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ザ・ファイター


 原題: The Fighter (2010)
上映時間: 116 分
2011年3月26日 国内劇場初公開
公式サイト: http://thefighter.gaga.ne.jp/

新宿ピカデリー スクリーン2 G-20
2011年3月28日(月)9時30分の回

ゴウ先生総合評価: A
  画質(2.39:1): A
  音質(SRD): A
  英語学習用教材度: C
マーク・ウォールバーグ、クリスチャン・ベイル主演の実話をもとにしたボクシング・ドラマ。共演は、エイミー・アダムス、メリッサ・レオ、ジャック・マクギー。監督は、『スリー・キングス』(1999:レビューは、こちら!)、『ハッカビーズ』(2004:レビューは、こちら!)のデヴィッド・O・ラッセル。

ウォルバーグが製作までするほど惚れ込んだ本作、今年のアカデミー賞で作品賞、助演男優賞(クリスチャン・ベイル)、助演女優賞(エイミー・アダムス、メリッサ・レオ)、監督賞、脚本賞、編集賞の6部門でノミネートされ、助演男優賞と助演女優賞(メリッサ・レオ)、を獲得しました。

ウォールバーグ、ベイル、アダムスと大好きな俳優が出ると聞いただけで胸躍るのに、それが賞レースで高い評価を得ているのを知ると、映画ファンとして見たくなるのは当然。それがやっと先週の土曜日に公開されましたので、仕事明けの今日朝イチに高校1年の娘と小学6年の息子を連れて、自転車で行ってきました。

入りは、3割弱。それでも好きな中央の席はすでに占領されていて、スクリーンに向かって右側の席で妥協した次第です。

期待に違わぬ傑作。『ロッキー』(1976:レビューは、こちら!)の後のボクシング映画では、最高の出来でしょう。2時間経つのが、あっという間でした。

舞台は、1990年代のマサチューセッツ州ローウェル。そこで生まれ育ったミッキー・ウォード(マーク・ウォールバーグ)は、名ボクサーの異父兄ディッキー・エクランド(クリスチャン・ベイル)の影響で、プロ・ボクサーに。ところが、なかなか勝てないスランプに陥ります。

そんなときに出会ったバーで働くシャーリーン・フレミング(エイミー・アダムス)と恋に落ちたミッキーは、自分のスランプが麻薬中毒のディッキーや母親アリス・ウォード(メリッサ・レオ)の過干渉にあることを悟ります。

それでも母や兄と縁が切れないミッキーでしたが、ディッキーが逮捕されて服役するに当たって、母親を遠ざけ、ミッキーはシャーリーンと父親のジョージ・ウォード(ジャック・マクギー)の後押しを受けて、再起に向けて動き出すのでした……。

マーク・ウォルバーグとクリスチャン・ベイルが、それぞれ表と裏の主役を務めます。ですが、皮肉なことに、圧倒的に裏の主役であるベイルのほうが目立ちます。13kg減量して撮影に臨んだというベイルの鬼気迫る姿には、冒頭から衝撃を受けます。アカデミー賞を獲るのは当然だと納得させられるすばらしさです(カテゴリーが主演男優賞ではないかという疑念は残りますが)。

それでは、ウォルバーグが目立たないかと言えば、そんなことはありません。ミッキーはディッキーの影に隠れているようですが、その芯の強さを表す自然なウォルバーグの演技力は相当なもの。黙って練習に打ち込むウォルバーグの姿があればこそ、奇矯な行動で周囲をやきもきさせるベイルの演技が映えてきます。ウォルバーグにはプロデューサーとしての自覚があったのでしょう。よくぞじっと我慢したものだと、ファンとしてジーンとしました。映画作りの妙を見せられた気分です。

さらに、お嬢様役イメージをかなぐり捨てて、卑語をガンガン口走る酒場の女を演じたエイミー・アダムスにも脱帽。強烈な母親と7人の姉妹に翻弄されるミッキーを好きにさせる女だけあって、シャーリーンの気の強さは、半端ではありません。そういうタフな女が本作ではピッタリ。アダムスがオスカーをもらっても、何も不思議はありませんでした。

メリッサ・レオの蓮っ葉な女ぶりも、映画を見る者の嫌悪感を一身に引き受けるもので、まことに立派。実年齢よりも15歳ほど上の女性を演じているのですが、ベイルやウォルバーグの母親としてまったく違和感がありません。アカデミー授賞式の受賞挨拶でF-wordを使ってしまって顰蹙を買ったレオですが、アリスそのものにあの時もなっていたのでしょう。鬼神の演技です。

これだけ癖の強い役者たちをひとつにまとめて、本作を2500万ドルの低予算で33日間で撮り上げたデヴィッド・O・ラッセルもなかなかのもの。画面転換の妙やテンポのよさで、観客を引き付け続けます。

貧しい家庭が生きていくために、己がアイデンティティを懸けて戦う兄弟。ボクシング映画に見せながら、兄弟愛、家族の絆、そして恋人との愛を色濃く描く人間ドラマ。『英国王のスピーチ』(2010:レビューは、こちら!)よりも『ソーシャル・ネットワーク』(2010:レビューは、こちら!)よりも、インパクトは強いものでした。

個人的には、アカデミー作品賞と監督賞が本作に行っていても、異論はありません。惚れました。

++++++++++

画質(2.39:1): A

撮影は、『ぼくのエリ 200歳の少女』(2008)のホイテ・ヴァン・ホイテマ。機材は、アートン・ペネロープ35mmフィルム・カメラとソニーBVP-900ならびにBVP-950ビデオ・カメラを使用。

カメラの使用分担は、ディッキーのドキュメンタリーをHBOが撮影している部分をソニーのビデオ・カメラが撮影して、残りの部分をアートンの35mmカメラで撮影されたものと推測します。ゆえに、デジタル上映もアメリカでは行われているようですが、フィルム上映で問題なしと判断し、新宿ピカデリーを選びました。

座ったG列だとシネスコ・スクリーンが楽々視野に収まる位置。幸い、他の観客もほとんど目に入らず、集中力も途切れません。もう少しかぶりつきが好きなのですが、そこでも十分に楽しめました。

グレインがかなり強調されていて、もう少しで荒々しい画質に感じそうになるテクスチャー。それでも、解像度自体は非常に高く、細部がスポイルされているようには思えません。

色温度は、やや低め。慣れないうちは、やや茶色が強く感じましたが、30分もすれば気にならなくなります。色数は多めながら、全体的にやや彩度を落としているよう。それがまた近過去の雰囲気を出しています。

暗部情報も豊富で、コントラストは十分。見づらさはほとんど感じない、高画質です。

音質(SRD): A

非常に濃密な音。拡散する空間再現性というよりも、凝縮した音場を作るサウンド・デザイン。音が移動するようなあざといサラウンド効果とは無縁の映画のために、フロント重視にも思えます。ですが、そんなことはありません。ボクシングの試合会場その他環境音もしっかりと後方定位し、臨場感を盛り上げます。

ノイズフロアは低く、ヒスノイズはほとんど認知できないクリアな音。ただし、シャープというよりも、骨太の厚い音。抜けのいいセリフがぐいぐいこちらの心の中に入り込んできます。メタリックさとは、無縁です。

超低音成分は、ピカデリーらしく、軽め。ですが、必要にして十分な量。ついつい引き込まれる高品位な音です。

英語学習用教材度: C+

字幕翻訳は、林完治。

セリフ量は、平均。俗語・卑語はかなり使われますが、それほど目くじらを立てるほどではありません。アメリカではR指定映画ですが、それはドラッグを使用するシーンなどがあるから。字幕翻訳もかなり素直なので、TOEIC900点もあれば、字幕を頼りに英文を再現することは可能。まあ、品のよくない言葉も飛び出しますので、英語学習のためには英語字幕のついたBlu-ray DiscかDVDの発売を待つほうが無難です。

++++++++++

気になるところを、アト・ランダムに。

☆原題も、The Fighter。おそらくこれは、二つの意味の掛け言葉。ひとつは、「その闘士」としてミッキー・ウォードを指すもの。もうひとつは、“the + 種類を表す名詞”で、「その種類全般」という意味がありますから、「戦う人一般」という意味で、ミッキーとディッキー、そしてシャーリーンやアリスなど人生の荒波と戦う人を指していると解釈できます。

☆麻薬吸引の場面がしばしば出てくるので、上述どおり、アメリカではR指定。高校1年と小学6年の子供を連れて見に行きましたが、アメリカでは不可能。この辺、日本はどうなっているのでしょう。

ローウェルでほとんど撮影されたという本作、10万人の人口の町にいちばん多いときには30もボクシング・ジムがあったといいますから、驚かされます。ボストンなどの金持ちの街に対して、低所得者が住むローウェル。同じマサチューセッツ州でも雰囲気は全然違います。

☆エンディング・クレジットに、ホンモノのミッキーとディッキーが登場します。ディッキーは、いいおじいちゃんになってしまっていました。

☆ミッキーが試合で負けた後にシャーリーンと見に行く映画は、1993年度アカデミー外国映画賞を獲った『ベルエポック』(1992)。スペイン語映画で、途中ミッキーは爆睡するという設定。本当に、ふたりはこの映画を見に行ったのでしょうか。

☆2500万ドルの製作費で、現在までのところアメリカで9357万ドル、海外で3210万ドル、計1億2567万ドルの大ヒット。立派な興行成績です。

☆アメリカではBlu-ray Discが、定価39ドル99セントで3月15日に発売されています。



仕様は、次の通りです。

  容量: 2層50GB
  映像: MPEG-4 AVC/1080p/2.35:1
  音声: 英語 DTS-HD Master Audio 5.1
  字幕: 英語・西語・仏語
  デジタル・コピー収録DVD付き

映像特典は、次の内容です。

  Audio Commentary: Director David O. Russell
  The Warrior's Code: Filming The Fighter (1080p, 29:57)
  Keeping the Faith (1080p, 8:33)
  Deleted Scenes (1080p, 16:53, * titles feature optional director commentary): Meet the Sisters*, Legend of Dicky Interviews, Dicky Runs*, Dicky's Got "Yolks," Tease Alice, Boo Boo in the Limo*, Post Mungin Sisters Interview, Dicky Dancing*, Dicky Interview Behind Bars, Crack St. Promo, Alice Visits Dicky in Jail*, Cavity Check, Dicky Tries to Leave Prison, Post Sanchez Interviews, Dicky Makes Amends, and Dicky Mini-Doc.
  Theatrical Trailer (1080p, 2:32)

いま現在Amazon.comで22ドル99セントで売られています。欲しくなりました。

++++++++++

とにかく面白い。映画ファンなら、劇場に急ぎましょう。新宿ピカデリーも、悪くありません。
| 外国映画(サ行) | 14:59 | comments(0) | trackbacks(0) |
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