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あゝ同期の桜(DVD)
あゝ同期の桜 [DVD]
東映ビデオ

英語題:Diaries of the Kamikaze(1967)
上映時間:1:46:55
1967年6月3日 国内劇場初公開
2005年7月21日 DVD発売
公式サイト:N/A

ゴウ先生総合評価: A- 
  画質(2.30:1?/モノクロ): A-
  音質(Dolby Digital Mono 2.0): B+
  英語学習用教材度: F

松方弘樹、千葉真一主演により、昭和41年9月25日に出版された海軍飛行予備学生十四期会編『あゝ同期の桜・帰らざる青春の手記』(毎日新聞社刊)を映画化した戦争ドラマ。

共演は、鶴田浩二、高倉健、夏八木勲、蟹江敬三、村井国夫、山本麟一、小沢昭一、小池朝雄、天津敏、石山健二郎、天地茂、三益愛子、三島ゆり子、佐久間良子、藤純子、西村晃。

監督・脚本は、中島貞夫。共同脚本は、須崎勝弥。

☆健さん追悼には、健さんが死なない特攻隊映画を選びたい

高倉健さんがお亡くなりになった喪失感は、簡単には癒えません。健さんが出る映画も見ているのですが、レビューを書く気になれず、これまで一本も紹介しないできました。

ところが、本作をDVDで見直したら、改めて気づいたわけです。この映画の健さんは、死なないということに。

まるで後年の『ホタル』(2001)の前編のように、出撃する鶴田浩二、松方弘樹、千葉真一、夏八木勲を見送る役なのです。3年後に作られた佐藤純弥監督の『最後の特攻隊』(1970)では、しっかりと出撃しますから、その差は小さくありません。

しかも、不思議なもので、一昨日の月曜日、本作に感銘を受けた直後、ぶらりと早稲田の古本屋に足を運んだら、最初に立ち寄った店の軒先に置いてある50円均一本の中に、本作の原作を見つけてしまったのです。


驚きました。運命の糸で操られているようではありませんか。奥付を見ると、「昭和50年7月30日新版第1刷」とあります。大昔に読んだことがある本なのですが、手元に持っていなかったので、購入しました。

確かに、当時大変なベストセラーになった本ですから、古本屋にあっても不思議はないのかもしれませんが、それから40年近く経って、1軒目の店で見つけるなどということがありえるのでしょうか。しかも、たったの50円。貧乏英語塾長の懐具合をご存知です。英霊の方々のお導きだと勝手に思い込んでしまいました。

改めて読了して思ったのですが、当時の大学生たちの知能レベルの高さには感心するしかありません。選りすぐった日記・書簡・遺書が収録されているうえに、多少は推敲その他が行われているのでしょうが、それにしても死を目前にした気持ちが美しい日本語で訴えられていて、心に響きます。戦後、日本の大学教育は何をもたらしたのだろうかと暗い気持ちになりました。ぜひ読んでみてください。Kindle版もあります。

あゝ同期の桜 (光人社NF文庫)
海軍飛行予備学生第十四期会
光人社

☆あらすじ

昭和18年9月、文科系大学生の徴兵猶予が撤廃されます。この結果、10万人の学生が戦場へ出征することになり、昭和18年10月21日に神宮外苑において壮行会が開かれます。

白鳥(松方弘樹)、半沢(千葉真一)、南条(夏八木勲)は、昭和18年12月10日に舞鶴海兵団に海軍二等水兵として入団します。基礎訓練のためですが、直属の上官である大沼上曹(山本麟一)からしごかれ続けます。

楽しみは、面会だけです。その日、白鳥の両親(石山健二郎・三益愛子)と妹礼子(藤純子)が白鳥のもとへやってきます。しかし、両親のいない半沢にはだれも面会に来ません。そこで、白鳥が礼子を紹介すると、ふたりの関係は急速に深まっていくのでした。

基礎訓練が終わると、白鳥たちは昭和19年2月1日付けで第十四期飛行専修予備学生として少尉に任官し、土浦海軍航空隊において飛行機乗りの専門訓練を受けることになります。

その後、昭和19年6月に白鳥と南条は操縦士として南九州出水海軍航空隊に配属となり、実機を使った操縦訓練を受けます。そこに配属された80人の学生の分隊長が、剣持大尉(高倉健)でした。しかし、白鳥との同乗訓練の際、不時着を余儀なくされ、その際に大尉は右目を失ってしまいます。

昭和19年9月、白鳥たちは東九州宇佐海軍航空隊に移ります。そこへ南条の妻則子(佐久間良子)が生まれたばかりの赤ん坊を見せにやってきますが、南条が会えたのはわずか5分しかありませんでした。

昭和20年に入ると、戦局は日本にとってより厳しいものとなり、特攻作戦が本格化し始めます。そこへ、十四期生の指揮官として陣之内大尉(鶴田浩二)が着任し、訓練は体当たり主体になっていきます。

昭和20年4月、白鳥・南条・半沢は南九州串良基地に異動し、特攻出撃の命令を待つことになりました。そんな中、南条が出撃しますが、機体故障のため引き返してくると、松田司令(天津敏)たちから腰抜けと侮辱されます。

しかし、その翌日、白鳥・南条・半沢は、陣之内大尉とともに出撃することになったのでした……。

☆特攻隊映画の佳作

当時の社長であり本作のプロデューサーである大川博が、中島貞夫が編集したラッシュを見て、反戦的でよろしくないと大幅なシーン削減を要求します。

中島は、当時の東映京都撮影所所長である岡田茂の説得を受け、エンディングを残してくれるなら、あとは好きなところをカットしてよいと譲歩します。その分が20分ほどあったと中島は述懐していますから、本来は2時間10分程度の映画だったと思われます。

おそらく、カットされたところは、白鳥・半沢・南条の内面をよりセンチメンタルに描いて、戦争の残酷さを強調した場面だろうと推察できます。

この結果、特攻に参加せざるを得なくなった予備学生たちの苦悩が見えにくくなったという批判もあるようですが、その意見には賛成できません。むしろ大川の慧眼を称えたいほどです。

削除シーンのフィルムは残っていないようですし、台本も見ていませんので、推測ではありますが、予備学生の遺稿をもとにしたものですから、その一部を朗読させるようなシーンが多かったのではないでしょうか。実際、冒頭にその名残りが松方のナレーションとして残っています。この心情吐露が多用されると、映画が鬱陶しくなったはずです。

その感情的な部分をほとんど割愛し、すべてカメラが捉えた映像だけで勝負することにより、より凄みが増し、反戦効果は十分にあがっています。当時の記録フィルムをうまく挿入していることもあって、ドキュメンタリーのような淡々とした仕上がりになっているのが、かえって見る者の心を打つのです。これを見て、当時の特攻隊員の無念さをわからいようでは、鈍感の謗りは免れないでしょう。

その意味では、個人的には、東映マークの前に出された次のプロローグや特攻機が突っこむところでフィルムを止めて流すエピローグさえもなくてもよいかと思います。それがやや扇情的になっていることは否めないからです。

プロローグ:

エピローグ:

しかし、特にエピローグのインパクトは大きく、本作のヒットに寄与したことは間違いなく、興行的には正しい判断だったのでしょう。

俳優たちも、抑制された演技で、悲劇を作り出そうとしないところがすばらしいところです。特に、松方弘樹と夏八木勲の冷静さは立派。千葉真一がやや力んでいるだけに、その対比が面白いところです。

撮影当時42歳の鶴田浩二は、特攻隊映画ですから、いつもどおり生き生きとしています。

撮影当時36歳の高倉健さんも、右目を失い特攻隊員を見送る訓練士官という難しい役を貫禄十分に演じています。

加えてうれしいのは、本物の十四期生として特攻隊員であった西村晃が、特攻隊員の世話をする花田一水(一等水兵)として登場することです。年齢的には無理がありますが、それが気になりません。(下は、出撃に際して、ひとり「帽ふり」をしない西村です。中島の冴えた演出です。)

山本麟一も天津敏(下)も憎たらしくて、石頭の旧帝国軍人そのものです。


内容: A-

++++++++++

画質(2.30:1?/モノクロ): A-

Gump TheatreにてOppo BDP-93で480/60p信号をから1080/60p信号にアップコンバートして、HDMIケーブルによって直接ソニーVPL-HW30ESに送り込 み、120インチ・ワイド・スクリーンに映しています。コーデックは、MPEG-2。伝送レートは、2.0 Mbpsから9.4 Mbps。
  
撮影は、『893(やくざ)愚連隊』(1966)、『にっぽん’69 セックス猟奇地帯』(1969)、『日本やくざ伝 総長への道』(1971)、『神戸国際ギャング』(1975)などの赤塚滋。

機材は、不明。35mmフィルム・カメラを使用。オリジナル・アスペクト比は、2.39:1。

通常の2.35:1よりも縦が長くなっています。2.30:1かと推察したわけですが、理由はわかりません。

モノクロを採用したのは、記録フィルムとの違和感を減らしたかったからだと思いますが、そのおかげで非常にすぐれたモノクロ映像を見ることができます。

グレインはかなり残されていてフィルムルックでありながら、DVDとは思えない精細感のある画質です。スクリーンに近づくと、どうしても細部の甘さが気になりますが、4メートルも離れると、ほとんど問題ありません。

オリジナル・フィルムに起因するキズも、記録フィルムには大量にありますが、本編のほうにはそれほど多くなく、見やすいものです。

とはいえ、黒の階調には、どうしても限界があります。やや白浮きしているようなシーンも見られます。しかし、DVDにしては黒もよく沈み、見えにくさはそれほどありません。

音質(Dolby Digital Mono 2.0): B+

Oppo BDP-93からパイオニアVSA-LX55にHDMI接続し、サラウンドバック・スピーカー2本を付け加えた7.1チャンネルによる再生。伝送レートは、不明(多分448 kbps)。音量は、マイナス12デシベル。DSPは、THXサラウンドEXを使用。

フロント・スピーカー2本を使ったモノラルです。デフォルトで聴くと、非常に元気がよく、クリア。DSPを入れないほうが、迫力は出ます。しかも、ヒステリックではありませんから、こちらを好む人がいても不思議ではありません。それでも、DSPを入れると、柔らかみが出てより聴きやすくなることは事実です。

ヒスノイズもかなり除去されていて、耳障りではありません。レンジもまずまず広く、高域もかなり自然に伸びています。音楽も団子状ではありますが、不快なものではありません。

セリフの抜けも十分。発音も明瞭で、サ行もスムーズです。

超低音成分は、当然ながら、入っていません

英語学習用教材度: F

英語字幕も、もちろん、ついていません。

++++++++++

気になるところを、アト・ランダムに。

☆DVDの裏ジャケットにある「その日、空には一片の雲もなく麦の穂青し」というコピーは、早稲田大学商学部の市島保男さん(1922年1月4日生まれ)が昭和20年4月29日に書いた日記から採られたものです。原文は、「空は一片の雲を留めず。麦の穂青し。」というものです(p. 125)。なお、この日市島さんは出撃され、散華なさっています。合掌。

☆出撃する際に、鶴田が健さんと無言で握手をするシーンです。ぐっときます。



任侠映画における殴りこみ直前の雰囲気です。

☆本作には、なんと岡田茂元東映社長(左)もカメオ出演しています。セリフもあります。

特典は、つぎのとおりです。

 予告編(3:47)
 特報 I(1:06)
 特報 II(2:34)

映像: シネスコ(2.30:1?)

音声:ドルビーデジタル・モノラル 2.0

☆「特報 II」が、面白い。まず、高倉健さんが出ることになっていません。出演者の中に名前がないのです。この時点では、出演するかどうか決まっていなかったということなのでしょう。

さらに、「特報 II」では、公開が6月4日からとなっています。この年は6月3日が土曜日で、4日が日曜日ですから、まさか日曜公開ではないはず。特報を作った人のミスでしょう。

当時の飛行機を製作している風景や撮影風景も見ることができます。「特報 II」の資料的価値はなかなかのものです。

++++++++++

戦争映画ファンならびに健さんファン、必見。おススメします!

| 高倉健映画 | 11:19 | comments(0) | trackbacks(0) |
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