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ビッグ・ボーイズ しあわせの鳥を探して


原題: The Big Year  (2010)
上映時間: 100 分
2012年6月30日 国内劇場初公開
公式サイト: http://video.foxjapan.com/shiawasenotori/

シネマート新宿 スクリーン1 D-16
2012年7月2日(月)15時15分の回

ゴウ先生総合評価:  A-/B+
  画質(2.39:1/デジタル): A-
  音質(Linear PCM): A-
  英語学習用教材度: C+
ジャック・ブラック、オーウェン・ウィルソン、スティーヴ・マーティン主演によるコメディ。共演は、ブライアン・デネヒー、アンジェリカ・ヒューストン、ラシダ・ジョーンズ、ロザムンド・パイク、ダイアン・ウィースト、ジョベス・ウィリアムズ。

監督は、『プラダを着た悪魔』(レビューは、こちら!)、『マーリー 世界一おバカな犬が教えてくれたこと』(2008:レビューは、こちら!)のデヴィッド・フランケル。原作は、マーク・オブマシックのノンフィクション『ザ・ビッグイヤー』。製作にカーティス・ハンソン、製作総指揮にベン・スティラー。

アメリカでは興行的に大コケしてしまった作品ですが、アメリカの観客の見る目のなさはいまに始まったことではありません。この魅力的な出演者と製作の顔ぶれを見て、見たくならないようでは映画ファンではないでしょう。

個人的には、スティーヴ・マーティン出演映画が見られるのは、うれしいところ。しかも、月曜日は1000円で見られるシネマート新宿で上映されますから、自転車を漕いで勇んで行ってきました。

入りは、1割(30人)程度。まあ、こんなもの。前から4列目下手よりの席を確保します。同じ列にひとり、前方にひとり観客がいましたが、気になることはありませんでした。

舞台は、現代のアッツ島(!)を含む全米各地。

ケニー・ボスティック(オーウェン・ウィルソン)は、アメリカを舞台に1年間かけて行われる世界最大の探鳥(birding)コンテスト「ザ・ビッグ・イヤー(The Big Year)」のディフェンディング・チャンピオン。昨年は、1年間で732種類の鳥を見て、世界記録を樹立しています。

しかし、そのための代償は大きく、1年中家を留守にするために、ボスティックは2度の離婚をし、3人目の妻ジェシカ(ロザムンド・パイク)との関係も危機に陥っています。

そういう危険性があることを十分に知りつつも、ザ・ビッグ・イヤーに参加したいと思っているふたりの探鳥者(birder)がいます。

ひとりは、原子力発電所で働く36歳のブラッド・ハリス(ジャック・ブラック)。探鳥が好きなために、大学院も修了できず、結婚も失敗し、貯金もなく、両親(ブライアン・デネヒー、ダイアン・ウィースト)の家に厄介になっているありさま。それでも、ボスティックの活躍を見ると矢も盾もたまらず、ザ・ビッグ・イヤーに参加することにします。

もうひとりは、ニューヨークに本社のある大企業の創業者兼CEOスチュワート・“ステュ”・プライスラー(スティーヴ・マーティン)。CEOを辞めてでも、ザ・ビッグ・イヤーに参加したいと長年思っていました。幸い、妻のイーディス(ジョベス・ウィリアムズ)は協力的。仕事を引退して、参加することにします。

こうして元日から始まったコンテスト。ボスティックの結婚は日に日にやばくなるし、ブラッドの貯金は底をついてクレジット・カードは使えなくなり、ステュには会社から協力の要請がしょっちゅう舞い込み断るのに苦労するありさま。

それでも、探鳥の途中で仲良くなったブラッドとステュは、打倒ボスティックをめざして、全米を駆けずり回るのでした……。

なかなか見ごたえのある作品。確かに、100分という短尺でありながら、途中だれる部分もありますし、コメディという位置づけほど笑えません。ですが、3人の人生の悲喜交々を過不足なく描いて、人間ドラマとして充実しています。その結果、何とも言えない温かさと切なさに包まれてしまいます。

ストーリーとしてクレバーだと感じるのは、ザ・ビッグ・イヤーの特性をうまく利用していることです。

ザ・ビッグ・イヤーは探鳥コンテストとなっていながらも、そこには審判もおらず、証拠の写真を提出することもない、あくまでコンテスタントの良心を信頼した、名誉を重んじる非公式競技会です。ゆえに、物語の前半で紹介されるボスティックの実績は、ウソと偽りで固められたでっち上げではないのかと観客は疑ってしまいます。

実際、ボスティックが他のコンテスタントを出し抜くために、多少のトラブルは構わない男であるという描き方がなされていますから、なおのこと「732」という数字の信憑性がぐらつきます。

その疑いはブラッドやステュも持っていますし、お互いに対しても半信半疑になります。実際、ブラッドもステュもザ・ビッグ・イヤーに参加しているくせに、親しくなってもなかなかそれを告白しないのです。

つまりは、自然相手の探鳥でありながら、その実どろどろとした人間関係の醜さがテーマになっているのです。なるほど『プラダを着た悪魔』のデヴィッド・フランケルが監督をしたわけだと納得してしまいます。

ネタばれになりますが、最終的にこの年もボスティックが755種類を見るという世界記録を樹立して優勝するのですが、結局はジェシカとは離婚。それでも探鳥をやめようとしないボスティックの姿は、メリル・ストリープが演じた『悪魔』の鬼編集長ミランダ・プリーストリーを髣髴とさせます(ミランダも結局夫から離婚されてしまいます)。

とはいえ、それでもあまりに寂しいエンディングですから、幸せになるバーダーもいるわけで、それがザ・ビッグ・イヤーでそれぞれ2位と4位になったブラッドとステュ。ブラッドは、探鳥の途中で出会ったエリー(ラシダ・ジョーンズ)と結婚して、週末のバードウオッチをふたりで楽しみ、ステュは孫(ステュ2世!)と鳥を愛でる悠々自適の引退生活を送ります。言うなれば、ふたりの生き方は『悪魔』でアン・ハサウェイが演じたアンドレア・サックスのそれにつながるのです。

となれば、『悪魔』がハサウェイの新鮮な魅力を強く訴えながらも、ストリープの達者な演技がより印象的であったように、本作でもボスティックを演じたオーウェン・ウィルソンの輝きが心に残ってしまいます。

ことに、コンテストで勝つためには多少あくどいことはやるけれども、探鳥そのものに関しては絶対にウソはつかず、その目で鳥を見ない限りはカウントしないという潔癖な態度を持っていることを明らかにするところは、その素っ気ない(というか、さりげない)描き方も手伝って、逆にボスティックという男とザ・ビッグ・イヤーへの敬意を持たされてしまいます。それもこれも、ウィルソンが滅多にやらない憎まれ役を見事に演じているからです。

その他の重厚な脇役たちも、出番の少なさを跳ね返してそれぞれ持ち味を活かした好演を見せてくれています。特に、ブラッドの両親を演じたブライアン・デネヒーとダイアン・ウィーストは、絶品。見終わっても、長いこと後を引きます。

というわけで、かなりの満足度。やっぱりアメリカの観客たちは、佳作を見抜く目が低下しています。

++++++++++

画質(2.39:1/デジタル): A-

撮影は、『40オトコの恋愛事情 (2007:レビューは、こちら!)、『ハングオーバー! 消えた花ムコと史上最悪の二日酔い』(2009:レビューは、こちら!)、『宇宙人ポール』(2010:レビューは、こちら!)、『デュー・デート 〜出産まであと5日!史上最悪のアメリカ横断〜』(2010:レビューは、こちら!)、『ハングオーバー!! 史上最悪の二日酔い、国境を越える』(2011:レビューは、こちら!)のローレンス・シャー。

機材は、パナビ ジョン・パナフレックス・ミレニアムXL2 35mmフィルム・カメラを使用。マスター・フォーマットは、DI(2K)。

てっきりビスタ・サイズの映画だと思って前から4列目の席を選んだのですが、実際はシネスコ。しかし、シネマートのスクリーン1の場合スクリーンの前にかなり広大なステージが用意されている関係で、個人的にはちょうどよい塩梅。しかも、カーヴド・スクリーンですから、オフセンターでもそれほど問題はなく、不満を持つことなく映画を楽しめました。

問題の画質ですが、何とも微妙。映画をよく見る人なら分かってもらえる20世紀フォックスサーチライトの画質なのです。

デジタル・トランスファーされても、粒状性は高く、麻の粗さをもつテクスチュア。それでも、解像度は高く、多少輪郭は太り気味でオーバーシュートしていますが、細部がスポイルされることもなく、一応OK。

ゆえに、これだけなら問題はないのですが、発色がサーチライト的なのです。全体に白浮き気味で、色乗りにパワーがありません。場面によっては、かなりフラット気味に見えて、DVDをアップコンバートした絵のようにも思えます。どうしたことなのでしょう。本当にサーチライトはこういう絵が好みなのでしょうか。いただけません。

発色自体は、ニュートラルからややオレンジ系が強めの印象。肌の質感は、かなりナチュラルです。暗部情報も、まずまず。黒もかなり粘りますし、階調も悪くありません。

音質(Linear PCM): A-
  
チラシを見ると、「Dolby Digital」となっていますが、方式的にはデジタル上映ですから、リニアPCM5.1チャンネルだと判断しました。

しかし、後方からの音圧は少なめ。フロント重視の音響設計。劇伴の一部が後方からくるだけで、環境音や暗騒音もほとんど後方に回りません。ややさびしいサラウンド環境です。ただし、左右の広がりはなかなかのもので、意識しない限りは、それほど苛立つことはありません。

ノイズフロアは低く、透明度の高い音。レンジも広いので、鳥の鳴き声も耳障りになることはありません。超低音成分は控えめですが、作品の雰囲気にあっています。

セリフの抜けは、文句なし。声も口元に寄り添い、違和感ゼロです。

英語学習用教材度: C+

字幕翻訳は、古賀香菜子。

セリフは、多め。俗語・卑語はほんの少々使われますが(F-wordはなく、アメリカではPG指定)、まったく問題になりません。混乱させられるのは、頻繁に飛び出す鳥の名前ぐらい。あとは非常に端正な英語が使われ、勉強になります。字幕は、おおむね分かりやすく、信頼に足ります。

++++++++++

気になるところを、アト・ランダムに。

☆原題は、The Big Year。カタカナ邦題をつけるのなら、どうして「ザ・ビッグ・イヤー」としなかったのでしょう。「ビッグ・ボーイズ」というのは、大人になっているのに探鳥に血道をあげる態度が「少年」のようという意味なのでしょうが、本作を見れば分かるように、「ザ・ビッグ・イヤー」で勝つことはとても「少年」ではできません。資金力と知力と経験が必要な大人の競技です。第一「しあわせの鳥」など探していないし、ひどい邦題です。

アッツ島が出てきたのには、ビックリ。実際にはカナダのユーコンで撮影されたようですが、きっとあんなものなのでしょう。先の大東亜戦争であそこで戦って玉砕された熱田島守備隊の皆様のご苦労がしのばれます。黙祷。

エンド・クレジットでボスティックが見た755種類の鳥が全部登場しますが、その量となじみのない名前に圧倒されます。あれが全部読みきれて、理解できるひとが日本に何人いるのでしょう。

☆途中ほんの少しだけスティーヴ・マーティンが踊るシーンがあって、大感激。『愛しのロクサーヌ』(1987)を思い出してしまいました。うーん、マーティン主演作を全部BDで見直したい!

☆個人的にいちばん惹かれたのが、ステュの妻イーディスを演じたジョベス・ウィリアムズ。1948年生まれですから、撮影当時61歳。主にTVで活躍する女優ですが、美しい限り。ステュがのろける理由が分かります。

☆大好きなロザムンド・パイクが出ているのも、マル。イギリス英語ではなく、まったく違和感のないアメリカ英語を話す役者ぶり。艶やかな美しさを見せられると、鳥にのめりこむボスティックの気持ちが理解できません。1979年生まれ。撮影当時、31歳。

☆三つ編みにして登場した女船長役のアンジェリカ・ヒューストン。『ダージリン急行』(2007)以来のオーウェン・ウィルソンとの共演。今回は妖艶さがありませんでしたが、老け込むには早すぎます。何かよい彼女向けの企画はないものでしょうか。撮影当時、58歳。

☆4100万ドルの製作費で、これまでのところアメリカで720万ドル、海外で24万ドル、計745万ドルの売り上げ。大幅な赤字です。残念。

☆アメリカではすでにBlu-ray Discが発売中です。



仕様は、次の通りです。

  容量: 2層50GB
  映像: 1080p/2.35:1/MPEG-4 AVC
  音声: DTS-HD Master 5.1(英語)・Dolby Digital 5.1(仏・西語)
  字幕: 英・西語

特典は、次の内容です。

    The Big Migration (1080p, 18:28)
    Deleted Scenes (1080p, 17:37)
    Gag Reel (1080p, 5:58)
    Theatrical Trailer (1080p, 1:47)
    Sneak Peak (1080p, 4:50)

今日現在、Amazon.comで21.93ドル(定価39.99ドル)で売られています。10ドルを切ったら、考えます。

++++++++++

ハラハラもあれば、シミジミもある。決して悪い映画ではありません。映画ファンなら、見て損はないはず。東京近辺の方は、シネマート新宿の1000円サービスをご利用あれ。オススメします!
| 外国映画(ハ行) | 12:04 | comments(0) | trackbacks(0) |
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