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裏切りのサーカス (UK BD/Region B)


原題: Tinker Tailor Soldier Spy (2011)
上映時間: 2:07:22
2012年4月21日 国内劇場初公開
公式サイト: http://uragiri.gaga.ne.jp/

ゴウ先生総合評価: A-
  画質(2.35:1): A/A-
  音質(DTS-HD Master 5.1): A
  英語学習用教材度: A-
ゲイリー・オールドマン主演のスパイ・サスペンス。共演は、コリン・ファース、トム・ハーディ、ジョン・ハート、トビー・ジョーンズ、マーク・ストロング、ベネディクト・カンバーバッチ、キーラン・ハインズ。原作は、ジョン・ル・カレの『ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ』。監督は、『ぼくのエリ 200歳の少女』(2008)のトーマス・アルフレッドソン。

今年のアカデミー賞で、主演男優賞(ゲイリー・オールドマン)、脚色賞(ピーター・ストローハン、ブリジット・オコナー)、作曲賞(アルベルト・イグレシアス)にノミネートされた話題作。オールドマンのファンとしては早く見なければと思って、1月30日にイギリスで発売されると、すぐに取り寄せていました。

舞台は、冷戦たけなわの1970年代のロンドン。

通称「サーカス」と呼ばれるイギリスの諜報機関MI6の最大の悩みは、ソ連の諜報機関KGBから送り込まれた「もぐら」(mole)と呼ばれる二重スパイの存在でした。

そこで、サーカスのトップのコントロール(ジョン・ハート)は、もぐらがだれかを突き止めるために1973年10月に工作員のジム・プリドー(マーク・ストロング)をハンガリーに送り込みます。しかし、作戦は失敗。責任を取ってコントロールとその右腕であるジョージ・スマイリー(ゲイリー・オールドマン)はサーカスを辞めざるを得なくなります。

ところが、在外工作員のリッキー・ター(トム・ハーディ)からサーカス上部にもぐらがいるという情報を得たサーカスを監督する政府担当者オリヴァー・レイコン(サイモン・マクバーニー)が、直後にコントロールが謎の死を遂げたこともあって、動き出します。引退させたスマイリーを呼び出し、もぐら探しを命じるのです。

スマイリーは、かつての部下であり、リッキーの上司であるピーター・ギラム(ベネディクト・カンバーバッチ)をパートナーに選び、もぐら探しに乗り出します。

容疑者は、現在のサーカス・トップのパーシー・アレリン(トビー・ジョーンズ)、ビル・ヘイドン(コリン・ファース)、ロイ・ブランド(キアラン・ハインズ)、トビー・エスタヘイス(デヴィッド・デンシック)の4人。スマイリーは、復讐の炎を静かに燃やしながら、真相へと着実に近づいていくのでした……。

007映画の対極にある、見ごたえ十分なスパイ・ドラマ。そして、ジョン・ル・カレの複雑な原作をよくもすんなりとまとめられたものだと感心します。

そのうえで、演出も見事。静かでひんやりとした雰囲気を作り出したことは、監督のお手柄。おかげで、冷戦という言葉が示す不気味な怖さがひしひしと伝わります。

その演出意図を受けたゲイリー・オールドマンの抑制された演技が絶品。無駄な動きなしで、スマイリーの有能さと冷静さを表現しています。

その象徴的な場面が、開始19分過ぎのギラムが運転する車にスマイリーが乗っているシーン。ハチが車の中に入り込むのですが、ギラムはうるさそうに手を振ってハチを追い払おうとします。できれば、殺したいと思っていたかもしれません。ところが、スマイリーは、静かにハチを注視し、近くに来たところで車の窓を開けて外へ逃がしたのです。血気に盛る若くて行動力にあふれたギラムに対して、大所高所から無駄なエネルギーを省いて成功を収めるスマイリー。唸らされる名場面です。

さらに、スマイリーの妻アン(最後まで顔を見せることはないのですが)が、ビル・ヘイドンと不倫関係にあっても、クリスマス・パーティーでヘイドンがアンを抱いて尻をなでている姿を直視したときこそ動揺するものの、あとはほとんど無表情。アンが失踪しても、本心寂しがっているのかどうかも、分からせません。そして、事件が解決し、アンが戻ってきたときには、何となくうれしそうにする。妻に対しても、演技をしているかのよう。オールドマンという俳優がもつ引き出しの多さとその深さにたじろぐしかありません。

さらに、作品としての完成度を高めているのが、豪華なキャスティングによるところが大きいことは否めません。というのも、スマイリーがもぐらを探すことになっているのですが、そのもぐらがだれかキャスティングだけで読み取ることが不能な豪華さなのです。

もちろん、オスカー俳優のコリン・ファースが出ていますから、ファースがもぐらの第一候補ではありますが、キアラン・ハインズやトビー・ジョーンズが並ぶと、だれでももぐらでよさそう。そのうえ、マーク・ストロングやトム・ハーディが絡むのですから、たとえ原作を読んでいたとしても、映画の結末は違うのではないかと疑いながら見てしまいます。

加えて、ディノ・ヨンサーテルの編集が見事。トーマス・アルフレッドソンとは、『ぼくのエリ 200歳の少女』(2008)でも組んでいて、相性がよいのでしょう。6ヶ月かけたという編集の結果、時間軸は自由に動かされ、謎解きと新たな謎の提示が同時に起きる構造となり、やや分かりにくいものの、サスペンスにあってはならぬ緊張感のゆるみが最後まで起きません。

地味で、見る人を選ぶかもしれませんが、完成度の高さは比類なきもの。大人の映画です。

内容: A-

++++++++++

画質(2.35:1): A/A-

Gump TheatreにてOppo BDP-93から1080/24p信号を直接HDMIケーブルによってソニーVPL-HW30ESに送り込み、120インチ・ワイド・スクリーンに映して います。2層50GB。コーデックは、MPEG-4 AVC。伝送レートは、2 Mbpsから45 Mbps。

撮影は、『ぼくのエリ 200歳の少女』(2008)、『ザ・ファイター』(2010:レビューは、こちら!)のホイテ・ヴァン・ホイテマ。機材は、パナビジョン・パナフレックス・ミレニアム35mmフィルム・カメラを使用。マスター・フォーマットは、DI(4K)。

解像度に関して言えば、最新BDの水準は超えていて、細部はそれほどスポイルされていません。ですが、ソフト。グレインをかなり残したテクスチュアのせいもあって、フィルムルックな仕上がりです。

ただし、オリジナルに起因すると思われますが、紗がかかったかのように見えるシーンが多く、個人的には賛成しかねるところ。どこに真実があるのか分からないという雰囲気をかもし出そうとしているのでしょうが、もう少し明晰な絵でもよかったではないかと思います。実際、オリジナル予告編で見られる映像は、クリアそのもの。本編でも、この絵を採用されていたらと考えます。

色温度は、ニュートラルと言いたくなりますが、ほんの少し高め。ブルー系がやや支配的。そのうえで、色数を減らした印象。予告編よりも、あっさりとしています。肌の質感は、悪くありません。

暗部情報は、豊富。暗闇でうごめくスパイの心根を雄弁に語ります。ただし、部屋を漆黒の闇にしてプロジェクターのコントラストを高く設定しないと、この黒の階調を十全に再現することはできないでしょう。

大画面の近接視聴も、問題ありません。

音質(DTS-HD Master 5.1): A

Oppo BDP-93からパイオニアVSA-LX55にHDMI接続して、サラウンドバック・スピーカー2本を付け加えた7.1チャンネルによる再生。伝送レート は、不明。音量は、マイナス12デシベル。THXサラウンドEXを選択。

実にパワフル。デフォルトの音量レベルも高く、訴求力の高い音です。静かな映画にふさわしく、ノイズフロアは最低レベル。細かい環境音が拾われて、臨場感が高まります。

割合としては、フロントより。ですが、後方定位される音は、圧力は低いものの、映画に立体的な深みを与えています。サラウンドバック・スピーカーも、それなりの活躍。これ見よがしではない高品位さです。

セリフの抜けと明瞭さは、文句なし。メタリックな響きもなく、実に聴き取りやすいものです。超低音成分は、使われる場合には、大量。部屋が揺れます。ですが、ブーミーにはならないので、不快ではありません。

A+評価にすべきかどうか、最後まで悩みました。

英語学習用教材度: A-

英語字幕つき。残念ながら、日本語字幕ならびに日本語吹替えは、つきません。セリフ量は、大量。俗語・卑語は、F-wordも含め多少使われますし(アメリカではR指定)、英語自体もやや難しいものですが、気をつければ十分にテクストとして使えます。とはいえ、特典に英語字幕がつかない以上、評価を下げざるを得ません。ともあれ、上級者向けのテクストです。

英語字幕は、シネスコ画面の下に出るタイプです。

++++++++++

気になるところを、アト・ランダムに。

☆原題は、Tinker Tailor Soldier Spy。訳書も、カタカナ。邦題もがんばっていますが、一瞬戸惑います。

☆リッキーが愛したソ連の女性スパイのイレーナ(スヴェトラーナ・コドチェンコワ)が、拷問を受けるジム・プリドーの前で撃ち殺されるというシーンは、鮮烈。スパイという仕事の厳しさに震え上がります。

☆本作で最もおいしい役を演じたのは、ギラム役のベネディクト・カンバーバッチでしょう。決してハンサムではありませんが、声はよいし、演技も堅実。『戦火の馬』(2011)でも、その存在感を示しましたが、これからが大いに期待できます。

☆740万ドルの製作費で、これまでのところアメリカで299万ドル、海外で1292万ドル、計1591万ドルの売り上げ。よくぞ黒字になったものだと感心します。まあ、俳優諸氏は、ほとんどノーギャラだったのでしょうが。

BDの特典は、次の内容です。まずは、音声特典。

    Audio Commentary by Director Tomas Alfredson and actor Gary Oldman

音声は、LPCMステレオ 2.0 (48kHz/16bit)。残念ながら、英語字幕はつきません。

次に、映像特典。

   Featurettes(9:08):
     Smiley;Inside the Circus;Shadow World;John Le Carre
  ◆Interviews(24:21): 
     Actors Gary Oldman, Colin Firth and Tom Hardy, and
     director Tomas Alfredson and screenwriter Peter Straughan
   John Le Carre Interview(29:43)
  ぁDeleted Scenes - five deleted scenes(5:43)
  ァUK Premiere Featurette(4:47)
  ΑTinker Tailor Soldier Spy - Sky Movies Special(20:30)
  АPhoto Gallery(20枚/音声なし)
  ─Audio Books(静止画像)
     The Honorable Schoolboy by John Le Carre.
       Read by Michael Jayston (54:15)
     Smiley's People by John Le Carre.
       Read by Michael Jayston. (55:32)
   Teaser Trailer (1:20)
   Full Trailer (1:54)   

映像: 
   銑・ァΝ─.咼好拭Ε汽ぅ此1.78:1)のSD画質(AVC/PAL)
  ぁ.轡優好魁Ε汽ぅ此2.35:1?)のSD画質(AVC/PAL)
  А.咼好拭Ε汽ぅ此1.78:1)のHD画質(MPEG-2/1080・24p)
   ビスタ・サイズ(1.85:1)のHD画質(AVC/1080・24p)
   シネスコ・サイズ(2.35:1?)のHD画質(AVC/1080・24p)

音声: 
   銑・─.疋襯咫璽妊献織襦Ε好謄譽 2.0 (48kHz)
  ぁ銑ΑΝ LPCMステレオ 2.0 (48kHz/16bit)
   LPCMステレオ 2.0 (48kHz/24bit)

残念なことに、すべて英語字幕はつきません。

++++++++++

映画ファンなら、見て損はありません。オススメします!
| 外国映画(ア行) | 10:55 | comments(0) | trackbacks(1) |
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