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ロボジー


2011年製作
上映時間: 111分
2012年1月14日 国内劇場初公開
公式サイト: http://robo-g.jp/

早稲田松竹 H-9
2012年5月29日(火)15時25分の回
  併映:ハッピーフライト (2008)

ゴウ先生総合評価: A-
  画質(1.85:1): A
  音質(SRD): A
  英語学習用教材度: F
五十嵐信次郎(ミッキー・カーティス)主演によるコメディ。共演は、吉高由里子、濱田岳、川合正悟、川島潤哉、田畑智子、和久井映見、小野武彦。

監督・脚本は、『ウォーターボーイズ』(2001)、『スウィングガールズ』(2004)、『ハッピーフライト』(2008)の矢口史靖。

日本映画をほとんどレビューしなくなって、数年経ちました。見ていないわけではありません。「映画で英語を!」のキャッチフレーズの下、英語学習に役立つ映画を紹介しようとすると、日本映画のほとんどは該当しないので、紹介しないのです(悪しからず)。

その中で、ひと言書きたくなるのが、高倉健さんをのぞけば、矢口史靖監督作品。ひとえに『スウィングガールズ』が傑作だったからです(DVDもBlu-ray Discも持ってます!)。『ハッピーフライト』にはそっぽ向いてしまったのですが、本作には前2作に通じるものを感じ、無性に見たくなってしまったのでした。

ところが、一般劇場公開時には、機会逸失。ゆえに早稲田松竹に下りてくるのを期待していました。しかも、『ハッピーフライト』との併映。いっぺんで矢口作品を完全制覇できるではないですか。仕事をひと段落終えた火曜日の午後に、痛む左足を引きずりながら早稲田松竹へと向かったのでした。

先に1時20分の回の『ハッピーフライト』を見て、モギリで外出証をもらって近くの小諸そばに行き冷やしたぬきそばの大盛り(320円也)で栄養補給をして、カムバックです。

戻ると、座席を確保していなかっために、『ハッピーフライト』のときに座った前から3列目中央の席が取られています。仕方ありません。前から8目の中央の席に変更。ちょっと遠めですが、左右前後にひとがおらず、まずまずの席です。入りは、2割強というところでしょうか。

さて、本編。

舞台は、現代の牧田市(架空の地方都市)。

鈴木重光(五十嵐信次郎)は、妻に先立たれた偏屈な独居老人。仕事も引退して、何もすることがありません。にもかかわらず、ひとり娘の斉藤春江(和久井映見)のふたりの孫からも相手にされず、老人会の舞台でも主役を取れなくて、欲求不満がたまっています。

そんなときに、着ぐるみショーのオーディションがあることを新聞の折り込みチラシで見つけます。関心を持った鈴木がオーディション会場に行ってみると、そこにはサングラスをかけた小林弘樹(濱田岳)、大田浩二(川合正悟)、長井信也(川島潤哉)がいます。

残念ながら、オーディションには合格せず、鈴木は帰宅します。ところが、すぐに小林から電話がかかってきます。繰り上げ合格だというのです。鈴木は喜んで、言われたように金属でできたロボットの中に入ります。車で連れて行かれたのはロボット博覧会でした。

実は、小林たち3人は、白物家電を専門にする木村電器の社員。3ヶ月前に社長の木村宗佑(小野武彦)から「ニュー潮風」という名前のロボットを作ってロボット博に出せと命令を受けていたのです。しかし、完成直前にロボットを壊してしまい、小林の提案で鈴木に中に入ってもらって急場を凌ごうとしているのです。

着ぐるみショーだと思っている鈴木は、ひとりハッスル。踊りは踊るは、ロボットおたくの女子大生・佐々木葉子(吉高由里子)を助けるは。いっぺんに注目の的になってしまいます。気をよくした木村社長は、木村電器の宣伝になると考え、ニュー潮風を積極的に使えと命令します。

仕方なく、鈴木のわがままに困り果てながらも、小林たちは鈴木が中に入るニュー潮風を使って、ロボット披露行脚に出るのでした……。

よく出来た脚本・演出です。正直、役者にはやや不満が残りますが、『ハッピーフライト』で感じた構成上の不満が、ここにはありません。

まずもって、科学の最前線である二足歩行ロボットとほとんど粗大ゴミ扱いされている独居老人とを結びつけた発想がすばらしい。確かにロボットの歩き方は、アシモであろうが何であろうが、老人のような歩き方。しかし、それを映画の脚本にまとめる手腕は、並大抵のものではありません。

そのうえで、矢口の真骨頂ですが、伏線の張り方がすばらしく、登場人物、小道具などの使い方に無駄がありません。たとえば、田畑智子演じる地元のケーブルTVのディレクター伊丹弥生がロボット博を取材していて、佐々木葉子とめぐり合うという設定を作り出すのですが、それが最後になって、ニュー潮風が偽装されているだけではないかと疑われるときに重要な役割を果たすようになる。なるほど、だから伊丹役に田畑級の女優を使ったのかと納得いきます。

さらに、鈴木を始め登場するキャラクターがすべて人生において成功していないか、敗北感に包まれているというのも、矢口らしくてたまりません。小林たちは、どう考えてもお荷物の社員であるからこそ、白物家電メーカー従業員なのにロボット開発という無理難題を押し付けてリストラしようとしたとしか考えられません。

この構図は『スウィングガールズ』の女子高校生たちがすべて落ちこぼれであったことと呼応するもの。矢口には、弱者の視線で映画を作ると、本当に冴えるのです。(その点、『ハッピーフライト』の中途半端さが、弱者の不在にあったことは注目すべきです。)

そのうえで、極上のミステリーとしても、成立している本作、なかなかのものだと高く評価します。

ただし、そんな脚本にもうなずけないところが、一点。

ロボット博のようなプロの研究者たちが揃っている場にニュー潮風が出て行って、だれもその真偽を疑わないというのはいかがなものか。あれは本物 なのかと疑いをもつ人間を配置しておくべきでしょう。ところが、『シナリオ』2012年2月号を見ても、それがオリジナルの脚本どおりだとすれば、本編のまま。伊丹弥生あたりが、胡散臭さを察知してくれていれば、もっと面白くなったのではないでしょうか。

その他の不満は、川合正悟に対してぐらい。テレビをまったく見ない人間なもので、川合をまったく知らなかったのですが、小林役の濱田岳や長井役の川島潤哉と演技の面でレベル差が感じられ、本来であればもっと笑いを生み出すべき太田がそれほどでもなかったのが、残念でした。

五十嵐信次郎名義で登場したミッキー・カーティスの小憎らしいジジイ役は最高。本来、絶対におしゃれであるはずのミッキーに鈴木役をさせようとした発想は、製作陣の手柄でしょう。

吉高由里子は、個人的には『転々』以来。いま最高に売れている女優らしいのですが、なるほどオーバーアクション気味の演技が嫌味にならないところが、上手いもの。『スウィングガールズ』の上野樹里にあって、『ハッピーフライト』の綾瀬はるかにないものを持っている気がします。

田畑智子、和久井映見、小野武彦といったバイプレーヤーたちも、行儀がよくて、見事。主役たちを、でしゃばらずに支えています。

エンド・クレジットで流れるスティクスの1983年の大ヒット曲である『MR.ROBOT』 をミッキーが「五十嵐信次郎とシルバー人材センター」という名義でカバーしているのもうれしくなります。久々に本曲を聴いて、劇場を出ても、ずっと「ドモアリガート、ミスター・ロボットー」と唄い続けてしまいました。

『スウィングガールズ』に肉薄する感動。秀作です。

++++++++++

画質(1.85:1): A

撮影は、『3-4X10月』(1990)から『アウトレイジ』(2010)まで北野武監督作品を取り続けてきた柳島克己。矢口とは、初顔合わせ(矢口の場合、主要4作品の撮影監督が全部違います)。機材は、不明。

いつも思うことですが、早稲田松竹のフィルム画質は、本当にすばらしい。これだけ美しい映像は、ロードショー公開劇場でもなかなか見られません。特に最近は、デジタル上映オンリーの劇場が増えていますから、早稲田松竹にはがんばってもらいたいと思います。

というわけで、本作も予想を裏切らない極上画質。フィルム上映の滑らかさと艶やかさを持ちながら、細部まで見通しのよいシャープでクリアな映像。正直なところ、このあとに見た『中島みゆきLive 歌旅劇場版』(2012)よりもはるかに美しい絵です。

発色は、ニュートラル。色数も多く、鮮やか。色乗りもよいうえに、透明感もあり、惚れ惚れします。暗部情報も豊富。黒がよく沈みます。

フィルムにはキズが入っていますが、そのキズさえも愛おしく思えます。

音質(SRD): A


『ハッピーフライト』もそうでしたが、矢口はパーカッションを使った音楽が好きな様子。それが左右前後上下に拡散し、広大な音場を作り上げます。後方からの音圧もかなりのもので、濃密感も十分にあります。

ノイズフロアは低く、前から8列目ではほとんどノイズらしきノイズを耳にすることはありません。

セリフの抜けは、文句なし。サ行のきつさもなし。レンジも広く、聴き取りやすい限りです。超低音成分は、軽め。それでも、ものたりなさは感じません。

英語学習用教材度: F

英語は、当然ながら、ほとんど使われません。ゆえに、この項目は総合評価の考慮外です。

++++++++++

気になるところを、アト・ランダムに。

ロケ地は、福岡県北九州市だったとか。『ウォーターボーイズ』の静岡県牧之原市、『スウィングガールズ』の山形県米沢市など、地方都市こそ、矢口映画の舞台にふさわしいもの。東京とは違う風景に、ニッコリしてしまいました。

ロボット工学を相当に研究したらしく、劇中で使われている専門用語は、みんな本物だとか。凝り性の矢口らしい態度です。

BDは、8月3日に発売予定です。


ロボジースペシャル・エディション(特典Blu-ray付2枚組)

東宝

仕様・特典は、次の予定です。

■本編ディスク

カラー/本編111分+特典/ビスタサイズ
音声1日本語DTS HD MasterAudio 5.1chサラウンド

音声解説「ロボジー取り扱いガイダンス」/矢口史靖監督+笠井信輔(フジテレビアナウンサー)(dts-HD Master Audio 2.0ch)

字幕1日本語字幕

【映像特典】特報/予告編/プロモーション映像/テレビCM集/矢口映画 予告編集(以上予定)

■特典ディスク
カラー/120分以上(予定)
音声1dts-HD Master Audio 2.0chステレオ

●サイドストーリー「ロボット大戦・前夜」「誘拐バースデイ」●アニメカ「対局」「ムービースター」「お掃除ロボ・サンバ」
●メイキング・オブ・ロボジー●インタビュー集
●キャンペーン ニュー潮風がやって来た/五十嵐信次郎 ライブ on TV/ニュー潮風 香港へ行く [封入特典]ブックレット

+++++++++++

早稲田松竹(公式サイト:http://www.wasedashochiku.co.jp/lineup/nowshowing.html)での公開は、明日まで。オススメします!
| 日本映画(ら行) | 14:20 | comments(0) | trackbacks(0) |
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