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2011年製作
上映時間: 128分
2011年2月11日 国内劇場初公開
公式サイト: http://www.taiheiyo-no-kiseki.jp/index.html

新宿ピカデリー スクリーン8 C-9
2011年2月22日(火)9時00分の回

ゴウ先生総合評価: B-/C+
  画質(2.39:1?): A
  音質(SRD-EX?): A
  英語学習用教材度: C- 
竹野内豊主演による実話をもとにした戦争映画。共演は、ショーン・マッゴーワン、井上真央、山田孝之、阿部サダヲ、唐沢寿明。監督は、『愛を乞うひと』(1998)、『しゃべれども しゃべれども』(2007:レビューは、こちら!)、『やじきた道中 てれすこ』(2007:レビューは、こちら!)の平山秀幸。

戦争映画に目のない人間としては、早く見らねばと思って、公開第2週目に見に行きました。ですが、どうもレビューを書く気が起きずに、ズルズルと今日になってしまったのでした。

本作は、大東亜戦争において玉砕したサイパン島守備隊の生き残り部隊が大場栄大尉(竹野内豊)の指揮のもと、民間人を守り、終戦後に至るまで1年半以上に渡りゲリラ活動をして生きのびた感動的事実を映画化したものです。

しかし、面白くないとは言わないものの、何とも薄味。心に残るインパクトに欠ける恨みが残ります。

クリント・イーストウッドの硫黄島二部作に影響されたのか、日本軍側と米軍側とを均等に描こうとしたのが、どうだったか。

圧倒的な物量で迫る米軍が火炎放射器などを使って、日本軍を掃討し、その過程で民間人にも多大の被害を与えたのが事実。なのに、日本びいきのハーマン・ルイス大尉(ショーン・マッゴーワン)を多用したため、サイパン島の悲劇が実感しにくくなっています。

どうして徹底的に、日本側の視点で描かなかったのでしょう。何万人もの日本兵や日本人が苦しみながら死んだ姿を描いても悪くはないはずです。4時間の映画にするなら、日米均等もありえたかもしれませんが、2時間8分では中途半端です。

おかげで、バンザイ・クリフから飛び降りる民間人の再現はないし、日本人軍人と民間人の間に存在したであろう軋轢の描き方も中途半端です。

米軍に家族を殺されるシーンがありますので、看護婦青野千恵子(井上真央)が米軍を憎むのは分かりますが、描きこみ不測のせいで、大坂出身のヤクザと思しき堀内今朝松一等兵(唐沢寿明)が、軍規違反を犯して上官の命令を聞かずに暴走する理由や大場大尉の命令を聞かずに暴走し始める木谷敏男曹長(山田孝之)が民間人の元木末吉(阿部サダヲ)を射殺する背景が理解できません。

映像から背後を考えてくれというのは、勝手な言い分。中途半端な情報量では、行間を読むことはできません。あれだけのひとが生き抜くための食料確保の方法など、もっと描くべき素材がいっぱいあったように思うのですが。

大場大尉を演じた竹之内豊の存在感も、イマイチ。最初のほうでは滑舌が悪くて、どうしちゃったのという感じです。さらに、一貫して無口でポーカーフェイスを通そうとしているのですが、そのせいで大尉の人間像をつかみきれなくて、物足りなさを感じます。今朝松や木谷の言うがままになっているのも、映画としてどうだったでしょうか。

日本軍にも問題のあった戦いではありますが、米軍だってほめられたものではありません。ならばこそ、もっと大場大尉の「フォックス」ぶりにフォーカスを当てて描いて欲しいものでした。涙を振り絞らせる映画を期待してはいませんが、目頭がまったく熱くならない戦争映画を作られても困ります。

++++++++++

画質(2.39:1?): A
  
撮影は、『ALWAYS 三丁目の夕日』(2005)、『アフタースクール』(2008)などの柴崎幸三。平山監督とは、『愛を乞うひと』(1998)、『学校の怪談4』(1999)、『レディ・ジョーカー』(2004)、『やじきた道中 てれすこ』(2007)で組んでいます。機材は、Red One HDカメラを使用した模様。ただし、新宿ピカデリーは、フィルム上映。

驚くほどの高解像度。日本の映画でこれだけ鮮明な映像を見た記憶がありません。エンド・クレジットでRed Oneが使われたというのを知り、なるほどと納得。これならば、デジタル上映だったら、さらに解像度が上がり、くっきりしゃっきり見えたのにと思ってしまいます。

実際、MOVIXさいたまで見た予告編は、デジタル上映だったのですが、それはそれは美しいHi-Def画質でした。ですが、残念ながら、知る限り、東京でデジタル上映をしている劇場はないはず。なんとももったいない限りです。

色温度は、低め。オレンジが支配的。その上で、色数を減らしているように見えます。それでも、『硫黄島からの手紙』(2006)の銀落としを施された絵よりも、色は残っています。

暗部情報も豊富で、階調も滑らか。CG臭さも少なく、『ALWAYS』よりも進化した柴崎美学が現れているように思えます。

音質(SRD-EX?): A
  
音も、絵に匹敵する素晴らしさ。新宿ピカデリーは、上映方式を示していませんが、姉妹館であるMOVIXがSRD-EXを採用している以上、同じではないかと推察していました。そしたらば、絶対にSRD-EXであると確信してしまう音。リア・バック・スピーカーからの音圧を強く感じる素晴らしい音響設計です。

おあかげで、冒頭の空爆シーンなど、左右前後上下に音が散乱し、サラウンド・ジャンキーとしては狂喜乱舞気分。特に、後方から前方にかけてグラマンが飛んでくるのが、はっきりと分かります鳥肌ものです。しばらく邦画を見ないでいたら、いつの間にかハリウッド映画に匹敵する音響設計を作れるようになっていたようです。

ノイズフロアも低く、透明度の高い音。それでいて、メタリックな響きが乗ることはありません。超低音成分は、やや軽め。銃声や砲撃音がもう少し腹にこたえるようだと最高だったのですが、ピカデリーのせいかもしれません。

セリフの抜けは、問題なし。厚みもあります。力のこもった高品位な音です。

英語学習用教材度: C-

英語が使われる場面も多々あるので、日本語字幕が使われます。英語には、多少俗語・卑語(“Jap”)が使われますが、仕方ありません。TOEIC900点以上の方は、日本語字幕を使って、ほとんどの英文が再生できるかもしれません。

アレック・ボールドウィンの弟のダニエル・ボールドウィンが出ているのですが、しゃべり方が兄貴とソックリですから、確認してください。

++++++++++

客席は、お年寄りが目立ちました。感激されたのでしょうか。鼻水をすする音ひとつ聞こえませんでした。大東亜戦争が遠くになると、こういうアメリカ側に配慮した戦争映画しか作れなくなるのかと寂しく感じた次第です。

絵と音はすばらしいのに、残念です。関心を持たれた若い方は、ぜひサイパン島の戦いの勉強をしてからお出かけください。この映画で描かれた以上に、もっともっと悲惨な戦場であったことが分かります。
| 日本映画(た行) | 14:56 | comments(0) | trackbacks(0) |
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