CALENDAR
S M T W T F S
      1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
30      
<< September 2018 >>
ARCHIVES
CATEGORIES
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
英語で「日本国憲法」を読んでみる―The Constitution of Japan
英語で「日本国憲法」を読んでみる―The Constitution of Japan (JUGEMレビュー »)
別冊宝島編集部
英語で憲法を読んでみれば、戦勝国アメリカから押し付けられたことが手に取るように分かります。50年以上、修正されていない憲法。時代にそぐわない内容。それでも、憲法改正、不要ですか?
★★★★★
RECOMMEND
駅 STATION [DVD]
駅 STATION [DVD] (JUGEMレビュー »)

高倉健を知りたければ、まずこの一本。「渋さ」の意味が分かります。★★★★★
<< かぞくモメはじめました(BD) | main | 謝罪の王様 >>
『駅 STATION』は、赤に注目

駅 STATION【Blu-ray】

東宝

上映時間: 2:11:29
1981年11月7日 国内劇場初公開
公式サイト: N/A  

関連ブログ記事:
  駅 STATION:高倉健ファンクラブINDEC支部活動開始!2005年03月23日 
  2006.12.23 Saturday 駅 STATION (DVD)
  2008.01.14 Monday 正月に見よう『駅 STATION』 (DVD)
  2008.04.08 Tuesday 『駅 STATION』ふたたび
  2009.01.03 Saturday 念願の『駅 STATION』のパンフレットを入手!
  2011.07.28 Thursday VPL-HW30ESで見る『駅 STATION』
  2012.08.24 Friday 駅 STATION (BD)
10月20日に第31回円谷幸吉メモリアルマラソンが開かれ、円谷選手のライバルであった君原健二さんがハーフマラソンを感想したという読売新聞の記事「円谷さん墓前に親友・君原さん『五輪来る』」を読んだら、本作を無性に見直したくなってしまいました。

ご存知の方も多いと思いますが、高倉健さん演じる主人公の三上英次は、射撃の日本代表としてメキシコならびにミュンヘン・オリンピックに出場しているという設定です。

しかし、メキシコ直前にコーチであり敬愛する上司であった相場(大滝秀治)が逃走犯人によって射殺されます。



しかも、その直後に、英次はテレビで円谷選手の死を知ります。



テレビ・ニュースでは、東京オリンピックのマラソンを激走する円谷選手が紹介されます。







その後、あの哀切極まりない円谷選手の遺書が、全文読み上げられるのです。

    父上様母上様 三日とろろ美味しうございました。干し柿 もちも美味しうございました。
    敏雄兄姉上様 おすし美味しうございました。
    勝美兄姉上様 ブドウ酒 リンゴ美味しうございました。
    巌兄姉上様 しそめし 南ばんづけ美味しうございました。
    喜久造兄姉上様 ブドウ液 養命酒美味しうございました。又いつも洗濯ありがとうございました。
    幸造兄姉上様 往復車に便乗さして戴き有難とうございました。モンゴいか美味しうございました。
    正男兄姉上様お気を煩わして大変申し訳ありませんでした。
    幸雄君、秀雄君、幹雄君、敏子ちゃん、ひで子ちゃん、
    良介君、敬久君、みよ子ちゃん、ゆき江ちゃん、
    光江ちゃん、彰君、芳幸君、恵子ちゃん、
    幸栄君、裕ちゃん、キーちゃん、正嗣君、
    立派な人になってください。
    父上様母上様 幸吉は、もうすっかり疲れ切ってしまって走れません。
    何卒 お許し下さい。
    気が休まる事なく御苦労、御心配をお掛け致し申し訳ありません。
    幸吉は父母上様の側で暮しとうございました。

映画の中では、この遺書が、オリンピック初出場を控えたプレッシャーの中で、妻直子(いしだあゆみ)との離婚と相場の死去を立て続けに体験した英次の苦悩を代弁しています。遺書の朗読は、英次が相場の葬儀の後、直子と別れた銭函駅にたたずんでしまうところで終わります。



しかし、英次が想い出すのは、一度の不倫を許せなくて離婚した直子のことでした。



何十回見たかわからない場面なのですが、泣き笑いの顔で敬礼をする直子を見ると涙腺が緩みます。そうなると、やっぱり全部見直したくなります。

どうせ見るなら、ベストで見たい。ランプ交換して絶好調のプロジェクターを調整して、ベストと思われる画質を引き出そうと、夜中に延々と調整しました。

テーマは、「赤」をきれいに映す!

上の直子のコートを見ればおわかりのとおり、本作の女性を象徴する色は、健さんが黒か紺か灰色であるのに対して、「赤」です。実際、英次が愛する直子と桐子(倍賞千恵子)、最後まで気にかけ続ける吉松すず子(烏丸せつこ)は鮮明な赤を身につけて登場します。

ならば、ランプを交換して、艶やかな色を出してくれるようになったプロジェクターVPL-HW30ESで、その赤を出せるように頑張ってみました。そして、結果的に、次のパラメーターで満足いく結果が得られました。



赤色に注目しながら、見ていきましょう。

まずは、オープニングで登場する現実の別れの場面(上掲の写真は、英次の回想です)。直子が、銭函駅で列車のタラップに乗り込んだところです。



このエナメルのハンドバッグの赤が、DVDだと安っぽく見えたものですが、BDになって、そのテカリも含めて鮮やかな真紅になり、深みが出ました。



オープニングで使われたこの場面は、その後何回も英次の回想として挿入されるのですが、それらは別撮りのようで、上に見られるふたりの息子の義高は登場しません。英次にとっては、直子こそが想い出す対象なのだということでしょう。

桐子との刹那的恋愛に心が揺れるときも、英次は直子の顔を思い浮かべます。



撮影当時31歳のいしだあゆみが、実に魅力的。未練があって当然です、こんないい女。

健さん(撮影当時、48歳)も、一度だけ赤を身につけます。バンダナです。



雪の中をジョギングする、ストイックな英次が健さんのイメージにピッタリです。もちろん、貧乏英語塾長も、赤のバンダナを見習いました。いまでも愛用しています。

赤から外れますが、健さんの格好もしぶいんです。



ネイビーブルーのスイングトップ(たぶん、バラクーダ)にベージュのコーデュロイ・ジーンズ(たぶん、リーヴァイス)。これまた、ずいぶん真似させてもらいました(冷汗)。

ジョギング・ウェアの着こなしも、お手本でした。





グレーのスウェットの袖を切って、白のTシャツに重ね着する。カッコいいですねえ。ただし、英次は赤のバンダナはもうしません。赤を封印したのです(右は、宇崎竜童)。

直子と桐子の間で重要な役割をはたすすず子も、赤のハンドバッグをもって登場します。



エンディング近くで、増毛から札幌に出て行くときも、赤を多用します。



そして、クライマックス。1979年12月30日。いよいよ桐子(倍賞、撮影当時38歳)の登場です。赤の防寒コートを着ています。



英次が桐子を初めて見る瞬間です。



偶然入った居酒屋「桐子」に、「いい女」はいました。



英次が「昼間、駅にいたでしょう。いっぺん見たら忘れないよ、いい女」と言うのも当然です。帯の赤が目に飛び込みます。

テレビも赤です。桐子は、大好きな八代亜紀の「舟唄」を口ずさんでいます。



ノーカットで5分以上撮影された伝説の名シーンです。



急速に親しくなった英次と桐子は、翌日の大晦日、留萌に映画を見に行って、肉体関係をもちます。

事後、「私、大きな声出さなかった?」と桐子に訊かれると、「大声なんか出さなかったよ」と桐子に答えた英次ですが、その直後に「樺太まで聞こえるかと思ったぜ」とひとり言をつぶやきます。本作における数少ない笑える場面です。



その夜、紅白歌合戦を一緒に見ようよと誘われた英次は、桐子を訪れます。



もはやふたりの愛は決定的なものに見えます。英次が、ぎこちなく桐子の肩を抱き寄せます。



桐子が、その手を取ります。



紅白を見ているのか、自分たちのはかない未来を夢見ているのか。ふたりは、同じ方向を見つめます。桐子の足袋が赤です。



しかし、英次の顔はこわばったままです。そして、英次が桐子を抱きしめます。ある種の覚悟をもって。男と女の情愛が、きめ細かく描かれた名場面です。









しかし、ふたりを悲劇が襲います。

英次は、警察をやめて桐子と人生をやり直すことを考えていたのに、相場を射殺して指名手配中の森岡茂(室田日出男)が桐子の元恋人で、この大晦日に桐子を頼って増毛にきていたのです。

英次は、相場の敵を討つために、増毛にある桐子のアパートに向います。そして、銃を発砲しようとした森岡を英次は射殺してしまいます。



英次が刑事であったことを悟った桐子が「そういうことか」と力なくつぶやく、切ない場面です。赤が顔についた血で表現されます。桐子の苛烈な運命に胸が痛みます。

取調べで、森岡との奇妙な関係を問われた桐子が、涙をこぼしながら「(辻褄が)あいませんね。でも、男と女ですから」の名セリフで応える場面です。



その夜、札幌に戻る途中で、英次は桐子に寄ります。しかし、桐子に英次は何も言えなかったのです。



この場面、桐子から笑顔とともに「赤」が消えています。

このあと、英次が札幌駅に降りると、そこに直子が待っているというシーンが撮影されています。残念ながら、カットされてしまいました。残された白黒写真では直子が着物を着ていたことがわかっています。想像するに、そこには赤がしっかりと使われていたのではないでしょうか。降旗監督ならば、そこまでこだわったことでしょう。

今回は「赤」に注目してプロジェクターを調整したら、これまで以上の『駅 STATION』を見られました。名画は何回見ても発見があるものです。これ、4Kプロジェクターで見直したら、どんな感慨をもつのでしょう。購入できるように、がんばらないと。

ともあれ、本作は、高倉健・倍賞千恵子・降旗康男の金字塔。これからも大切に見直して行きます。
| 高倉健映画 | 13:25 | comments(0) | trackbacks(0) |
コメント
コメントする









この記事のトラックバックURL
http://blog.indec.jp/trackback/1061862
トラックバック