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野蛮なやつら/SAVAGES


原題: Savages  (2012)
上映時間: 129分
2013年3月8日 国内劇場初公開
公式サイト: http://yabanna-yatsura.jp/

TOHOシネマズみゆき座 C-4
2013年3月26日(火)15時50分の回

ゴウ先生総合評価:  A
  画質(2.39:1/デジタル): A+
  音質(Linea PCM): A+
  英語学習用教材度: C-
テイラー・キッチュ、アーロン・ジョンソン、ブレイク・ライヴリー主演によるクライム・サスペンス。共演は、ジョン・トラヴォルタ、ベニチオ・デル・トロ、サルマ・ハエック、デミアン・ビチル、エミール・ハーシュ。

監督は、オリヴァー・ストーン。原作は、ドン・ウィンズロウの同名小説。脚本は、シェーン・サレルノ、ドン・ウィンズロウ、オリヴァー・ストーン。

『ブッシュ』(2008)以来のストーン監督作品。しかも、この魅力的なキャスト。ファンとしては、見逃せません。

ところが、日本では上映劇場が少ないし、公開3週で上映打ち切りにする見込み。こりゃいかんと、昨日あわててみゆき座に出かけてきました。

このみゆき座では、1日1回興行。アメリカではそこそこヒットしているのに、どうしてこういう風になったのでしょう。オリヴァー・ストーンは、もはや過去の人なのでしょうか。

入りは、3割強。TOHOシネマズの会員は1300円で見られる日ですが、混雑するほどでもありません。それでも、映画好きが集まったと見えて、前方の席に座っている人がちらほらいます。そこで、仕方なく、前から3列目、下手の通路から2番目の席を確保することにしました。

みゆき座に来たことがあるのかないのか。あったとしても、記憶にないぐらい前のことです。しかし、意外と見やすい劇場です。スクリーンの位置が高いので、前の席の観客がそれほど気になりません。しかも、予告編を見たら、他の有楽町・日比谷界隈のTOHOシネマズ系列館と同じく、4Kプロジェクターを導入しています。ちょいとばかりうれしくなりました。

さて、本編。舞台は、現代のカリフォルニア州ラグナ・ビーチ。

チョン(テイラー・キッチュ)とベン(アーロン・ジョンソン)は、幼馴染。しかし、性格はほぼ真逆。チョンが元米海軍特殊部隊シールズ出身の傭兵としてイラクやアフガニスタンに行って稼いでくる肉体派であるのに対して、ベンはカリフォルニア大学バークレー校で経済学と植物学を学んだ知性派。

それでも、仲はとてもよく、いまはベンの植物学の知識とチョンがアフガニスタンから持ち帰った種子を活かして、世界最高の大麻を栽培する大麻ベンチャーを経営しています。カリフォルニア州が医療用大麻を認可したこともあって、莫大な収益を挙げる有望企業に成長しています。

しかも、このふたりは愛する女性まで共有します。通称“O”と呼ばれるオフィーリア(ブレイク・ライヴリー)です。ふたりと肉体的にも愛し合っていて、Oもそれを自然に受け入れています。

しかし、物事、それほどうまくはいきません。このベンチャー企業を快く思わない組織があったのです。メキシコ人のエレナ・サンチェス(サルマ・ハエック)をリーダーとする麻薬カルテルです。ミゲル・“ラド”・アロヨ(ベニチオ・デル・トロ)という手下を使って、チョンとベンに傘下に入るように強要してきます。

チョンとベンは、賄賂を送り続けている米麻薬取締局(DEA:Drug Enforcement Administration)のデニス(ジョン・トラボルタ)に相談します。すると、カルテルに入るように勧められてしまいます。それでも、ふたりはカルテルに入りたくはありません。

ふたりの煮えきらぬ態度に怒ったカルテルは、ラドを使って、Oを誘拐してしまいます。こうなると、チョンとベンも黙っていられません。Oを取り返すために、カルテルに対して攻撃を仕掛けることにするのでした……。

いやあ、面白い。途中だれることなく、最後まで高いテンションを維持し続けます。オリヴァー・ストーン復活の狼煙を上げる作品だと高く評価します。

登場人物が言うことではありますが、本作が『明日に向って撃て!』(1969)の現代版になっているところに、まずもって映画ファンは大喜びです。つまり、チョン、ベン、Oが、ブッチ・キャシディ(ポール・ニーマン)、サンダンス・キッド(ロバート・レッドフォード)、エッタ・プレース(キャサリン・ロス)になぞられているのです。あのアメリカン・ニュー・シネマの香りがしてくるだけで、本作を見た価値があると思うくらいです。

加えて、チョンとベンが大麻ビジネスを陽の当る場所に持っていくという発想が憎らしい。殺しも脅しもない、あっけらかんとしたビジネスを心底楽しみ、ベンにいたってはそこで儲けた金でアフリカやアジアの恵まれない子供たちを援助さえするのです。麻薬ビジネスに対して陰湿なイメージしかもたない人間は、目を白黒させねばなりません。

演出・編集も見事。特に音楽の使い方には唸りました。(記憶が正しければ)2度ブラームスの交響曲第一番第一楽章の冒頭が流れるのですが、これこそ本作のテーマを代弁しているものです。ブラームスの一番は、俗にベートーヴェンの交響曲第十番と呼ばれるもの。いわば、同じクラシック音楽(大麻ビジネス)でありながら、ロマン派(チョンとベン)が古典派(エレナのカルテル)に対して戦いを挑んでいることを象徴しているように解釈できます。

俳優たちも、達者。

感心したのは、テイラー・キッチュ。出演作は、ほとんど見ていますが、これまでは軽佻浮薄な役が多かったのに、本作は苦みばしった硬骨漢。それがとてもよいのです。新境地をストーンに開いてもらいました。

ブレイク・ライヴリーは、ガラもニンもOを演じるべき存在。ジェニファー・ローレンスが最初の候補だったらしいのですが、『ハンガー・ゲーム』のために降りて正解。この蓮っ葉ながらも必死にチョンとベンを愛するOは、明らかにライヴリーのものです。

やや違和感を持ったのは、アーロン・ジョンソン。あの髭を剃って、もっと真面目そうな学者の風情にしていた方が、そのギャップを楽しめたはず。ベンを演じるにはもっとオドオドした弱そうな人間でいるべきです。

圧巻(悪漢?)だったのは、ベニチオ・デル・トロ。あの冷酷無比ぶりは、壮絶。『ナチュラル・ボーン・キラーズ』(1994)のウディ・ハレルソンも顔なしです。それでいて、どこか小心。いくら賞賛してもしきれない不気味さを漂わせていて、酔ってしまいました。

ジョン・トラヴォルタも、期待通り。狡猾さの極致を生き抜く男を飄々と演じてくれているのが、たまりません。今年公開予定のロバート・デ・ニーロとの共演作も期待できそうです。

拾いものと出会いました。秀作です。

++++++++++

画質2.391/デジタル): A+

撮影は、『エネミー・オブ・アメリカ』(1998:レビューは、こちら!)、『シャンハイ・ヌーン (2000)、『スパイ・ゲーム (2001)、『ふたりにクギづけ』(2003:レビューは、こちら!)、『ドミノ』(2005:レビューは、こちら!)、『M:i:III』(2006:レビューは、こちら!)、『スター・トレック』(2009:レビューは、こちら!)、『ジョン・カーター』(2012:レビューは、こちら!)のダン・ミンデル。

機材は、アリフレックス35 IIC、パナビジョン・パナフレックス・ミレニアムXL2 35mmフィルム・カメラを使用。マスター・フォーマットは、DI(2K)。

みゆき座に行って、大正解。4Kプロジェクターのおかげで、艶やかなフィルム撮影の映像を楽しめました。

ほどよいグレインがフィルムルックさを高めながら、細部まで見通しのよい高解像度。彫りも深くて、これ以上何を望むかという気になります。


発色は、ほぼニュートラル。色数は多く、鮮やか。というよりも、あえてケバケバしくしているよう。原色を強調した色調です。それでも、肌の質感はナチュラル。陽に焼けたブレイク・ライヴリーの肌と右頬の黒子がリアルそのものです。

暗部情報も、文句なし。階調は滑らかで、黒もよく沈みます。見づらさは皆無です。

前から3列目の席ですが、みゆき座のスクリーンはこじんまりとしているので、シネスコ・スクリーンでも楽に全部視野に収めることができます。

音質(Linear PCM): A+

左右前後に音が定位する音響設計。前から3列目ですから、後方からの音圧不足を気にしたのですが、杞憂でした。しっかりと音のうねりに包まれて、濃厚な立体音場を楽しむことができます。TOHOシネマズ、やりよります。

ノイズ感は、ゼロ。シャープでクリアな音が、幾層にも連なって響いてきます。それでいて、メタリックさはなし。厚手の音です。


セリフの抜けも、文句なし。音像も小さく、声が口元に寄り添います。サ行きつくなることなく、発音も明瞭です。

超低音成分は、かなりのもの。それでも、下品になることはありません。

英語学習用教材度: C-

翻訳は、松浦美奈。

セリフは、多めですが、F-wordを含め、俗語・卑語も大量に使われているうえ(R指定)、スペイン語も多用され、テクストとして使うには難しい素材ですそれでも、松浦さんの翻訳ですから、安心して字幕を追うことができました。英語学習は、Blu-ray Disc・DVDが出たときにして、劇場では映画を楽しみましょう。


++++++++++
 
気になるところを、アト・ランダムに。

原題も、Saveges。邦題は、直訳。これでいいんです。

4500万ドルの製作費で、これまでのところアメリカで4738万ドル、海外で3558万ドル、計8297万ドルのスマッシュヒット。立派な黒字です。

アメリカでは、Blu-ray Discがすでに発売されています。



仕様は、次の通りです。

  容量: 2層50GB
  映像: 1080p/2.40:1/MPEG-4 AVC
  音声: DTS-HD Master 5.1(英語)
      DTS 5.1(仏・西語)
  字幕: 英・西・仏語

特典は、次の内容です

    Deleted Scenes (HD; 16:01)
    Stone Cold Savages (HD; 33:53)

    Feature Commentary with Director Oliver Stone.
    Feature Commentary with Producers Eric Kopeloff and Moritz Borman, Co-Screenwriter/Novelist Don Winslow, Executive Producer/Co-Screenwriter Shane Salerno and Production Designer Tomas Voth

    Theatrical (2:10:58) and Unrated (2:21:10) versions of the film

Amazon.comで、今日現在22.99ドル(定価34.98ドル)。欲しくなります。

++++++++++

バイオレンス・アクション映画ファン、必見。みゆき座での公開は、金曜日まで。関心ある人は、急ぎましょう。オススメします!
| 外国映画(ヤ行) | 10:32 | comments(0) | trackbacks(0) |
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