邦衛は、神山組のナンバー2の中沢金太郎を演じ、妻の冴子(春川ますみ)とともに、実質的に神山組を取り仕切っています。その子分たちが、梅吉(小鹿番)、茂(岩尾正隆)、文吉(小林稔侍)、勇(阿藤海)です。

そこに栄次が頭が上がらない「人形町の頭(かしら)」と呼ばれる加藤松五郎(島田正吾)と桐子の兄で漫画家の滝本ごろ(滝田ゆう/ナレーション・タイトル画も担当)が絡みます。

ワイワイガヤガヤとときにコミカルに展開するドラマですが、基本的には時代に乗り遅れた感のある不器用な栄次の孤独な生き方を描くことを眼目としています。

実際、栄次はかわいそうなのです。

妻に先立たれたあと妻のように家事をしてくれていた妹かいは、クリーニング屋で働く北村平吉(立川光貴)と結婚して、栄次のことなどどうでもよいような態度で家を出ていく。

何でも相談できた古女房のような桐子も、男の家でガス自殺をし、そのガスで火災を起こしてしまう。

20以上の歳の差を越えて密かに想いを寄せてあれこれ面倒を見ていた恵子は、大学教授の高津(堀田真三)と不倫の道を突っ走る。

こうして、栄次は、最後、ひとりになってしまうのです。

倉本聰と東大仏文で同期である降旗康男監督は「自分の作品の主人公は、絶対に幸せにしない」をモットーに映画をつくりました。おかげで、降旗作品の健さんは、不幸のどん底に落とし続けられたのです。

『駅 STATION』(1981)に至っては、倉本の脚本のエンディングは、離婚した妻・直子(いしだあゆみ)が札幌駅に傷心の健さん演じる英次を待っているという設定で、その撮影も行っているのです。

ところが、そのシーンを降旗は本編ではカットしてしまいます。健さんは幸せになってはいけないという言い分です。倉本はそのことを知って激怒したといいます。

ですが、倉本にしても、本作といい『冬の華』といい、健さんを泥沼に叩きこむ結末を書いているのですから、どっちもどっちです。

しかし、そのおかげで、不幸のどん底であえぐ健さんを見ることができる幸せにわれわれが浸れたのも事実です。健さんの苦悩を浮かべた顔は、笑顔もよいですが、やっぱり渋くてよいのです。

とはいえ、本作は暗い健さんばかりを描くことはありません。『網走番外地』『新・網走番外地』シリーズ(1965‐1972)で見せた滑稽な演技もありますし、『日本侠客伝』シリーズ(1964‐1971)『昭和残侠伝』シリーズ(1965‐1972)の男気あふれるカッコいい健さんも見られます。

大原麗子、倍賞千恵子、秋吉久美子という3人のヒロインもすばらしいですし、田中邦衛・島田正吾を始めとする脇役も達者。10時間近く、健さんのエッセンスを味わえるのですから、ファンにはたまりません。

2時間で健さんの魅力を知りたければ、『駅 STATION』ないしは後期の任侠映画がよいでしょうが、健さんにどっぷりと浸りたいときには本作です。

これからも、折りにつけ見直すつもりです。それだけ完成度の高いドラマであるからです。

健さんファンならずとも、一見の価値は十分にあります。強くオススメします!

(健さん一周忌に、『駅 STATION』をTOHOシネマズ新宿で観てきた直後に。改めて、合掌。)
| 高倉健映画 | 13:55 | comments(0) | trackbacks(0) |
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