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欲望のバージニア(UK BD/Region B)


原題:  Lawless (2012)
上映時間: 1:56:03
2013年6月29日 国内劇場初公開
公式サイト: http://yokubou.gaga.ne.jp/

ゴウ先生総合評価: A-/B+
  画質(2.40:1): A
  音質(DTS-HD Master 5.1): A+/A
  英語学習用教材度: A-
禁酒法時代のアメリカで、密造酒ビジネスで悪名を馳せた実在のボンデュラント3兄弟を描いたクライム・サスペンス。原作は、3兄弟の末弟ジャックの孫マット・ボンデュラントの同名小説。

その3兄弟に、シャイア・ラブーフ、トム・ハーディ、ジェイソン・クラーク。共演は、ゲイ リー・オールドマン、ミア・ワシコウスカ、ジェシカ・チャステイン、ガイ・ピアース。

監督は、『ザ・ロード』(2009)のジョン・ヒルコート。脚本は、『ザ・ロード』などの音楽も担当しているロック・シンガーのニック・ケイヴ。音楽も担当。

出演者の顔ぶれの豪華さに、ずっと見たかった作品でした。アメリカかイギリスからBlu-ray Discを取り寄せようかとも思っていました。

しかし、国内劇場公開があるというので、それを待つことにしました。ですが、公開されているのがあまり気に入らない劇場ばかりなんです。

そんなときにAmazon.co.ukのサイトを見たら、BDがたった8.00ポンドで売られているではないですか。これは劇場に行くより安い、と注文してしまったのでした(何せ、US盤ですらAmazon.comで17.99ドルもします)。

舞台は、禁酒法時代の1931年、バージニア州の山沿いの田舎町フランクリン郡。

フランクリンで酒の密造・密売を営むボンデュラント3兄弟がいました。歳の順に言うと、ハワード(ジェイソン・クラーク)、フォレスト(トム・ハーディ)、ジャック(シャイア・ラブーフ)。

密造酒ビジネスのリーダーである次男のフォレストは戦争を生き延びたために不死身と噂され、体力抜群の飲んだくれの長男ハワードと気の弱い末弟ジャックの組み合わせです。

この3兄弟、とにかく乱暴。商売の邪魔をする連中には、フォレストとハワードが容赦なく暴力で立ち向かい、元の警察を抱きこんで売り上げをぐんぐん伸ばしています。

そこへシカゴから特別取締官チャーリー・レイクス(ガイ・ピアース)が到着すると、空気が変わります。ヴァージニアの悪徳司法長官メイソン・ウォーデル(ティム・トーリン)が与えた権威のもと、ボンデュラント兄弟への取締りを強化したのです。要求した賄賂をフォレストが拒絶したからでした。

この結果、3兄弟への風当たりは強くなり、ジャックはレイクスから半殺しの目に遭います。フォレストもある夜暴漢から首を切られる大怪我を負ってしまいます。しかし、不死身のフォレストは血だらけのまま病院まで歩いて治療を受け、一命を取り留めます。

その入院の間、密造酒製造販売を大きなビジネスにしたいジャックは、独断でマフィアのボス・フロイド・バナー(ゲイ リー・オールドマン)に密造酒を売りつけ、大金を稼ぎ、バナーとの商売関係を樹立します。

このために、密造酒の大量生産が必要になったジャックは、親友のクリケット・ペイト(デイン・デハーン)と山中に大がかりな蒸留所を作り上げ、派手なビジネスを展開します。金ができたジャックは、最新の車や洋服を買い込み、かねてから好きだった牧師の娘バーサ・ミニクス(ミア・ワシコウスカ)をデートに誘います。

しかし、まさにそのときレイクスがジャックの蒸留所に踏み込んで、クリケットは殺されてしまいます。怒りに燃える3兄弟は、レイクスに復讐を誓うのでした……。

脚本が雑であることを除けば、ぴたりとはまった配役と堅実な演出で飽きさせることがありません。かなりの面白さです。

最大の不満は、オリジナルポスターをもとにした上のBDのジャケットを見ればわかるように、ジャックが主人公として描かれていること。

原作を読んでいないので確実ではないのですが、ジャックの孫が原作者であることを考えると、原作でもジャックが主人公だったのでしょうが、これがどうだったか。フォレストの視点で再構成していたほうが、よりダイナミックなギャング映画になった気がします。

最近精彩を欠くシャイア・ラブーフと人気実力共に急上昇中のトム・ハーディの存在感の差がそう思わせるのです。

食べていくためには、密造酒製造であろうが、人殺しであろうが、何だってやってやる。ただし、気に食わない奴には頭を下げない。これがボンデュラント兄弟の生き様なのですが、ジャックはそれができずにマフィアのボスと手を結ぶわけです。

しかし、浅はかなジャックのせいでフォレストとハワードが窮地に追いやられてしまいます。この辺、ギャング・チームとしての非情さと兄弟としての愛情がごちゃごちゃになって、やや焦点がぼけてしまいます。

映画そのものからすれば、ハーディの存在感が大きくてハードボイルドに前者を描いているように思えてくるのですが、脚本自体はジャックを救う兄ふたりという構図で後者を描きます。この中途半端さが、本作を傑作レベルに到達させる障害になってしまっているのです。

それもこれも、繰り返しますが、ハーディの身体全体から立ち上る迫力がものすごいからです。『ダークナイト ライジング』(2012)のベインそのままのタフさがそこにあり、肝っ玉がすわってぶっきらぼうで乱暴でありながらも、実は心優しい不死身の男が具現化されています。

そのイメージをさらに増幅するのが、フォレストが経営する酒場にシカゴから流れてきた謎の女マギー・ボーフォード(ジェシカ・チャステイン)の登場です。

美しいマギーのことをフォレストは好きなようなのですが、手が出せません。その純情一筋の無骨さが、映画に華を与えます。

かつての東映任侠映画で言えば、マギーが藤純子で、フォレストが高倉健と若山富三郎を足して2で割ったような存在感。ヒロイン・ベースで考えても、絶対にフォレスト中心に構成されていたほうが、もっと魅力的な映画になったはずです。

それでは、シャイア・ラブーフに魅力がなかったかと言えば、そうではありません。弱虫で、深い思慮に欠けているという点でニンそのもの。しかし、そういう輩がギャング映画の主人公を勤めるのはいささか問題でしょう。

実際、ラブーフとミア・ワシコウスカの組み合わせも、ハーディとチャステインとの組み合わせと比べれば、かなり地味です。

脚本の問題をさらに挙げれば、ゲイリー・オールドマンほどの名優を起用しながら、それが主筋にガッチリと食い込んでいかないのもいただけないところ。カメオ出演の域をあまり出ていません。

文句ばかりを書きましたが、光っているところもあります。ハーディの存在感とチャステインの美しさは圧倒的です。それに加えて、ガイ・ピアースの悪役の素晴らしさも忘れられません。

上のBDジャケットでわかるように、そのヘア・スタイルが怪しすぎます。それを見ただけでレイクスの冷酷さと法の名を借りた無法ぶりが見えてきます。ギャング映画の悪役は、こうでないといけません。

時代劇たるもの、その様式美が魅力のひとつ。ギャング映画の悪玉は、任侠映画や歌舞伎と同じく、見ただけで「悪」とわからないといけないのです。そして、ピアースはその期待に完璧に応えています。最近の映画でも、一、二を争う魅力的な悪役です。

ジェイソン・クラークも、目立ちませんが、行儀のよい好演。こういう兄がいるから、フォレストも活躍できたのだと思わせるものがあります。

久々の正統的ギャング映画。楽しめました。

内容: A-/B+

++++++++++

画質(2.40:1): A

Gump TheatreにてOppo BDP-93から1080・24p信号を直接HDMIケーブルによってソニーVPL-HW30ESに送り込み、120インチ・ワイド・スクリーンに映しています。2層50GB。コーデックは、MPEG-4 AVC。伝送レートは、5 Mbpsから42 Mbps。平均、29.00 Mbps。

撮影は、『ヴェニスの商人 (2004)、『こわれゆく世界の中で (2006:レビューは、こちら!)、『縞模様のパジャマの少年 (2008:レビューは、こちら!)、『シャンハイ』(2010)『陰謀の代償 N.Y.コンフィデンシャル (2010:レビューは、こちら!)、『ワン・デイ 23年のラブストーリー (2011:レビューは、こちら!)のブノワ・ドゥローム。

機材は、アリ・アレクサHDカメラを使用。マスター・フォーマットは、DI(2K)。オリジナル・アスペクト比は、2.39:1。

アレクサを使用しているのに、とてもフィルムルックなテクスチュア。グレインぽいものが見てとれますし、解像度の高さを見せつけるわけでもありません。どちらかというとかなりマイルドな画質です。それでいて、輪郭が太ることもなく、彫りが深く、見通しのよい絵になっています。

発色は、ほぼニュートラル。色数は多いのですが、あっさりとした色調です。それでも、肌の質感には、不満を覚えません。チャステインの肌は、イメージどおりです。


暗部情報は、かなりのもの。コントラストも高く、階調は滑らかです。ただし、黒の引き込みがやや早く、見づらい部分が出ています。

大画面の近接視聴は、問題なしです。

音質(DTS-HD Master 5.1): A+/A

Oppo BDP-93からパイオニアVSA-LX55にHDMI接続して、サラウンドバック・スピーカー2本を付け加えた7.1チャンネルにより再生。伝送レートは、不明。48kHz, 24-bit。音量は、マイナス9デシベル。DSPは、THXサラウンドEXを選択。

やや控えめな音量設計。通常はマイナス12デシベルで聴くのですが、今回は3デシベル上げてちょうどよい感じです。

こういうことができるのも、雑味のない透明度の高い音だから。かなりの音量が飛び出しているのは事実ですから、防音に気をつけないで音量を上げると近所から苦情が出ても不思議ではありません。

それでも、音量を上げると、虫の音・風の音などの環境音がリアルに聞こえてきて、臨場感が急激に高まります。劇伴も団子状態になることなく、アコースティック楽器がナチュラルに響き、悪くありません。メタリックな響きが乗らないので、許す限り、大音量で聴くべきです。

音響設計は、左右前後に正確に音を定位させるアクション映画のツボを押さえたもの。立体音場の密度感は高く、包囲感も移動感もかなりのものです。DSPを入れると、サラウンドバック・スピーカーが大活躍します。

セリフの抜けも、文句なし。発音も明瞭で、サ行きつくなることありません。

超低音成分は、かなりの量が使われているのですが、タイミングがよく計算されていて、不愉快ではありません。

英語学習用教材度: A-/B+

英語字幕つき。残念ながら、日本語字幕ならびに日本語吹替えはつきません。

セリフは、かなりの量。ただし、F-wordを含め俗語・卑語が大量に使われますので、テクストとして使うには注意が必要です。

それでも、英語字幕はセリフを完璧にフォローしているのはありがたいことです。特に、使われる歌の歌詞がすべて表示されるのは評価を高めます。しかも、特典が多く、音声解説以外にはすべてに英語字幕がつきますから、これも高評価の材料となります

英語字幕は、シネスコ・スクリーンの中に定置されるタイプです。

++++++++++


気になるところを、アト・ランダムに。

☆原題は、Lawless。もちろん、「無法の」の意味。邦題は、なかなかがんばっていますが、やや焦点がずれている感もあります。

☆面白い口語が勉強になる作品です。“moonshine”が「密造酒(特にウイスキー)」、“bootleg”が「(密造酒など)を密売する」もしくは「密造酒」の意味で使われています。

☆それにしても、本当にフォレストは不死身(immortal)そのものです。首をナイフで切られても、銃弾を何発も身体に受けても生き延びるんです。当時のナイフの切れの悪さや銃弾の殺傷能力の低さがもたらした幸運でしょう。みんな生き残ったハッピーエンディングが示されますから、都合がよすぎるとネット上に書かれていますが、そういう時代なのです。笑ってはいけません。

☆2600万ドルの製作費で、アメリカで3740万ドル海外で1628万ドル、計5368万ドルの売りあげ。見事に、黒字となりました

BDの特典は、かなり充実しています。特典は豊富。まずは、音声特典。

  Audio Commentary: Director John Hillcoat and Author Matt Bondurant

音声は、ドルビーデジタル・ステレオ 2.0。残念ながら、英語字幕はつきません。

次に、映像特典。

  Deleted Scenes (6種/7:58)
 ◆Lawless: The True Story of the Wettest County in the World (21:33):
    キャスト・スタッフ・関係者が語る3兄弟の真実ならびにメイキング
  Franklin County, Virginia: Then & Now (6:11):
    舞台となったフランクリン郡の昔といま
  The Story of the Bondurant Family (12:44):
    原作者が語るボンデュラント家の真実
 ぁMusic Video (1:39): "Midnight Run" by Willie Nelson.
 ァLawless Trailer(2:03)

映像: 
  Νァ
シネスコ・サイズ(2.40:1?)のHD画質(AVC/1080・24p)
 ◆銑ぁ.咼好拭Ε汽ぅ此1.78:1)のHD画質(AVC/1080・24p)


音声: 
  銑ぁ
ドルビーデジタル・ステレオ 2.0
 ァ
ドルビーデジタル 5.1

うれしいことに、すべてに英語字幕がつきます。


++++++++++

映画ファンなら、劇場に行く価値は十分にあります。英語に問題なく、Region BのBDもかかるプレーヤーをお持ちなら、UK盤の購入も検討する価値があるでしょう。オススメします!
| 外国映画(ヤ行) | 09:14 | comments(0) | trackbacks(0) |
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