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風ふたゝび

1952年東宝製作
上映時間:88分
1952年2月14日 国内劇場初公開

ラピュタ阿佐ヶ谷 B-3
2014年1月9日(金)10時30分の回
公式サイト:http://www.laputa-jp.com/laputa/program/harasetsuko03/

ゴウ先生総合評価: A-
  画質(1.37:1/モノクロ): A-/B+
  音質(モノラル): B‐
  英語学習用教材度: F 
原節子主演による恋愛文芸ドラマ。共演は、池部良、山村聡、浜田百合子、杉村春子、菅原通済、三津田健、南美江。

監督は、『雁』(1953)、『夫婦善哉』(1955)、『雪国』(1957)、『暗夜行路』(1959)、『墨東綺譚』(1960)など文芸もので名高い豊田四郎。

脚本は、『素晴らしき日曜日』(1947)、『醉いどれ天使』(1948)、『森と湖のまつり』(1958)の植草圭之助。原作は、永井龍男の同名新聞連載小説。


☆原節子と池部良のメロドラマは、絶対見たい

11月23日(日)から1月24日(土)まで、ラピュタ阿佐ヶ谷において「伝説の美女、魅惑の独演 昭和の銀幕に輝くヒロイン[第75弾] 原節子」という特集上映を行われています。

未見作品を一本でも減らすために、DVD化されていない珍しい作品を見ようと、せっせと阿佐ヶ谷に通っている状態です。

その中でも、本作は大いに期待していました。『青い山脈』『続青い山脈』(1949)での共演があるとはいえ、原節子と池部良が恋人同士を演じるのは初めてであるからです。今回の特集で上映予定であったふたりが夫婦役を演じた『兄とその妹』(1956)が上映中止になったこともあって、なおのこと本作を見たいと思っていました。

しかし、そんな思いは原節子ファンに共通のものと見え、しかも3日間で3回しか上映されないこともあり、場内は熱気でむせ返るほどでした。48席しかないため、通路まで客を座らせ、60人以上詰め込んでいたと思われます。

☆あらすじ

舞台は、製作当時の東京。

久松香菜江(原節子)は、生母と早くに死に別れ、仙台で大学教授をする父の精二郎(三津田健)に育てられました。一度結婚したものの、結局離婚してしまい、渋谷の叔父(龍岡晋)の家に身を寄せ、叔父が経営する映画館の売店で働いていました。

その精二郎が、学会に出席するため列車で上京してくることになります。その列車には、裕福な実業家である道原敬良(山村聡)、安岡(御橋公)、画伯(十朱久雄)、菅原(菅原通済)とともに、香菜江の友人・川並陽子(浜田百合子)も乗っていました。道原は、銀座の書店で働く陽子とはその店の客として顔見知りでした。

道原が車中の洗面所を利用したときに、財布を置き忘れてしまいます。気づいて取りに戻ったときには、財布から10万円が盗み取られていました。道原は、自分のすぐあとで洗面所へ入った精二郎を疑います。しかし、証拠がありません。事を荒立てたくないと、不問に付します。

列車が上野へ着いたところが、精二郎は階段で倒れ、昏倒してしまいます。宮下孝(池部良)の手紙を持っていたことから、精二郎は阿佐ヶ谷にある宮下の下宿先へ担ぎ込まれます。宮下は、精二郎の研究室にいたことがある教え子だったのです。

宮下に連れられて、香菜江が渋谷の映画館から宮下の家へ向かいます。そして、宮下の勧めで、そのまま宮下の家で父の看病をすることにします。

翌日、陽子が、宮下の勤め先である築地の市場に訪ねてきます。陽子の戦死した兄が宮下の友人だったために、ふたりは知り合いだったのです。陽子は宮下に列車の中での10万円紛失事件が起き、そのことで精二郎が疑われていると話します。それを聞いた宮下は、香菜江に電話でそのことを伝えてしまいます。

父親が疑われていると知った香菜江は、道原に会いにいき、父親を弁護します。そんな親思いで、死んだ妻に似た美しい香菜江を道原は気に入ってしまいます。そこで、ラジオ東京の仕事を世話し、画伯や料亭の女将のお律(杉村春子)に香菜江を後妻にしたいとさえ話すほどでした。

やがて精二郎の体力は回復し仙台に帰ることになり、香菜江も渋谷の叔父の家に戻ります。しかし、香菜江と宮下の間にはいつしか愛情が芽生えていました。折りしも、季節は冬。ふたりは年末に日光へスキーに行く約束をし、宮下は出張のために東北・北海道へ向かいます。

年末には帰ってくるという宮下を香菜江を待っていましたが、帰ってきません。とうとう年が明けてしまいます。

香菜江は道原から新年の来客の世話を手伝ってほしいという頼みを受け、叔母(南美江)が借りてきた晴れ着姿で、道原邸に向かいます。

そこへ、帰京した宮下が訪ねてきました。宮下は道原の豪邸と美しい香菜江の姿を見て、道原が香菜江と結婚したいと思っていることを察知します。

道原は、宮下に自分の会社で働いてほしいと誘うのですが、宮下は拒絶します。そして、香菜江を道原に譲り、北海道で研究に専念することにして、その日のうちに東京を後にすることにします。

道原に求婚された香菜江は悩みますが、陽子に託された宮下の置き手紙を見て、宮下の自分に対する深い愛を知り、宮下を追いかけることにします。

香菜江の覚悟を知った道原は、自分の車を使わせ、上野駅まで香菜江を送らせます。間一髪間に合った香菜江は、走り出した列車の中で宮下を見つけ、ふたりは無言のまま抱き合うのでした……。

☆これだけ色っぽい原は、なかなか見られない

タイトルバックにユリの花が大写しになると、それだけで期待が高まります。そして、それが裏切られることはありませんでした。撮影当時31歳の原節子は目も覚めるように美しく、目はスクリーンに釘付け状態となってしまったのでした。

脚本は、かなり強引です。車中の10万円置き引き事件から香菜江の父精二郎が疑われたために道原と香菜江の接点が生まれたり、いきなり精二郎が駅で倒れたことで宮下と香菜江が知り合ったり、都合がよすぎます。

しかし、上目づかいのキラー・スマイルという伝家の宝刀を抜きまくる原の美しさに、心はメロメロです(特に、上掲の写真が示すように、着物姿は格別です)。脚本の多少のキズは許してやろうではないかと太っ腹になってしまうのでした。

しかも、撮影当時33歳の池部良もハンサムそのもの。大金持ちで渋い魅力を放つ山村聡(撮影当時41歳)を捨てて、池部のもとに走るのもむべなるかなと思わせます。背格好といい、美しい顔立ちといい、原・池部の組み合わせは、それだけで絵になるのです。

とはいえ、宮下=池部に対しては、そこまで頑なにならず、東京で道原の下で働いて、香菜江=原と結婚したら、香菜江はしなくてよい苦労をせずにすむだろうにと思って、原が健気な縁起を続けるがゆえに、心が痛んだのは事実でありました。

豊田四郎の演出は、堅実そのもの。派手さはなく、堂々たるメロドラマを組み立てます。

それに対して驚かされたのが、実の妹を最高に美しく撮りまくった会田吉男のカメラワークです。これほど美しい原節子は他に見たことがありません。美しい兄妹関係にも、より大きな感動を得てしまったのでした。

++++++++++

画質(1.37:1/モノクロ): A-/B+

撮影は、上述どおり、原節子の実兄で『白魚』(1953)撮影途中で事故死した会田吉男。

機材は、不明ながら、35mmフィルム・カメラを使用。

キズの量は、かなりのものです。フィルムのコマ飛びこそほとんどありませんが、決して状態のよいフィルムとはいえません。

それでも、解像度はかなり高く、軟調ではありますが、細部までくっきりとしています。

黒の階調もスムーズ。黒もよく沈み、コントラストも高く、見づらさはありません。

音質(モノラル): B‐

ノイズがかなり絡みます。一部、聞き取りにくくなっています。それでも、レンジはそれほど狭くなく、高音がつまり気味になることはありません。

メタリックさもなく、音楽もそれなりに聴かせる力をもっています。

音の角は丸まりますが、セリフは明瞭。原の美しいソプラノボイスが楽しめます。ノイズのために、くっきりとはいきませんが、内容を取ることに苦労はしません。

英語学習用教材度: F

++++++++++

作品としてみると問題がありますが、原節子の美しさに関していえば、本作は『新しき土』(1937)と双璧のような気がします(といって、まだ見ていない作品が多いので、断定はしかねますが)。一日も早いBlu-ray Disc/DVD化を望みます。
| 原節子 | 08:39 | comments(0) | trackbacks(0) |
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